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砂魔法で砂の王国を作ろう~砂漠に追放されたから頑張って祖国以上の国家を建ててみた~  作者: 空地 大乃
第四章 砂漠のダンジョン編

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第87話 砂漠で加速するモ愛

いつも感想や誤字脱字報告を頂きありがとうございます!

これからも感想やレビューをどしどしお待ちしてます!

「愛は永遠に不滅なのよーーーーーー!」


 モ愛が倒れた、と思ったらなんと立ち直ったよ!


「あ、あぶなかったわね。モ愛、今危なかったわ」

「くそしぶてぇな!」

「あれで倒れないなんてね」


 ライゴウとアローネが悔しそうに口にしている。確かに今のはもう倒せそうだったのに……


「だが、後少しだ! 確実にダメージは蓄積されているぞ!」


 だけど、そんな皆の気もちを奮い立たせるようにアインが叫んだ。


「そうね。認めてあげるわ。あなた達の愛を!」

「愛、愛、うるさいのよ! 螺貫乱射!」


 追い打ちとばかりにアローネの火の矢がモ愛に次々と命中していき、モ愛がたたらを踏んだ。


「よし! 効いてるぞ後ひと押しだ!」

「ううううぅうん! 残念ね。私の愛はまだ尽きないの! 教えてあげる。愛ゆえに! 私は後二回変身を残しているのよ! いくわよ愛のメタモルフォーゼ!」


 へ、変身? しかも二回残してるっていったよね? そしてモ愛が盾と大剣を放り投げて、かと思えばその身が萎んでいった。


 そしてそこにいたのは随分とスリム化した、モ愛だったんだ!


「おいおい、さっきまでわりと逞しかったのにこのモアイ。自分からマッソを捨てたぞ!」

「マッソを捨てたって何なのよ」


 アローネがジト目をライゴウに向けた。それにしても本当に激変したね。


「自分から装甲を捨てるとは、寧ろ好都合!」


 アインが勝ち誇ったように言った。た、確かに分厚い装甲みたいな肉体が細身になったから防御力は犠牲にしている気がする。でもわざわざ弱くなるために変身をしたとは思えない。


「甘いわ、愛は深いのよ! これは装甲を犠牲にする代わりにスピードを劇的に上げる愛の加速モード! モ愛の愛は止まらなーーーーーーい!」


 シュンっという音だけ残しモ愛が消えた。皆がきょろきょろとあたりを見回す。


「後ろにいるぞ愚か者!」


 フィーが叫んだ。そう、消えたと思ったモ愛は皆の後ろをとっていたんだ。


「ば、馬鹿な全然見えなかったぞ!」

「こ、ここまで速くなるなんてね」

「むぅ、我の目を持ってしても見きれないとは」

「うふふ、これが愛! 最高の愛のカタチなの!」

 

 そしてモ愛がびゅんびゅんっと縦横無尽に駆け回った。あまりの速さに強風がこっちにまで感じられる。


「チッ、だったら撃ちまくって上げるわ! 螺貫乱射!」


 アローネが弓を構えて次々と矢を放つ。だけど、大量の弾幕も疾風の如き速さのモ愛には掠りもしなかった。その内に――


――スカッスカッ。


「あ、しまった矢が切れたわ!」


 そう矢が尽きてしまった。アローネの矢筒にはもう一本も矢が残ってなかった。


「愛が尽きたのねーーーー!」

「チッ、だがこいつ逃げばっかじゃねーか! 武器を自分で捨てて攻撃できなくなったなら馬鹿な話だ!」

「お・ろ・か・ね。愛が不足しているのね! 武器と盾を捨てたのは速度を上げるため! そして私にはまだ魔法が、あるのーーーー! 愛の打ち上げ!」

「キャッ!」


 アローネの足元から杭のように石が伸びてきて彼女が大きくふっ飛ばされた。

 

