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15話 戦い

 アリーアはなんとしてもルークを助けたかった。生きていて欲しいと願った。ルークの表情は自分の運命に抗えない諦めだと知ったからこそ、彼だけに押し付けるようなあんな運命は間違っている、もうあんな表情をさせたくない、生きていて欲しかった。自分が導く者なら、あんな表情をさせてはいけない。私の望みは彼が生に執着して欲しい、それを彼に伝えなければ…。アリーアもまた災いの地に向かった。


 すでに災いは元凶の人々全てを飲み込んでいたが、その災いは収まる気配はなかった。善良な人々にまで災いが降り掛かろうとしていた。ルークは神殿の真上で災いと対峙していた。預言者でありながら、その災いが発現するまで何もできない自分を呪った。善良な人々まで巻き込もうとしている事に腹が立った。だから自分の命なんて惜しくはないと思えた。


 何度もルークから虹色の光が放たれる。その度に暗黒の雲が小さくなる。それでも再び暗黒の雲は力を取り戻し、彼の身体は傷つけられていった。ルークの虹色の光が限界に近づいた時、アリーアの声が聞こえた。


 「これからは私も一緒に災いに立ち向かう。だから生きて!私が導く者なら、あなたが生きる事が私の願い!」


 ボロボロになったルークはアリーアを見つめて笑った。「ありがとう。でも災いが終われば君もすべて忘れる。僕の事も。災いの事も。それでいい。僕は災いと共にしか存在できないのだから…。今の言葉だけで僕が災いと向き合う理由ができたよ。ありがとう。」。でも本当は、僕はやっぱりもう少し君と生きていたかった…それは言葉にはならなかった。


 虹色の光は大きくなって災いを覆い尽くした。預言書のページは空白に書き換えられ、災いは終わった。

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