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魔王再び?

寮に戻った私は紅茶で一息ついていた。

楽しかったのだが、色々ありすぎて疲れた。


「まだまだ夏休みはあるんだよね……」


前世のようなサブカルの発展した世界でもないためこのような長期休暇は暇になりやすい。

とりあえず一眠りでもしようかと思っていたところ……

息をつく暇もなく喧騒は訪れた。


「ファルラさん、ちょっといいですか? 」


アリアちゃんが部屋に入ってきた。

あの何も気にしなさそうな彼女が深刻な顔をしている。

何かとんでもないことが……?


「なんでしょう? 」


「噂なんですが、実は……」


彼女は小声で言った。


「魔王のいた塔がまた突如現れたらしいんです」


……え?


「でもあれは私が破壊したはずでは……? 」


以前魔王を倒した時に私が粉々に粉砕したはずだ。


「私が確認した訳では無いのでただの噂なんですけど、なんだか最近魔物もまた急増した気がして…あの海の主だって今までは目撃情報が1度もなかったんです」


なるほど、たしかに気にしてなかったが魔物は確かに多い気がする。


「そのことを他の誰かに話したりは? 」


「まだしてないです。ファルラさんが戦ってくれるなら、ほかの方を危険にさらす必要も無いので」


確かに前の魔王は瞬殺できたが、今回また復活した可能性のある魔王が同じとは限らない。


「とにかく、1度確認しに行きたいんですが、付き合ってくれますか? 」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ファルラさん!! 私空飛んでますよ! 」


数分後、私たちはかつて魔王塔があった場所に向かっていた。飛んだ方が早いので<浮遊(ドブレ)>を使っている。


結論から言うと、魔王塔はあった。

所在地も大きさも何もかも同じだった。


「この塔、魔法の類で建ったんですかね? 」


彼女の言う通り、ここまで正確に早く作るには魔法を使う以外方法がない。

しかし、この世界に建築系の魔法はないはずだ。

考えていてもキリが無いので魔王に直接聞くことにした。


アリアちゃんは危険なので買えるように言ったのだが聞かなかったので仕方なく連れてきている。


塔の内装まで一致している。

それはまあ、いいのだが、さらに驚いたことがある。


「魔王様に無謀に立ち向かうその姿に敬意を示して、幹部のひとりである私が相手して差し上げましょう」


幹部が復活しているのだ。

そもそも塔が復活してる時点でおかしいのだが、まさか幹部まで復活しているとは。


問題なく倒せたけど、低級魔法じゃ倒せなかった。

やっぱり何かがおかしい。


魔王の部屋に来た。

やはり魔王は復活していた……が


「初めて見る顔だな。この我が直々に相手してやろう」


という風に、私に倒されたという記憶がなくなっているのだ。


「本当に私たちの記憶が無いんですか? 」


「は? なんのことだ。我は千年の時を生きる魔族の王だ。私の記憶力を……いや、待てよ 」


「そういえばそこの金髪の娘。お前はたしか…聖女アリアだったか? 何故ここにいる? お前は死んだはずだろう」


「え、死んだ? な、なんのことですか? 」


「数週間前に貴様ひとりで乗り込んできただろう。勢いは良かったのだが、調子に乗りすぎていた故に殺したぞ」


ありえない記憶だ。昨日まで旅行に行ってた。

記憶改変の類ならまだ説明がつくが、それでは魔王復活の理由までは分からない。


「まぁいい。また現れたのなら再び叩きのめすのみだ」


「ま、待ってくださ……」


「<闇波(ドルファ)>」


もっと情報を聞きたいのに、話を聞かない。

それにこの上級魔法、以前の魔王は使わなかった。

アリアちゃんに危険が及びかねない広範囲攻撃。止めるしか……


「<闇獄砲(ドルク・ジーゼル)>」


仕方がなく魔法を叩き込む。

しかし、以前のような手応えがなかった。


「……!! 」


「なるほど、かなり強い魔力だ。しかしその程度の魔法では我を打ち取れんぞ!! 」


あの魔法を受けてなお、まだ生きていた。


「そこの聖女! お前は隠れるなどして、それでも聖女か? 」


「……わ、私は聖女です! 」


まずい、アリアちゃんが挑発に乗ってしまった。

アリアちゃんに向かって魔法陣を展開する魔王。

あぁ……もう!!


「アリアさん! 下がってください!! < 闇雷獄破砲(ドルク・グドロネア)>」


実践で使用したことの無い上級魔法。

知ってる魔法で最速の魔法だ。


放った魔法は一瞬で魔王の身体を貫き、魔王は倒れ伏せた。


急いで駆け寄って回復魔法を使う。

まだ聞きたい情報が多すぎる。死なれては困る。


「そうか……思い出したぞ。貴様はたしか……」


私を見つめるのは恐怖に満ちた目だった。


「邪神、ファルラ……か」


そう言い残して2人目の魔王は目を閉じた。

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