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雷壁の傀儡

エンブレム視点


エルック

『2対2ですか。丁度良いですね』


エンブレム

『来いよ。纏めて消し炭にしてやる』


 既にフレイドラは待ちきれない様子だ。相手側のドマーってやつもナイフを持って様子をうかがってる


フレイドラ

『高鳴る鼓動!必殺の一撃をくれてやる!』


 そう言って、フレイドラはドマーに突っ込んで行った。さーて、俺もボチボチ殺ってやるかな!


エンブレム

『俺の相手はお前だ!エルック!』


エルック

『近距離は勘弁ですよ。光術[エレキバリア]』


 距離を詰めようとしたが、電気の障壁で阻まれる。下手に突破しようものなら痛手を受けるのはこっちのようだ。ならば!


エンブレム

『属技[エンショウハ]』


エルック

『その程度で私の障壁がどうにかできるとでも?』


 エルックに近づくのは難しいとして判断し、炎の衝撃波を飛ばしたが、障壁によって簡単に防がれてしまった。意外と頑丈だ。

フレイドラの方は


フレイドラ

『燃えろ!我が魂!』


ドマー

『くひひ。うるせぇーんだよ。黙って八つ裂きにされろよ』


 一気に至近距離に近づいたフレイドラにドマーはナイフを向けるが、手に持っている杖でナイフを防ぎ


フレイドラ

『魔法[ワイバフレイム]』


 至近距離で放たれた火の玉を避ける余力は無い筈だ。その大きな火の玉は人1人の命を奪うなんて容易い・・・


ドマー

『くひひ!ちんけなナイフじゃあ無理だったなぁー!強化[爪芸師]』


 ドマーは自らの爪で、その火の玉を切り裂いた


フレイドラ

『私の一撃が!』


ドマー

『やっちまうぜぇー?』


 ドマーは爪を振るう。フレイドラは杖で防ごうとするが、その杖を微塵切りにされてしまったようだな


エルック

『相方がヤバそうですが。助けに行かなくて大丈夫ですか?』


エンブレム

『お前をほっといた方が危険だろうが』


 エルックを自由にさせてしまえば、あの厄介な障壁で常に妨害されることになる。各個撃破されてしまえば打つ手はない。

それに、フレイドラにはまだあれがある


ドマー

『くひひ!血を見せろぉー!』


 フレイドラに飛びかかるドマー。それは悪手だ


フレイドラ

『紅き竜の真の力!変化[ドラゴニックスボディ]』


 フレイドラは炎と化する。その炎にドマーはそのまま飛び込んでしまう。


エルック

『これは不味いです!光術[エレキバリア]』


 エルックは慌てて障壁を使い、ドマーとフレイドラを引き剥がす。注意が逸れた、今がチャンス!


エンブレム

『くらえ!属技[ゲキショウハ]』


 一気に接近!火を纏った棒で思い切りエルックに叩きつける!


エルック

『チィ!光術[リバースバリア]』


 ゲキショウハとバリアがぶつかり合う。どちらも動じぬ中


フレイドラ

『変化[ドラゴニックスハンド]』


 フレイドラは炎と化した腕でリバースバリアを殴り破壊する


エンブレム

『さあ!まだ終わってねぇぞ!』


エルック

『はぁ、陰陽師の末裔の一族、音倉紋明ねぐらもんめい


エンブレム

『はぁ?何が言いたいんだよ』


 どっかで聞いたことのあるような名前


エルック

『ドラゴン好きな小説家。紀羅竜華きらりゅうか


フレイドラ

『どっか、魂の片隅の記憶に』


エルック

『いじめられっこの生徒、淕江麻季りくえまき。いじめを止められなかった担任の庫歌菁可くらうたせいか。犯罪者の土間数御どまかずお


エンブレム

『何が言いたいんだよ!意味わからねぇよ!』


 一体なんだ。何だって言うんだ・・・


フレイドラ

『あっ!エンブレム意識持て。敵を見ろ!』


エルック

『今のうちに逃げますよ!』


ドマー

『仕方ねぇな』

 

 フレイドラの言葉にはっとするが、もうあの二人は逃げ出していた

エルック


男性 魔族


能力

光術能力。電気の障壁を張る能力



ドマーと共に行動している。頭がよいが、意外と好戦的である。エルックの障壁は電気の為に、触れるとダメージを受ける。長めの金髪で、細目、いつもニヤついているような感じ悪い奴

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