第315話 アングルにアマネトの事を話した
いつも感想や誤字脱字報告を頂きありがとうございます!
アマネトについて話すと決めた後、僕はアングルを会議室に呼んだ。アングルが訝しげな表情でやってくる。周囲には誰もいない。肩にスーが乗っているぐらいだ。
今回はスー以外は誰も入れず僕とアングルだけで話すことにしたんだ。
「色々と仕事が溜まってるのだが一体何用かな?」
「ごめんね忙しい時に。実はどうしても話しておきたいことがあって。とりあえず座ろうか」
僕がそう促すとアングルが眼鏡を直しながら着席した。
「単刀直入に言うよ。実はアングルに隠していたことがあるんだ」
アングルと対峙してすぐに本題を伝えるとその目が一瞬見開かれた。だけどすぐに表情を戻す。
「まぁそうだろうと思ったさ。何か随分と回りがコソコソしている時があったからな」
き、気づいていたんだ。確かにアマネトが見られないようにアングルの目を盗んで移動していたことはあったからね。
「それについてはごめん。正直に言うよ。僕たちも君が信用に値する人物か探っていた部分も大きいんだ」
腹を割って話した方がいいと思いアングルの目を見ながら僕は本音をさらけ出した。
「なるほど。まぁそれはそうだろう。私はトヌーラ商会に席を置く身。その上あの盗賊団と一緒だったのだからな。信用などなくて当然だ」
自嘲しながらそう返すアングル。
「そう卑下しないで。それに今は信用しているよ。アングルのおかげで財政面でも随分と助かっているしアングルがいてくれて良かったと本当に思っている。だからこそ今回全てを話そうと思ったんだ」
「ス~」
肩に乗ってるスーもそうだよ~と言わんばかりに鳴いた。少し重苦しい雰囲気のある中スーの存在は丁度いい癒やしを与えてくれるよ。
「――お人好しだな。そんなことでいずれ足を掬われるぞ」
「よく言われるよ。だからこそ僕一人なら今頃どうなっていたかわからない。だから僕に足りない分はこれからも皆に頼らせて欲しい。その代わり僕に出来ることは何でもやるよ」
「ス~♪」
そういいながらスーの頭を優しく撫でた。スーは嬉しそうだが、そんな僕たちの姿を見てかやれやれと言わんばかりにアングルが嘆息した。そして真剣な目を僕に向けてきた。
「それで隠し事というのは?」
「うん。実は――」
そして僕はアマネトの事を包み隠さずアングルに話した。
「なんてことだ。確かにもともとそんな話もあったのだがすっかり失念していた」
「え? 何か知ってたの?」
「ス~?」
「……噂レベルでこの国に貴重な奴隷が入ってきてるという話があったのだよ」
あ、なるほどね。それに元々アマネトを僕に託してきたのはロベリアだからね。彼女はアマネトの事は秘匿にしていたようだけどどこからか噂は流れるものなんだろうね。
「しかし何故今になってその話を私にしてきたのだ?」
「うん。実はアマネトを狙ってる人物がいるようでね。元々はその相手から守るために匿っていたのだけど――アマネトがこの国にいるってバレてしまったようなんだ」
僕がそう話した途端、アングルの目の色が変わった。
「待て! まさかその相手というのは――剥製王レクター・コレクトのことか!」
アングルは蹶然と席を立ち声を大にさせた。目は大きく見開かれ動揺しているのが見て取れる。
「そのまさかだけどアングルは知っているんだね」
「当然だ! クソ! 最悪だなんでこんなことに!」
アングルが着席したと思えば頭を抱え始めた。どうやらアングルが危機感を抱くほどに危険な人物なようだね――
本日発売の月刊コミックREX12月号にて本作のコミカライズ版第4話が掲載されております。
またコミック単行本第1巻が12月25日に発売決定!どうぞ宜しくお願い致します!




