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後編-1-

小雨が降る中、少し足早にエリカさんに先導されて、仕切りのある個室タイプのラーメン屋に入った


さっぱり柚風味のつけ麺がイチオシだとか



初めての飲酒の〆のラーメンは


驚く程に美味しかった


染みるーというエリカさんの気持ちが凄く理解出来た


「ラーメンひとつにしたって、今君が食べてるラーメンは昨日までの君には無かったものだよね、世の中そんなものまだまだ無限に溢れてるんだよー」


煮卵を頬張りながらクルクルと箸を回すエリカさん


学者さん宜しくのあの棒みたいなやつか


ちょいと大袈裟だけど、自分の世界は狭かったなって実感は確かにした


僕にとっての全てとやらは


世の中からしたら溢れてる僅かなものなわけで


勝手知ったる、知った口を、井の中のなんとやら


そんな言葉が自分だったんだなーと過ぎった



こなた少年はレベルが3上がった


脳内で某RPGゲームの音楽が流れる


何言ってんだ僕


あ、言ってはいないか脳内だし


そして一服、染み渡る苦味


真夜中の繁華街


昨日まで今ここにこうしてるって想像もつかなかったな


吐き出した紫煙はゆっくりと


喧騒と共に暗い空へとのぼり、消えていく



明日の僕はどうか分からないけれど


今この瞬間の僕は、何を頭抱えてへこんでたんだろう


本当にそう思えてきた



「〆も食べたし、濡れちゃうしどっか入ろっか」


朝までまだ時間はある


って言っても何処へ行けばいいやら


アーケードやら店の軒下を進みながら雨を避けて、エリカさんは繁華街の更に中へと進んでいく


僕はその後ろを着いて行った


一際キラキラした看板のビルが密集しているのが見えた


酔った頭でもそれがどういうビルなのか理解出来た


そしてその密集の中へ足を進めてくエリカさん



え、ちょっと、え、ええええ?




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