サンタクロースの願い
「わたしはくまのおにんぎょうさんがほしいです」
「ぼくにはあたらしいサッカーボールをください」
サンタクロースはその手紙を高速で処理していく。誰が何を欲しいのか。12/23迄に届けば、クリスマス・イヴ、またはクリスマスに余裕で間に合わせられるが、ぎりぎりの、それも買い物をし終わった後で手紙が届くことがある。その場合は「サマゾン」で超特急配達をしてもらう。
自分が担当しているのはアジアとアフリカの一部の地域だ。何人もいるので負担は少ない(?)が、それでも配達は大変だ。
アフリカのとある地域の手紙を読む。
「せんそうやだ」
「おとうさんとおかあさんとおとうとをよみがえらせてほしい」
昔から、戦争の絶えない地域だ。
サンタクロースだって神じゃあない。そんなこと、出来るわけがないのだ。
でも。戦争は終わらせるべきだ。
自分がサンタクロースとなってプレゼントを届ける理由、それは皆の笑顔を見たいから。大人だって構わない。それが叶えられるお願いである限りは。笑顔が生まれないものは極力無い方が良い。
一番の願いは、皆が笑顔になること。だから、自分は今年もサンタクロースとなって世界に笑顔を届けたい。
Twitterで依頼があったのを載せました。