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流転
奇数月の11日18時に予約投稿をしていきたいと思います。
見よ。
あれほど驕り高ぶっていた正午が、
瑠璃に鏤められた闇に
怯えて海へと飛びこんでいくのを。
死に体の奴隷が、手負いの獣となるのを。
かつては<神々の血>が、
空に流れ出でるさまを
詩人は謡ったものだが、
今や誰が記憶しようか、しえようか。
ただ一人、丘の上にてヤドリギと語り続けた
予言者の黄昏れた風貌を。
天に燃べられた、
芳しい煙の晩餐を。
知れ。
満腹と幸福が辿りつく眠りの床に
時は鎌を掲げて佇んでいると。
海底にかつて轟いた、
文明の悲鳴の数々を。
だが案ずるな、
ただ身を恃むのだ。
おまえの背後に構える夜と
隣に眠るあかごの腕に、
おまえの知らない朝焼けはくる。
1月投稿分。




