基礎楔鬼学講座
例によって例の如く、備忘録です。
本編で書ききれなかった設定もありますが、読み飛ばしても大丈夫です。
本日は、この記事の前に六章「悪い奴」29話を投稿しています。そちらが本編となりますので、ご注意ください。
【使役鬼(しえき)】
ヒトの生活に役立つ鬼のこと。用途により四つにランク分けされている。
契約した鬼は契約主だけには視えるようになるが、触れることはできない。
【楔鬼(けいき)】
使役鬼のこと。または使役鬼になる予定の蛋のこと。第一種楔鬼、第二種楔鬼というように分類される。
【第四種楔鬼(だいよんしゅけいき)】
鬼械の動力源にするための使役鬼。
最低ランクの蛋を加工して鬼械に使用される消耗品。鬼械を自動車に例えるなら、第四種楔鬼はガソリンにあたる。
単に凝集された鬼素の塊であり、定まった形のない綿のようなもの。
【第三種楔鬼(だいさんしゅけいき)】
鬼械の部品にするための使役鬼。
第四種楔鬼より上質な蛋を加工して鬼械の一部となる。鬼械を自動車に例えるなら、第三種楔鬼はエンジンにあたる。
第四種楔鬼と同様、定まった形はない。
【第二種楔鬼(だいにしゅけいき)】
ヒトと契約することのできる使役鬼。人工的に作られた鬼。
ヒトに害を成す鬼を駆除する以外に、鬼工学者の理論を用いて第三、第四楔鬼から鬼械部品の加工を行う技術士としての役割を持つ。
契約を交わすことで、特定の形を保つようになる。
【第一種楔鬼(だいいっしゅけいき)】
???
【野良鬼(のらおに)】
自然発生した蛋が、ヒトに寄生する前に孵化した鬼。
角を持たず、定まった形を保てない。ヒトに寄生することはないが、鬼素を吸収して場の鬼素濃度を乱すことがあるため、間接的にヒトに悪影響を与えることがある。
【神(かみ)】
元々は鬼と同義。多くの人々から畏怖という信仰の上に名前を付けられた鬼が神となる。
神は死や消滅を超越した存在となり、簡単には駆除できない。
記録の上では最後の一神が駆除され、その後に新たな神が生まれている。
【寄生(きせい)】
蛋がヒトの内部に巣食うこと。孵化すると人鬼となる。
宿主が死なぬよう、寄生した鬼はある程度宿主の細胞を回復させたり成長させたりする。
【人鬼(ひとのおに)】
理性を失いストッパーがなくなったことに加え、寄生した鬼にコントロールされることで尋常ではない身体能力や回復力を発揮するようになる。
寄生した鬼が駆除された後も数十分は細胞が活性化されているため、鬼化している間にできた多少の怪我はヒトに戻ってからも治癒が続行される。
【覚醒(かくせい)】
潜在的に豪き者の素質はあるものの能力が表出せずにいる者が、鬼に触発されて能力を開花させること。
覚醒者が人鬼となった場合、一見してヒトと見分けがつかない鬼となる。これらの目的は神に力を与えることだとされている。
【鬼紋(きもん)】
ヒト一人ひとりが纏う鬼素の紋相。指紋のように、他者と重複することがないため人物の特定に使用される他、鬼素を解析することでその人物の性質、傾向などの判別にも用いられる。
現在、賢き者や豪き者の素質を持つ者を判定するために、全国の乳幼児や児童の定期健康診断にて鬼紋分析が導入されている。




