12話: 開演・凛として臨めよ恋戦
「と、いう訳で。合コンを兼ねた学年交流会を開会します! まずは自己紹介といきましょう。」
ついにこの日がやってきた、僕の計画した合コン。まぁ合コンとは名ばかりで、真の狙いは白銀さんと中野先輩を近づけさせる事だ。
もちろん、接触なら普段の部活でもできる。しかし、これは合コン。普段の会話よりも互いを意識し、より近づきやすくなる。これもまた狙いの一つだ。
「まずは僕からで、この企画の発案者、そして進行をやらせて頂きます、田中です。今日はよろしくお願いします。この流れで一年生から始めましょう。」
「えーっと、僕の番かな... 石神です。よろしくお願いします!」
「私は黛 琴葉。気軽に琴葉でどうぞ! 今日はよろしくお願いしますね。」
「えぇと、、金子です。今日はよろしくお願いします。」
「はい、これで一年の紹介は終わりです。次は二年生の先輩方、どうぞ!」
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合コン、白銀さんに誘われたから来ちゃったけど、結構緊張するな。あと男が1人必要と言われたからとりあえず七原を連れてきた。鏡は行きたいとゴネていたが、一度白銀さんに振られてるから気まずくなるのではないかと思い、置いてきた。
お、次は俺らの自己紹介か。ふぅ、深呼吸。
よし。
「俺は黒岩です。今日はよろしくお願いします。」
「七原です、よろしくお願いします。」
「白銀結衣です。呼び名は白銀、結衣どっちでもOKです。今日はよろしくお願いします。」
「橘です。今日一日、よろしくお願いします。」
「はい、ありがとうございました。という事で次は三年生がた、よろしくお願いします。」
とりあえず自己紹介はこんなものでいいだろう、せっかくのチャンスだ。白銀さんとお近づきになれるように頑張ろう。
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田中の計画、結構しっかりしてたんだな。
あいつが作ってくれた場だ。白銀さんと色々話して俺は彼女をGETする。
俺はそう意気込んだ。よし、自己紹介か。
「俺は田中です、サッカーやってます。今日はよろしくお願いします。」
「西森です、今日はよろしく。」
「私は鈴木。今日一日よろしく!」
「山崎です。吹奏楽やってます、よろしくお願いします。」
西森、よく女子2人集めたな。もしかしてこいつ結構モテたりするのか?
だが、とりあえず白銀が超絶イケメンを連れてくる。なんて事はなかったのでそこは安心だ。どっちも普通、これなら俺も戦える。
「三年生がた、ありがとうございました。これでみんなの自己紹介が終わりましたね。そしたら、何か頼みましょう。レストランなので頼まないと追い出されてしまいます。」
今は15時、あんまりお腹空いてないしなぁ。ドリンクバーでいいや、女性陣はスイーツやら何か頼んでいるらしい。
さぁ、彼はこれから何をするのだろうか?
昨日田中に聞いたが、当日のお楽しみと言われて結局教えてもらっていない。
「みなさん注文し終わりましたね。そしたら、合コンの王道。王様ゲームをやりましょう!」
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「ちょっと照君...」琴葉が僕の裾を引っ張る。
「何も言わずに着いてきてと言われて着いて来たけどなにコレ、合コンなんて聞いてない。」
「人数合わせで来てもらったんだ、ごめん。これも白銀さんとの接点を増やすためなんだ。」
僕は周りに気づかれないように小声で話す。
「なんで私がこんなこと....」
ごめんね琴葉。にしても、王様ゲームか...
白銀さんとワンチャンあるな。
「王様ゲームのルールは流石にみんなわかってると思うので省きますね。ただ、過激すぎる命令は控えてください、常識の範疇でよろしくお願いします。」
あ、ワンチャン無くなった。過激すぎるの駄目だって。
「そしたら、試しに一回やってみましょう。くじを回しますね〜。」僕はくじを引いてそれを回した。
「全員引きましたね、そしたら王様は名乗り出て下さい。」
「あ、私だ。」王様は琴葉だ。どんな命令を出すのかな。
「そしたら、、9番は7番に一発ビンタで。」
7番は、、僕だ。嘘、僕ビンタされる?痛いのは嫌だ。流石にやめて欲しい。
「僕、7番なんですけど。ビンタってOKなんですか?結構ギリギリな気がするんですけど。」僕は田中に聞いた。
「ビンタは、、セーフです。9番さん、一発やっちゃってどうぞ!王様ゲームなにで先輩後輩無しです!」
「9番は私です。セーフという事なので、石神くん、許してね。」
白銀さんじゃん、9番。僕、白銀さんにビンタされる!
やったぁ! 最初は嫌だったけど彼女なら大歓迎だ。
さぁ、やってくれ。
ーバチーン!!!
白銀さんのビンタが僕の頬に炸裂した。
なんだか新しい何かに目覚めそう.... 僕ってMだったんだな、痛いけど気持ちいい。
「おぉ...」という声が周りから聞こえてきた。
琴葉はニヤニヤしている、ビンタされる僕をみてそんなに楽しいのだろうか。
「石神くん、大丈夫?ごめんね、痛かった?」白銀さんが僕の頬を摩る。
優しいな、触られてるよ僕。えへへ。。。
「最初から結構飛ばしてきましたね... まぁ、こういった感じで進んでいきます。オリエンテーションはここらにして、本格的にやっていきましょう!」
こうして、合コンは幕を開けた。
ついに三人が出会いました。
スマホで書いているので2、3時間位かかります。パソコン欲しいな...