1 鍬で一撃、相手は耕される
【最初に】
あとがきに毎回書き込むのも面倒なので、最初に書いておく。
評価点は最終回を出してから受け付ける予定。
それより前に開放するかもしれないが。
最後まで読んだら評価してくれ。
それまではブックマークをつけて追いかけてくれるとありがたい。
【以上、では本編へ】
「あ、そう」
そう言うと田畠コウサクは鍬を振り上げて。
地面に突き立てる。
瞬間、周囲の土地が一気に耕されていった。
田畑として適切な柔らかさに。
この範囲にいたあらゆるものが田畑となった土に飲み込まれていく。
土中深くまで耕され、地面は柔らかくほぐされた。
それは流砂のように柔らかく、全てを飲み込んでいく。
コウサクの前に立っていた代官である神官と。
その神官の居城である教会を。
全てが土の中に飲み込まれていく。
水に沈むように。
代官である神官は悲鳴をあげる事もできなかった。
そして、神官も教会の聖職者も教会も地面の中に沈んでいった。
更にコウサクは鍬を振り上げ、もう一度地面に突き立てる。
再び土がうごめく。
飲み込んだ全てを粉砕し、土の中に取り込んでいく。
肥料を混ぜ込み、土の中に浸透させるように。
実際、すき込まれた神官達や教会は、土の中で養分となっていった。
今後、ここで作物を育てれば、豊かな実りが約束される。
これらを鍬1本で成し遂げたコウサクは晴れ晴れとした顔をした。
長年の煩わしさから解放された事で。
「せいせいするなあ」
心からこう言えた。
5歳の頃に異世界転生に気づき、以来10年。
この間にたまりにたまった鬱憤をようやく解消出来た。