決戦・命と知
ゼドー視点
ゼドー
『クイール。来てやったぞ』
クイール
『待ってましたよゼドーさん。それにしても、こんな場所を指定してくるなんて』
俺はクイールに呼ばれた。そこで、俺は場所を指定してやった。来てほしいと言うのは向こうの方だ、この条件を飲まなければならない。俺が態々応じてやったのは、取り敢えずはこいつをガイアルーから引き離せるからだ。
ゼドー
『それは俺をバカにしてんのか?クタバレグズヤロウ!』
俺だってバカではない。ダークにやられたことをやっただけだ。クイールを呼び出したのは。世界[プロウス]火山の世界だ。こいつは植物を扱うらしい、それならこの場所は辛いだろ。
クイール
『情報通りですね。それは演技ですか?本音ですか?』
ゼドー
『なんの話だ?そうか、そうとう俺をコケにしてくれてるわけだな?コロシテヤル!操作[血生臭い母なる大地]』
大地に手をつき。相手の足元から岩を突き出す。だが、そんな見え見えの攻撃は簡単に避けられてしまう。俺の操作能力は大地に手をつくという大きな予備動作が必要になる。それを見逃してくれる程の優しさはねぇだろうな
クイール
『そんな暴言を吐きながらも、表情は変わっていない。どういうこと何ですかね!』
クイールは言い終わるのと同時にナイフを投げてくる。それを避ける必要もない。ナイフはそのまま俺の首に突き刺さる
ゼドー
『呪体[超再生反応]その程度か?』
ナイフを引き抜くと、傷口はすぐに埋まっていく。俺の役目は足止めだ。どんなことをされても死なないが、相手を殺せるほどの力もない。
クイール
『素晴らしい。不死は私の追い求めるもの。是非とも解析させて下さい!』
ゼドー
『ハァ?頭に何か沸いてんじゃねぇの?』
クイール
『私は全てを知り尽くしたい!そのためには永遠の命が必要なんです!その為には・・・貴方が必要なのです!操作[生体理論]』
俺の体から・・・植物が生えてきた!!?
ゼドー
『グアアァァ!何しやがった!フザケルナ!!』
クイール
『ナイフの先端に種子を仕込んでおきました。その植物は相手の神経に根を張り巡らして、痛みを与え続けます。身体は再生しても、痛みは防げませんよね?』
そんなことか。下らねぇ!
ゼドー
『下らねぇんだよ!』
植物を無理矢理引っこ抜く。どんなに身体はボロボロになっても再生する。
クイール
『そんな!発狂するほどの痛みを与えるように改造してるのに・・・』
ゼドー
『確か、無痛無汗症だったか?俺は痛みを感じねぇ』
そうじゃねぇと。元の姿に戻る能力に耐えられねぇ。身体は再生しても、心は耐えられない。
クイール
『・・・フム。能力に対する適応反応か?もしくは・・・』
クイールは考え込んでやがる。予備動作が大きいとかいって油断してんのか?後悔させてやる!
ゼドー
『その油断。あの世でハンセイシヤガレ!』
俺に投げてきたナイフを投げる。クイールがこっちに気づいた頃にはもう遅い!クイールの頭にナイフが当たり、そのまま倒れる
終わったな
クイール
『操作[生体理論]』
何!!?身体中から植物を生やしたクイールが立ち上がって来やがった!!
ゼドー
『まだ終わってねぇのかよ!』
クイール
『貴様ぁ!!よくも・・・よくもこの俺の頭脳に傷をつけてくれたな!!俺の頭脳にぃ・・・!!操作[生体理論]』
クイールから伸びる根が地面に、クイールを中心に植物が広がっていく。あっという間に蔓のような植物が俺の所にたどり着き、締め付けられる。
ゼドー
『くそっ!いったいどうなってやがる!』
クイール
『低脳な貴様には解らんだろうなぁ!欠損した部分を植物で補っただけだ!高熱地帯だろうが関係ねぇ!』
ゼドー
『チィ!』
俺は地面に手を伸ばす
クイール
『無駄だ!貴様の攻撃力程度、いくらでも補ってやる!この俺の身体を全て消し飛ばすなんて、できねぇだろ!』
ゼドー
『操作[屍連ねる命育む大地]』
大きな地響き
クイール
『これは・・・まさかぁ・・・!!?』
クイールは地面から吹き出したマグマに飲まれた。例え溶けていたとしても、マグマも岩だ操れないことはない。だが、地上に出してしまった以上は、俺の操作能力は最早通じない。このまま俺もマグマに呑まれ、肉片残さず消えるだろうな。
肉片すらも残さず消えれば、元の姿に戻る能力も意味はない。つまり、俺は死ぬのか。死ぬということは・・・
ゼドー
『今俺は!生きてるんだ!!』
・・・
ローウィ
『ゼドーは死にましたか・・・。グロスト、私もいきますよ』
ローウィは湖に飛び込んだ




