第47話 砂漠で城の貯蔵庫を見せる
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砂金に興味津々のペルシアを連れて砂の城の地下に作成した貯蔵庫に向かった。
「ここにあるのがとりあえず保管している金かな」
「にゃんたることにゃ~~~~~~!」
ペルシアが舌を出して驚嘆していた。ご馳走を目の当たりにした猫みたいだ。
「凄いにゃ! すごすぎだにゃ! これ一体どれぐらいあるにゃ!」
「えっと、どれぐらいかは……」
「そもそもこれで全てではないからのう。とりあえずここに持ちこんでいるだけで、採取できる金の壱パーセントにも満たないであろうな」
フィーが微笑を浮かべながら答えたよ。僕もどれぐらいかはわからないけど、改めて考えると凄い量だよね。
フィーは好きにしていいと言ってくれているけど、ちょっと申し訳なく思えるよ。
「い、壱パーセントもない! にゃんということにゃん! え~とこの量だと部屋の面積が、で、金の比重と、ここにこうで――」
何かペルシアが急に計算を始めたね。何か奇妙な道具を弾いているよ。
「それはなんですか?」
「魔算盤にゃん。計算に使えるにゃん」
へぇ、本当ペルシアは色々変わった品を持ち歩いているんだね。
そしてペルシアがその魔算盤を使って計算を始めた。
「にゃにゃ! こ、ここにあるだけで五百キロを優に超えるにゃん! 壱パーセントと仮定しても五十トン以上の金がここには眠ってることになるにゃん! とんでもにゃいにゃーーーーーーん!」
ペルシアの尻尾が立ち上がり耳も激しく前後に揺れていた。凄く興奮しているのがわかるよ。
「お、黄金郷は実在したにゃん……」
「え! そこまで!」
「お兄様。確かによくよく考えたら凄い量ですの」
「トンとか言われても想像出来ないよね……」
「美味しいもの一杯食べれる?」
「いやいや、主殿の器であればこの程度大したことあるまい」
それぞれが反応を見せたけど、イシスの意見に僕も同調出来るかも。正直自分のものと言われてもいまいち想像つかないよ。
「あぁ、これでお兄たんも喜んでくれるにゃん」
「お兄さんがいたんですね」
「アリババという商人らしいね」
イシスに教えてあげた。ペルシアの様子を見るに有名らしいけどね。
「にゃん! ここは是非ともうちと取引をお願いしたいにゃん! アリババ商会はうちが自分で言うのもなんやけど、信用できる商会にゃん!」
肉球のついた手でペルシアが僕の手を握りしめてお願いしてきた。肉球が凄くぷにぷにしてて心地いい。
「お兄様へのお触り禁止ですの!」
するとズズズいっとモルジアが割り込んだ。ペルシアが手を放したけど、今度はモルジアがペルシアの肉球を見て――ぷにぷにと触り始めたよ。
「き、気持ちいいですの~」
「にゃ、にゃん! なんにゃ!」
モルジアがあまりにぷにぷにするからペルシアも戸惑っているよ。そしてイシスが混ざりたそうにうずうずしている!
