Episode19 バカと単細胞
お久しぶりです!
今まで投稿していた分のお話や設定を少し変えました。
性格が変わったキャラもいますが、悪しからずヽ(´o`;
では、どうぞ!
「あ!俺、いいこと思いついちった!」
突然、声をあげた義経に一同の注目が集まる。
「何を思いついたんだ?いただきまぁす!」
「ふっふーん♪」
義経は得意気に鼻を鳴らしながら携帯を取り出し、誰かと電話をし始めた。
数分後。
リムジンに乗って現れたのは、金持ちナルシスト・藤原道長であった。
「俺様のファンが集まってるから来いって言われたんだが、一体どこにいるんだ?」
辺りをきょろきょろ見回す道長に義経はそっと近づき、「確保!」と叫びながら取り押さえた。
義経の意図を察した他の2Dメンバーも道長押さえに協力する。
「な、なんなんだ貴様ら!離せ!」
「あのね、俺たちお金がたくさんほしいんだー」
義経の甘え声に他の者も続く。
「道長!頼むぜよ〜!わしら、友達じゃろ〜?」
「みちニャン、りょうニャンを助けてあげて!」
「道長!お前は他人思いの良い奴だと思ってるぞ!いただきまぁす!」
「道長さん、お願いしますね」
「待て待て!まず何があったか言ってくんねーとわかんねーだろ!金なら出してやるが!」
身体を押さえられながら道長は吠えるが、
「いーの、いーの、道長はお金だけ置いてけばいーの」
と義経にむちゃくちゃななだめ方をされる始末。
「わーったわーった!金出すから手を離せ!」
身体の自由が手に入ると、道長は手をパンパンと鳴らした。
するとリムジンから執事が降りてきて、アタッシュケースを目の前に置いていった。
義経が中を開けてみると、中身一面諭吉……いや、1万円札の束だった。
沸き上がる一同。
「さすが道長!やればできんじゃん!」
「やっぱり持つべきものは友達ぜよ〜!」
「りょうニャンを助けてくれてありがとう!」
「俺はお前のこと信じてたぞ!いただきまぁす!」
「道長さん、かっこいいです」
紫式部に抱きつかれ、道長は顔を赤らめていた。
「もっと俺様を褒めるがいいぞ!ふははははは!」
道長は高笑いしながらリムジンへ乗り込んでいった。
走り去るリムジンを元気よく見送る一同。
「りょうニャン、よかったね!」
「おう、早速ガチャガチャするぜよ!」
満面の笑みで札束を掴む坂本。
「ところで、こんな大金どうやって100円玉に変えるの?」
ニコニコ笑顔の義経が口を開くと、「あ…」という空気が流れ、みんなの笑顔が固まってしまったとさ。
一方、リムジンの中で人助け(?)をした自らの行為に満足していた道長は、ふと我に返ってこう思った。
「あれ、俺様何しに行ったんだっけ?」