Episode18 卑猥な……
気を取り直して、今度はちゃんとガチャポンマシーンにお金を入れる紫式部。
「そしたら、バーを動かなくなるまで回すんだ!いただきまぁす!」
「バーを動かなくなるまで回す……」
近藤の言葉をしっかりと繰り返す紫式部だったが、視線の先にあるものは、近藤の股間だった。
「そうだ、カプセルが出てくるまでバーを回すんだぞ!いただきまぁす!」
頷いて手を伸ばしかける紫式部だったが、その異常さに気付いた義経が彼女の手首を掴んだ。
「式部ちゃん、回すのはガチャポンマシーンのバーだよ。そっちのバーを動かなくなるまで回しちゃったら、カプセルじゃなくて勇の魂が出ちゃうからね」
「あっ、ごめんなさい!ガチャポンマシーンのバーですね。でも、どうして近藤さんの魂が出ちゃうんですか?」
「女の子にはわかんないだろーねー」
遠い目をする義経を不思議そうに見つめてから、紫式部はガチャポンマシーンのバーを回した。
そして出てきたのは……
「なんだか卑猥なものが出てきましたね」
紫式部が当てたカプセルの中身は、茶色いタイツで全身を包んだ、顔は犬、身体は人間の、何の可愛げもないフィギュアだった。
「またイヌドッグぜよ」
坂本がイヌドッグと呼んだそれは、メイド天使・ネコミールの敵、イヌディールの手下。
簡単に言えば、仮面ライダーに出てくるショッカー的ポジションのキャラだ。
そして、イヌドッグはすでに7体出ている。
ぶっちゃけ、ここまで引っ張っといて駄キャラかよ!みたいな雰囲気が漂っている。
あ、別にショッカーを駄キャラと言っているわけではない。
イヌドッグが駄キャラなのである。
「ごめんなさい、今日はもうお金持ってないんです……」
辺りに沈黙が流れた。
「みんな、振り回して悪かったぜよ。もう諦めるぜよ……」
涙を浮かべた坂本が無理に笑いながら言った。
「りょうニャン……」
おりょうが心配そうに坂本を見つめる。
「龍馬、まだ諦めるのは早いよ!」
沈黙を破ったのは、義経だった。
「誰か、応援を呼んでみよう!」
義経につられて、次第に周りも明るくなり始める。
「そうだな!いただきまぁす!」
「りょうニャン、がんばろっ!」
「では、誰を呼びましょうか?」
紫式部の問いかけに、うーんと考え込む一同。
「じゃ、西郷を呼んでマシーン叩き割ってもらおう!いただきまぁす!」
「いや、それはやめようか。捕まるから」
冷静につっこむ義経の隣で、紫式部は青ざめた顔をしている。
「そんな、近藤さん、早まらないでください!自分を叩き割らせようとするなんて、ダメですよ!」
「式部、そんなに俺をマシーン扱いしたい……?」




