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月の旋律
夜半に眩い月光の
旋律のむれ
銀の焔はつめたく街を焼き
渺渺たる荒野に影はなく、
流浪の旋律に主はなく、
蒼く地平が染まるころ、
砂塵から街は息吹く
それは数多の足跡のうえ
残月の旋律よ、
風に吹かれて
お前たちは美しい
月が失落しようと
高らかに陽が謳おうと
砂塵に街が遺跡になろうとも、
月の旋律よ、
追憶にこぼれて
お前たちは美しい
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