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月と太陽

忘れられた

日々の中で


上った満月

白銀に輝く

そうして

星々を従え

地上を見守る


沈んだ太陽

黄金を隠す

そうして

人々に語る

財宝を探せと


そうして人は

眠りについた


(ゆめ)微睡(まどろ)みに

沈みながらも

窓から差した

朝日が自分を

引き起こして

くれるのだと


世界を照らす

黄金色の光が

やがて自分の

未来への希望

という財宝に

成るハズだと


疑わずに信じ

瞳を鎮める

柔らかな月を

感じながら



けれども

今の世界は

どうだろう


煌めく摩天楼

天空に座した

満月を隠して

影を落とす


灰色の雲の上

隠された太陽

輝きは隠され

光は届かず


ビル群の谷間

ゆらりゆらり

欲望の狼煙が

立ち昇った


俯いた僕らの

光を呑む影は

希望を失った

僕らの似姿


そんな世界で

生きる僕らは


日の目を浴びる

事も無いままに

"希望"という

幻想の財宝を

夢見る事さえ

出来やしない


月の光を浴びる

事も無いままに

安らかに眠り

夢の中に現を

抜かす事さえ

出来やしない



あぁ、あぁ

隠れてしまった

黄金の太陽は

白銀の満月は

もう僕らの為に

光を届かす事は

無いのだろう


あぁ、あぁ

伸びてしまった

煌めく摩天楼は

俯いた影たちは

僕らの為に手を

差し述べる事は

有るのだろうか



僕らの希望は

何故、消えて

しまったのか




――――そうかそうか

――――隠したのは僕らか

――――自業自得なんだね

――――あぁ、仕方が無い

――――諦める他、無いね

――――仕方が無いんだね

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