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砂魔法で砂の王国を作ろう~砂漠に追放されたから頑張って祖国以上の国家を建ててみた~  作者: 空地 大乃
第二章 砂漠の仲間編

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第33話 砂漠で枷が喋った

いつも感想を頂きありがとうございます皆様の感想にとても励まされております!

誤字脱字報告も凄く助かっています!

今後も感想やレビューを頂けると嬉しく思います!

 あ、ありのまま今おこったことを話すよ! モルジアの呪われた枷にイシスが生命魔法を掛けたら、枷が喋ったんだ! 


 何を言っているか自分でもわからないけど、事実だよ!


「その……私の魔法は生命力そのものを付与する事もできて、その対象が強力な魔法を施された道具とか装備品だと、意思を持つことがあるの。それで、試してみたんだけど……」


 イシスがそう僕たちに説明してくれた。つまりこの枷が喋ったのもイシスの生命魔法の効果ってことなんだね。


『なるほどあんたか、俺に命を吹き込んだのは』

「な、何か私を嵌めてる枷が喋るというのも変な気持ちですの」


 モルジアが戸惑っている。枷が喋るんだからそれはねぇ。それにしても、俺と言ってる割に声は女の子っぽくもあるんだよね。高めだし。口調がかなり乱暴ではあるけど。


「ふむ、何か姐御という感じの声ですな」

「あ、うん! 確かに!」


 アインの意見に得心がいったよ。


「それで、あの貴方にお願いがあるのです」

『あん? 俺にだと?』

「はい。その子から外れてくれませんか?」


 イシスが枷にそう頼み込んだ。

 なるほど。イシスの考えた手というのは、枷に意志をもたせて直接外れてもらうってことだったんだね。


『は、馬鹿も休み休みいいやがれ。俺は枷だぜ? 相手を嵌めるのが仕事だ。嵌めて嵌めて嵌めまくる! それが俺の仕事なんだよ!』

「あ、あなたちょっと破廉恥が過ぎますことよ!」

『は? 何言ってるんだお前?』


 モルジアが頬を赤くして自分の枷に文句を言ったね。僕もちょっとそこはよくわからないけど。


『とにかくだ、俺が枷である以上嵌めたが最後俺からは逃げられない。この女も俺が嵌めたんだからもう俺の物みたいなもんだ。俺に嵌められて逃れられる奴はいないぜ』

「お兄様違いますの! これは決してそういう意味ではなくって!」

「え? 何が?」


 モルジアが僕の首元を掴んで必死に訴えてきたけど、えっと、枷が嵌ってとれないのは確かだよね?


「くくくっ」

「うぅ、何て枷なんですかもう……」


 あれ? でも何故か、フィーが向こうに体を向けて笑いを堪えているような?

 イシスも妙に顔が赤いような?


「一体みんなどうしたんだろう?」

「はて? あの枷が饒舌に喋りだしてから妙ですな」

「なんだろうねぇ~」


 アインとメルも?顔だ。


『とにかく、俺は外れないからな!』

「何とかなりませんか?」

『ふん。そうだな。どうしてもっていうならお前が代わりに俺に嵌められるか?』

「え?」


 イシスが瞳をグンッと大きくさせて驚いた。あの枷、まさかモルジアからイシスに移るつもりなの?


『どうする? もしそうするならこいつからは外れてやってもいいぜ?』

「……わかりましたそれで妹さんの枷が外れるなら」

「駄目だよそんなの!」

「そんなの駄目ですの!」


 あ、僕と妹の声が重なったよ。


「え? で、でも?」

「イシス。確かに僕も妹は助けたいけど、それでイシスが身代わりになるのは何か違うよ」

「貴方も私を舐めないでもらいたいですの」


 僕がイシスを説得し、そしてモルジアは自分が嵌めてる枷に向けて強い口調で語りかけた。


「この御方は私を毒から治療してくれた御方なのですのよ。それにお兄様の仲間です。あくまで普通の仲間ですけど、お兄様が仲間を見捨てるような真似をするはずがありませんの、そして私も誰かを犠牲にして自分だけ助かるなんて真似するわけありませんの!」


 ビシッと言い放つモルジア。うん、僕が家族の中でモルジアだけは違うと思っていたのは、何も僕を慕ってくれたからというわけだけじゃない。


 自分以外の誰かの為にも何かをしてあげられる子であり、そして受けた恩も忘れないそんな芯の強い妹だからなんだ。


「イシス、妹もこう言っているし、ね? 枷についてはきっと何か別な方法があるよ」

「ホルス……ありがとうモルジアさんも」

「……別にモルジアでいいですの。それに貴方の方がきっと年上ですの」

「えっと、十五歳かな」

「あ、僕と一緒だったんだね」

「なら、やっぱり私より上ですの。それなら呼び捨てで構いませんの!」

「う、うん! ありがとうモルジア」

 

 イシスがそう呼ぶと、モルジアはちょっと照れたような顔を見せた。でも打ち解けたみたいで良かったよ。


『ふん。命拾いしたな。もし俺の言うとおりにしていたら、そいつに移ったとして代わりにお前は死んでいただろうからな』

「は? ちょ、それってどういうこと!?」

 

 枷のあまりに不穏な言葉に僕は思わず詰め寄って枷ごと腕を握った。


『俺の枷の呪いは魂にまで及んでいる。その俺が外れるということは魂ごと持っていくということだ。つまり今や俺とお前の妹とやらは一心同体ってわけさケケッ』


 そ、そんな。つまりこの呪いの枷を外すことは死に直結するってことだ。そんなことって、はっ!? こんな話を聞いたら妹は!


