始まりの章
読んでくださった方々!
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俺の名前は正岡仁。
今高校2年生の秋に広島に修学旅行に来ているというよりかまだバスの中で滋賀県ぐらいって感じだ。
座ってる席はもちろん後ろのキングシートではなく…まあ普通の2人席だ。まあ俺は端っこでうじうじしてるいわゆる陰キャラというわけでもなくキングシートに座っている体育会系の陽キャってわけでもない。
というよりかある理由からサッカー部のキャプテン以上に注目を集めている。
なぜなら2人席の俺の横に座っているのが学校でも1番いや俺からしたら世界で1番ってぐらいの美少女で俺の彼女の日高霞だからだ。
まず端正で整った顔、まるで清流が流れてるが如きの髪の毛(いつも触りたくなる)、そしてモデル顔負けのスタイル。
なぜ俺だったのかって聞いてもはぐらかされて言ってくれない。いっつもハグで誤魔化そうとしてくる。
まあ紹介はここまでにしといて、今は2人席で霞が持ってきてくれたお菓子を「あーん」させてもらっている。
「美味しいかな?」
「うん!甘味もちょうど良くて食感も 最高だ!」
霞は料理まで出来てしまうのだ。
それで2人で程よくイチャイチャしているといきなり前からバスの運転手の
「頭下げろ!」という声と衝撃音を聞いて意識を失ってしまった。
(正岡仁side)
「痛ぇ…どうなったんだ…か、かすみ!霞!どこだ!?大丈夫か!?」
体を起こして霞を探して周りを見渡してみると
黒いゴツゴツした岩で囲まれた部屋の中だった。
…が霞どころか誰もおらず部屋の中に自分ひとりしかいなかった。
一体何が起こっているのかを理解しようとした途端部屋の入り口の扉が重々しく開いた。
するとヒゲの生えたガタイのいい魔法使いのようなおじさんと眼鏡をかけたヒョロそうな男性が入ってきた。
?「目を覚ましたようだな」
?「そうでございますね。どうやら成功したようでございます。」
?「しかし1人しかおらんではないか?まさか1人あちら側に持っていかれたのではあるまいな?」
?「申し訳ございませんっ!やはりあちら側も必死だったようで2人も同時は難しく…」
?「まあその話は後でよかろう。それよりこいつに事情を説明せんといかんなぁ。おい!おい!聞こえているのか!?」
一体誰が喋っているのかなんてどうでも良かった。
「霞は一体どこなんだどこなんだどこなんだどこなんだどこなんだどこなんだ。」
?「これは…錯乱状態でございますねぇ…どういたしましょう?」
すると俺はすごい力で頰を殴られた。
そのおかげで少し冷静になることができた。
「痛ってぇ…ここはどこなんだ?みんなは…?みんなはどうした!?」
?「まあまあ落ち着け。もう一度殴られたいのか?
まず儂の名を名乗ろう。いきなり言われても困るだろうがこの世界では[魔王]と呼ばれている。」
「魔王…だって…?」
一体何が起こってるんだ…
魔王「そうだ。そしてここは魔王城だ。儂は自分の子がいなくてなぁ。そこでちょうどいい後継者の器の物を探していたのだがその時お前の世界のバスに2人も乗っておったから同時に連れてこようとしたのじゃ。だがな、不運なことにお前1人しか
連れてくることができなかったんだ。」
魔王はまるで都合の悪いことを隠しているような顔をして仁に言った。
「っ!ならっ!霞は!?霞はどうなったんだ!?」
「ふむ…おそらく死んでおるな」
なんだと…あの霞が死んだ…の…か?
真面目な顔して口の周りにご飯粒がつくようなおっちょこちょいでずっと俺の心の支えになっていたあの霞が…?あんなに好きで愛していたのに!?
まるで世界の色が無くなったような感覚がした。
それだけ彼女は俺の世界のほとんどを埋め尽くしていたのだ。
そして吐き気がしてきて頭も痛い耳鳴りもしてきた。
「もうこんな世界いても意味ないや…魔王よ俺を殺してくれねぇか?霞はおっちょこちょいなとこあるからよ…あいつには俺がいねぇとダメなんだわ。あいつんとこにいかねぇと。」
すると魔王はこれを待っていたかのような顔をして
「待て待て。その霞とやらに会う方法はあるぞ?」
「なんだって…?あるのか!?教えてくれ!」
「まあ落ち着け。今の現状を言ってからじゃ。
まず我々魔王軍はこの惑星の反対側に位置する
勇者軍と敵対している。その勇者軍のリーダーの勇者を倒すためにお前をこの世界に転生させたのた。」
「そ、それで霞と会う方法はっ!?」
「その勇者と勇者候補を倒せば儂に大量の魔力が入ってくるはずなのだ。その魔力を使えば1人は生き返させることができる。そしておそらくだが勇者候補が儂の転生を邪魔したことで霞とやらは死んだと思われる。」
「勇者が…か。絶対に許さねぇ…!魔王!あいつを殺す方法を教えてくれ!」
「はっはっは!そうこなくてはなぁ!お前を儂は魔王候補として育てていく!いいな?!」
「よろしく頼む」
勇者、絶対に殺してやる。そして霞を取り戻してやる!あいつのためなら勇者軍なんて消してやる。
読んでくださってありがとうございました!
これが初めての小説です!
緊張しますがこれからもよろしくお願いします。
一応定期は長いですが更新していきます!