 そのまま僕たちの近くで背中から叩きつけられて転がっていく。


「大丈夫アローネ!」

「ス~ナ~」

「ンゴンゴッ!」


 ラクとスーも心配そうにしている。僕が声を掛けると片目だけ半分ほどこじ開けながらアローネが答える。


「ガハッ、だ、大丈夫生きてるよ」

「すぐに治療します!」


 咳もしてて苦しそうではあったけど、すぐにイシスが魔法で回復してくれたよ。


「ふぅ、おかげで楽になったよ。でも悔しいけど私は離脱だね」

「矢がないんじゃな」


 元気を取り戻したアローネだけど、残念ながらこれ以上戦いに参加するのは厳しいと判断したみたいだ。


「でも、愛愛言ってるだけに妙な奴だね。さっきから見てると戦いに参加した私達以外全く狙ってなかったもの」

 

 アローネに言われて気がついた。僕たちが安心して皆の戦いを見ていられたのも、あのモ愛が戦っている相手以外を狙おうとしなかったからだ。


 あの愛の斬撃一つとってもこっちには届いていなかったしね。もしかしたら結構律儀な性格のモアイなのかも。


「だったら――ここだ! 正面から迎え撃てば速くても関係ねぇぜ!」


 そして今度はライゴウが高速で駆け回るモ愛の正面に立ち攻撃を仕掛けた。


「カウンター狙いってことだね」

「なるほどな。あの速度なら攻撃が当たればその分威力も増す! まして今のライゴウの攻撃は間合いが広い!」


 アローネが腕を組み頷く。サーチも興奮気味に言葉を連ねた。


「行くぜ! 獅子一刀両断!」


 そしてライゴウの新技で正面から高速で突っ込んでくるモ愛に斬撃が飛んだ。だけど――


「ガハッ!」

「甘い、砂糖よりも甘ったるい愛ね! ちょっと痛かったけど、愛が加速しているってことは愛のパワーも増しているのよーーーーーーーー!」


 ライゴウは加速したモ愛の突撃で吹っ飛んでしまった。あれだけの速さだと体当たり一つとっても十分な攻撃になるんだ!


「ぐっ、やるな! だが、それでもやはりマッソを捨てた分、受けるダメージは減ってるぜ! これならまだ!」


 地面に叩きつけられるもすぐに立ち上がって戦う意志を見せるライゴウ。だけど――ライゴウの手に残る大剣には既に刃がなかったんだ。


「ライゴウさん、剣が!」

「え? な、なぁあああ俺の愛剣がぁああぁあああぁ!」


 手持ちの剣が折れてたことで目玉が飛び出るほどに驚くライゴウ。さっきの体当たりで刃が砕けちゃったんだね……これまでも熾烈な戦いが続いていたし剣がすっかり疲弊していたのかもしれないよ。