「やれやれ、小娘猫号」
「なんにゃそれ!」
フィーがペルシアに呼びかけた。いつものようにフィーなりの呼び名を決めてね。
「そもそもお前はどこからやってきたのだ? 取引きを申し出るのは良いが素性もわからぬ相手では話にならぬぞ」
「あ、そういえばまだ聞いていなかったね」
フィーに言われて気がついた。商人というのは聞いていたけど、どこから来たのかまではまだだったね。
「にゃん。うちは南のエルドラから来たにゃん」
「え? エルドラってエルドラド共和国の?」
「そうにゃん」
そうだったんだ……でも確かに商売の国と呼ばれてるエルドラド共和国ならわからなくもないかな。エルドラはその中の首都だったよね。
「エルドラといえば、マグレフ帝国との交易も活発でしたわね」
モルジアが目を細めた。僕たちはまだ元帝国の皇子だとか皇女だとは言ってない。敢えてこっちから明かす必要もないしモルジアは自分から出てきてしまっているからあまり知られていいことでもないしね。
ただ、確かにマグレフとエルドラドは関係が深かった筈だ。マグレフは資源が豊富でそれをエルドラドに輸出し、一方でエルドラドからも輸入していた。エルドラドはどこからか手に入れたという変わった品も多く、それが帝国の貴族からも人気だったとか、そんな話を耳にしたことがあるよ。
「確かに帝国と交流を結んでいるにゃん。でもおにいたまは帝国との関係をあまり快く思ってないにゃん」
「え? そうなの?」
意外だなと思って聞き返した。祖国とは言えマグレフ帝国のやり方は僕も好きではない。ただ商売としてみると別かなと思っていたから。
「帝国は取引きも強気な姿勢を崩さないにゃん。強引な手に出てくることも多いしでまっとうな商売をしているような商人はすぐに潰されて、悪どい商人の方が上手くやってるような状況にゃん。それに帝国に依存しすぎるといざという時に手痛いしっぺ返しがくるとお兄たまは考えていたにゃんというより事実そうなりつつあるにゃん」
「そうなりつつというと?」
「帝国側の資源の枯渇問題にゃん。向こうは否定しているけど、様々な物が帝国から入りづらくなっているにゃん。その上、いつの間にかエルドラドに入り込んでいた帝国の商会が逆にエルドラドの資源を奪っていっているような状態にゃん」
そ、そんなことになっていたんだ。確かに最近はマグレフのあっちこっちで反乱が起きていてそれが戦につながっていたらしいけど……
「何か聞いているとやっぱり出てきて正解だっといえますの」
「何の話にゃん?」
「こっちの話ですの」
『はは、面白そうな話じゃねぇか。愚かな人間が右往左往するのを聞くのは楽しいぜ』
カセがあざ笑うように言う。でも、愚かか。そういえばフィーと会った時に僕に向けた問いかけはそんな愚かな人間も含めたものだったね。
「お兄たまはエルドラの議員でもあるにゃん。おにいたまは反帝国派としても知られているにゃん。そんなお兄様をサポートするためにも砂漠の交易を成功させたいと思ったにゃん! そしていままさにその機会を得たにゃん!」
ペルシアがぐっと拳を、えっと、肉球かな? それを握りしめた。そうか、それで僕との取引きを望んでいるんだね。
「……ふむ、そなたの意気込みは感じるが、それでもし相手が見つからなかったらどうするつもりだったのだ?」
「にゃん?」
フィーが半目になりペルシアに聞いた。ペルシアが目をパチクリさせて顎に手を添える。
「……でも確かにここにいるにゃん」
「結果論であろう。そもそもこの場所には少し前までこのような城もオアシスもなかったのだ。ここ最近になって出来た場所であるぞ」
「にゃんと! それは凄いにゃん!」
「確かにそう考えてみれば主殿の凄さがわかりますな!」
アインが一人うんうんと頷いていた。だけど確かに例えば僕が追放される前だったら恐らくは誰かに会えるということもなかったような気がする。
「う~ん、でもこの子何も考えてなさそうではありますわ」
「し、失礼にゃん!」
「それならあてはあったのか?」
「ないにゃん」
「あ、あっさり認めちゃった」
「ンゴッ!」
この発言にはラクもびっくりだよ! 本当に何もなかったんだね!
「で、でもうちは運がいい方にゃん。だからきっとこれも運命にゃん!」
「ほ、本当に大丈夫ですのこんな子が商人で……」
モルジアが心配そうに目を細めたよ! 確かにちょっと心配な子ではあるよねぇ……
果たしていい付き合いになるのか!
この後が長かったので今回は短くいきます!
(=^・・^=)<良ければお星さまで評価欲しいにゃん♪
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それでは明日も更新頑張りますm(__)m




