第317話 アングルの決意
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「つまりアングルは一旦トヌーラ商会に戻るということにゃ?」
「そうなんだ。剥製王がやってきたらここでの戦闘も避けられないからね……アングルは元々この国の人間ではないわけだし」
アングルと話をした後、僕はペルシアとも話をしていた。実はアングルへの対応はペルシアにも当てはまることなんだよね。だから話をしておくべきだと思ったんだ。
「それはアングルは納得したにゃん?」
「え? いやアングルは危険があるなら戻りたいと思ってるかなと思ったんだけど」
「う~ん。そうかにゃん」
ペルシアが小首を傾げた。なんだろう? 僕が見逃した事でもあったのだろうか。
「それでペルシアもやっぱり戻りたいかな? と思っているんだけどそれなら僕も手配するし言ってくれると――」
「――何を言ってるにゃ?」
あれ? 何かペルシアがちょっと不機嫌になったような?
「いや、ここも危険になるかもしれないし、ペルシアに何かあったらアリババ商会にも申し訳ないからね」
「うちは覚悟を決めてここに滞在しているにゃん。お兄たまもそれは重々承知にゃ。うちだけじゃないにゃルガールだってそうにゃ」
「はい。私もここにいる以上、協力は惜しみません。ペルシア様のことも守りますが私で出来ることならばどんなことでも」
「それなら今すぐあのエロい姿に戻ってくれぇええぇえ!」
どこからともなく現れたロキがルガールに向けて飛び込んできた! 本当唐突すぎるよ!
「空間魔法――」
だけど、空間に出来た穴にロキが吸い込まれそのまま穴が閉じたよ。これは――
「モルジア!」
「探しましたですわお兄様」
やっぱり来ていたのはモルジアだったね。空間魔法の時点でなんとなくわかったのだけど。
「剥製王の件、本格的に準備が必要ですよね。私もお兄様の役に立ちたいですの」
「ありがとうモルジア。そう言ってくれると嬉しいよ」
モルジアの空間魔法は支縁にはもってこいだからね。
「ところでロキはどこに?」
「特に指定しませんですの。でもあのエロドワーフなら心配いらないですの。殺しても死なないドワーフですもの」
「ス~――」
モルジアも辛辣だね。だけどスーも同意してそうだしなんとなく僕も大丈夫だとは思ってるけどね。
「あんなドワーフの心配は不要でしょう」
「ルガールも中々言うにゃん」
ペルシアが苦笑していた。まぁルガールはいつもロキ相手にうまく対処しているし、そんなルガールが言うなら問題ないね。
「話を戻すにゃん。うちとルガールの心配はいらないけどにゃん、お兄たまに話しを通しておくのは必要だと思うにゃ。戦いが始まるなら準備が必要にゃん。それにお兄たまならレクターについてなにか知ってるかもしれないにゃん」
ペルシアが僕にそう助言してくれた。確かにアリババ商会はこういう時に頼りになると思うよ。
「それならば妹も一緒だろう。トヌーラ商会の助けも必要になるだろうしレクターとは何かしら関わり合いがある筈だからな」
僕たちの話に割って入ってきたのはなんとアングルだった。しかも表情はどこかスッキリしたような感じに思えた。
「そうだね。その時にアングルも戻れたら――」
「言っておくが私は戻らないぞ。このままここに残らせて貰う」
僕の言葉を遮るように右手を広げアングルが言った。これには僕も驚いた。
「えっと、本当にいいの?」
「――私はまだここでやりたいことがあるからな。言っておくがこの国の為ではない。トヌーラ商会の未来のためにそう決めたのだ!」
アングルが堂々と言い放った。そんな姿を見てペルシアとルガールも笑っていたよ。そして僕もなんだか嬉しかった――
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