「愛ね! 貴方の剣の愛が尽きたのよ! さぁこれで残った子羊は二人ね!」

「うう、すまねぇ負けちまった」


 モ愛が嬉しそうに駆け回る中、ライゴウはしょんぼりした様子でこっちにやってきたよ。


「こうなったらアインと嬢ちゃんが頼りだぜ!」

「ムムムッ!」


 サーチが言葉をなげ掛けるとアインが唸り声を上げた。そう、後戦えるのはアインと妹のモルジアだけだ。だけど、モ愛の動きは更に加速度が増した気がする。


 アインの新技は強力だし、それが当たれば決着が付く気もするんだけど……


「ふむ、鍵は小娘弐号であろうな」

「モルジアが?」

「あの空間魔法か……だけど、かなりつらそうだぜ?」


 ライゴウがモルジアの様子を見ながら目を眇める。


 確かに、相当無理しているのかも……


「はぁ、はぁ、カセ! 私に力を貸すですの!」

『ケケッ、何だ突然。そんなことして俺に何のメリットがあるんだぁ?』


 うん? なにかモルジアとカセの間でやり取りが始まってる気がするよ。


「貴方の力を借りれば、私の魔法は更に強化されますの」

『ケケッ、何を言い出すかと思えば。大体俺はただの枷だぜ? 一体どうやって力を貸せと言うんだ』

「私が何も知らないと思ったら大間違いですの。ずっと私の枷として身につけていますの。貴方の中にある魔力ぐらい感じられますの!」

『へぇ、そこに気がついたか。だが、だとしても俺がそこまでする義理はないな』

「ありますの。私が死ぬのは貴方だって本意ではない筈。私と命で繋がってるのなら貴方だって私が死ねば消えますの」

『……ケケッ、俺はただの枷だぜ。消えることが怖いとでも?』

「……今はそう思いますの。消えたくはない筈ですの!」

『……ケケッ、だとしてもやはり意味はないな。お前には強いお兄様がついている。本来自ら戦う必要なんざないだろう? お前は助けを求める相手を間違っているぜ。俺じゃなくてお強いお兄様に頼むんだな。そうすればすぐにでも助けてもらえるぜ』

「それじゃあ駄目ですの! 私はお兄様を助けたくて一緒にいますの! お兄様に守られる為だけにここにいるわけじゃありませんの! お兄様の側で流石です流石ですだけ言っているだけのお飾りの妹になりたいわけじゃありませんの! だからカセ、つべこべ言わず力を貸すですの!」


 モルジアが叫んだ。カセに向かって何かを頼んでる?


『ケケッ、なるほどな。いいぜ、いまのには少しだけ響くものがあったからな。俺の内側の枷を外して魔力を少しだけ分けてやるよ』

「少しじゃなくて全部よこすですの」

『ケケッ、欲張るな馬鹿。言っておくが俺の魔力はちっとばかし濃いんだぜ!』

「こ、これは、来ましたの、私の中にカセのが注ぎ込まれてきますのーーーー!」

「ほう。アレの力を利用できたようよのう」


 今、モルジアの様子が明らかに変わった。そしてフィーも感心したようにモルジアを見ている。

 

 そしてモルジアが右手を前に突き出した。


「空間魔法・空間固定ですの!」

「へ? きゃぁああぁああああああ!」


 モルジアが魔法を行使すると同時に何かに引っかかったようにモ愛が派手に転倒したよ! え、これって?


「空間固定であのモアイが躓くように空間を固定させたようよのう。面白いやり方ではないか」


 そうか。勢いのついた馬車が石に躓いて転倒するようなものだね。あの速度でそれをやられたらたまったものじゃないよ!


「ううぅ、愛が痛いわ!」

「まだよ! 空間固定!」

「え? な、何! 愛が、愛が戸惑うのーーーーーー!」


 立ち上がったモアイの動きがピタリと止まった。そうか空間固定で完全にモアイの動きを止めたんだ。これならもうどれだけ速くても意味がない!


「アイン! 今ですの! 胴体ががら空きですのよ!」

「は、そうか! 忝ないモルジア殿! 行くぞ! 蟻顎羅穿豪槍(ぎがくらせんごうそう)!」

 

 そして動きの止まったモ愛に向けて再びアインが新技で突撃した。槍を伸ばして更に捻りを加えた一突きがモ愛の胴体を貫いたんだ!


「あ、愛が空っぽね。ふふ、愛が終わる時はいつも、虚しい、わ――」

 

 そしてモ愛が倒れ、光の粒子となって消え去った。今度こそ、間違いなく倒したんだ――

少しでも面白い、先が楽しみと思って頂けた中でまだ評価してなかったんだよな~という方がいましたらこの下の★で評価を頂けると嬉しく思います。

ブックマークがまだだったな~という方がいましたらこの機会に是非!

それではここまでお読み頂きありがとうございます!また明日も更新頑張ります!

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― 新着の感想 ―
[一言] あれ?もう一つの進化形態は? てっきりモ愛戦艦モードがあると思ってたのに。
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