「はぁ、お兄様が私の手をこんなに強く、こんな幸せなことがあっていいんですの? いえ、いいんですわ!」


 えっと、何故か凄く幸せそうな顔をしてました。


「ふふ、本当に主も面白いが、妹の小娘弐号も中々愉快な娘よ」

「誰が小娘弐号ですの! そもそも弐号というのが聞き捨てならないですの。どう考えても私が壱号ですの!」

「そこが大事なの!?」


 う~ん、でも思ったより妹が気にしていないようで良かったよ。


「お兄様、私のことは心配いりませんの。それに枷と言っても全く動けないわけじゃありませんの。わりと鎖にも余裕がありますのよ」


 そう言ってモルジアが鎖のついた枷を広げてみせた。確かにキツキツという感じではない。もともと小柄な妹だから余裕が生まれたのかも。


「でも、足は移動とか影響あるんじゃ?」

「ふふ、お兄様、私は空間属性持ちの魔法使いですの」


 そう言って、モルジアが足も使わず空間移動で瞬時に移動を繰り返した。


 そうだ。モルジアの属性は空間。僕の砂と同じで単一属性だから他の属性は一切扱えないけど、空間を自由に移動したり、空間の中に物をしまっておけるという強みがある。


 それに妹も魔力は高い。今回は毒を喰らってしまったばかりに魔法で逃げることが出来なかったようだけど枷である程度自由が制限されていても魔法でカバーはできそうだ。


 勿論だからといってこのままでいいわけじゃないけどね。


「ふむ、思ったのですが主殿。妹殿はその魔法で枷だけ置いて移動することはできないのですかな?」

「「「あ……」」」


 アインの意外な指摘に、僕とイシスとモルジアが同時に声を上げた。確かにその方法なら……


『は、やれるもんならやってみるんだな。だが、それなりの覚悟はしておけよ。さっきも言ったがこの枷はお前の魂にまで効果が及んでいるんだからな』

「あ、そうだ駄目だ! 例え空間移動でも魂までは切り離せない」

「そうですの……もし本当なら枷を置いて移動した瞬間、死んでしまいますの」

「むぅ、我としたことが余計なことを」


 アインが口惜しそうに言った。だけど、それは違うよね。


「そんなことないよ。今後も思ったことは言って欲しい。そうすれば何かいい方法も浮かぶかもしれないし」

「な、なんと! わかりました。不詳アイン! 今後もガンガン意見を言わせていただきます!」


 うん、そうだね。ただ、今はとりあえずこの枷については保留かな……


「まぁ、成ってしまったものは仕方ないですの。貴方、カセ、貴方とは暫く一緒ですの。いいかしらカセ?」


 モルジアが枷に向かってそう話しかけた。でも、何かちょっとニュアンスが違う?


『……そんなこと今更確認するまでもねぇだろう。たく、ま、確かに俺は枷だがな』

「違う、カ・セ。貴方の名前ですの」

『は?』


 枷が怪訝そうに声を上げたね。


「気に入らないですの? 折角意志があるのですし、長い付き合いになるかもしれないのですから、名前があったほうが便利ですの」

『ケッ、くだらねぇ。大体枷にカセって洒落にもならねぇっての』

「あら? 気に入らないですの。弱りましたわね。それでしたら、うん、もう一つの候補、タイシューなんてどうですの?」

『……カセでいい』


 モルジアは代替案を出したけど、結局カセで決まった。意志があるからかな? ちょっと打ち解けている? とにかくこうして意思のあるカセとモルジアは一緒に行動することになったんだ。

評価を知らない知ていないという読者様!勿論作品を応援したい!と思ってくれたらで構いませんので宜しければ最大で★★★★★までつけられる評価をお願い致します!皆さんの応援で執筆意欲も増します!

またブックマークがまだだったーという方がいましたらこの機会に是非!

皆様の応援のおかげでここまでこれました!今後も2話更新が続けられるよう頑張りますのでこれからも応援頂けると嬉しいですm(__)m


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[気になる点] なんで一介のホブゴブリンがこんな強力なアイテムをもってたのか これは大きな伏線ですねぇ そのうち謎が明らかになるんだろうな
[気になる点] 後書きの評価くれくれがくどい 逆に評価する気がなくなります 第一、面白ければ評価くれなんか言わなくても自然と増えるんだから言う必要ないです
[一言] カセタイシュウは草ですよ
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