表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/61

マリンスノー

波の響きは 遥か遠くに風と流れ

漂い散る光は 水面で囁いている


ここは深海 ただ硬質な不毛に徹し

闇よりも濃い水の中 全て飢えている


ちか、ちか、と明滅する光

脆く、儚く、砕けそうな光


眩しかったのか、珍しいからか

誰も知らぬ鱗を纏ったイキモノが

もぐもぐ、と口を動かしながら

よろよろ、と進んでいけば

ばっくん、と喰われてしまった


しばらく大きな口を伴った光は

その場に佇んだままであったが

飢えは未だ満ち足りぬのか

腹で命を砕きつつも泳いでいく


マリンスノーが降っている

死へと導く光に照らされて

淡く、白く白く輝いている


マリンスノーが降っている

いつかどこかで朽ちた命が

誰かの飢えを満たし始める


マリンスノーが降っている

誰もが預かり知らぬ場所で

今もまだ、積もったままに



マリンスノー 深海の星

網に釣られて 漁師の手の中

垢みたいに こんにちは

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