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砂魔法で砂の王国を作ろう~砂漠に追放されたから頑張って祖国以上の国家を建ててみた~  作者: 空地 大乃
第八章 狙われた砂の王国編

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第309話 王として大事な物

いつも感想や誤字脱字報告を頂きありがとうございます!

あとがきにて大事なお知らせがありますので最後まで読んでいただけると嬉しく思います。

「私から候補を伝えさせて宜しいでしょうか?」


 僕が最初に砦を作る場所を考えているとジャハルが許可を求めてきた。僕としても皆の意見を聞きたかったから丁度よかったよ。


「うん。良ければ聞かせてほしいな」

「ハッ、それでは僭越ながら私としてはこのあたりが良いかと思います」


 そう言ってジャハルが示したのはかつてゴブリンサンドが占拠していた洞窟の近くだった。ここには宝石関係の砂が多く眠っていて今でも発掘作業が進んでいる。


「良ければ理由を聞いても?」

「勿論です。まず第一にあの場所には王国にとって大事な資源が眠っております。ここを失うことは国力を削ぐことに繋がる為、必ず守りきりたいところでしょう。それにこの場所の近くであれば砦を築いても別におかしなことではありません」


 なるほど――ジャハルの言っていることはもっともなことだった。確かにここを最初の拠点にするのも悪くないかもしれない。だけど――


「……お気に召しませんでしたか?」


 ジャハルはどうやら僕の表情から察したみたいだね。たしかに今の話には納得した。だけど僕には別の考えもあった。


「いや、ジャハルの意見は悪くないよ。勿論今の場所にも砦を造ろうと思うけど、だけど僕としては最初にこの場所に築きたいんだ」


 そう言って僕が示した場所にジャハルが目を丸くさせた。


「ここは――パピルサグ族の暮らす集落のある……」

「うん。そうなんだ。何せ彼らは一度帝国に狙われているし、いざというときの事を考えるとここに砦を設置しておきたいんだ」

「なるほど……」

「はは、耳が痛いねぇ」


 ジャハルが頷きアンラキは罰が悪そうな顔を見せた。パピルサグ族とはアンラキの部隊も関わりがあったからかもね。


「パピルサグ族には普段からお世話になっているし彼らとは砂糖の砂の取引もしているからね」

「なるほどつまり同盟関係に近いわけであるな。それであれば砦を築く価値はある。いざとなればパピルサグ族を兵士として利用することも可能であるからな」

「え?」

「ちょ、ライ!」


 フェルの発言に僕は一瞬とまどいを覚えた。それはイシスも同じだったようで声を上げるけどフェルが手で制していた。


「どうであるか王よ。そのつもりは勿論あるのだろう?」

「……僕は彼らを兵としてなんてみていない。砦は築くけどそれはあくまで彼らに危険が及ばない為だよ」

「なんとそれは随分とお優しいことだな。つまりパピルサグ族とやらはただ王の庇護下で守られていればいいと、そういうことであるか?」


 フェルがグイグイと詰めてくる。だけど僕もそこは譲れない。


「……パピルサグ族は僕たちよりずっと前からここで平和に暮らしてきたんだ。だけど僕たちがここに国を興したのが原因で帝国に狙われるのだとしたらそれは僕にも責任がある。だから何としてでも守らないといけないんだ」

「それが自国の民を犠牲にする結果に繋がるとしてもか?」


 フェルが鋭い視線を僕に向けて問いかけてきた。真剣な目つきだ。もしかしたらフェルは僕を試しているのかもしれない。


「……答えになっているかわからないし、甘いと思われるかもしれないけど僕はパピルサグ族は勿論ここで暮らす皆も守り通したいと思っている。僕に王としての覚悟があるとしたらその一点、それだけは曲げるつもりはないよ」


 僕はフェルをしっかりと見つめて答えた。


「ふむ。それが王としての覚悟、か。なるほど……だがそれは簡単ではない茨の道であるぞ。失うことよりも失わないことのほうが遥かに難しい。それが戦と言うものだ」

「わかっている。だから僕もその為に全力を尽くすよ」

「ふむ――なるほど。それがただ理想論だけの甘ったるいものならばこの場で斬り伏せてもよかったが」

「フェル何を言ってるの!」

「はは、すまぬな姫。甘ったるい理想だけの王であれば姫に相応しくないと考えたのだがそうではない。それは目を見ればわかる。流石姫、選ぶべき君主をよくわかっておる姫が慕う気持ちもわかるというもの」

「え、えっと」


 フェルの言葉でイシスが顔を赤くさせた。えっとこれは怒っているわけではないよね?


「王の言うようにその考え自体は甘くもある。だが覚悟を持ってそれに挑む姿勢ライは嫌いではない。それに王の考えが本気であればきっと周りが自然とそのように動き、王を理想に近づくよう尽力することだろう。きっとこの国の未来は明るいであろうな」

 

 そう言ってライが二カッと笑った。その様子になんとなくホッとしている自分がいた。


「フェルよ命拾いしたな。もし本気で我が主を切るつもりであったなら妾が切り刻んでいたところであるぞ?」

「全く余などいつ燃やしつくそうかずっと考えていたところだ」

「ははは、どうやらライは命拾いしたようであるな」


 フィーとリタに睨まれながらフェルは笑顔で対応していた。あの二人に睨まれても平然としているのは流石元英雄だけあるね。


 とにかくこれで最初に砦を築く場所は決まった。ちなみにその後はジャハルが提案してくれた洞窟周辺に砦を築くつもりだ。


 とは言え何も言わずいきなり砦を築くわけにもいかないからね先ずは肝心のパピルサグ族に挨拶しに行かないと――

いつも本作を読んで頂きありがとうございます。

さて、この度本作のコミカライズ版連載が決定いたしました!掲載誌は月刊コミックREXとなり来月発売の9月号より新連載開始となります。そしてコミカライズ版を描いてくださるのは色意しのぶ様!そう「魔力0で最強の大賢者」のコミカライズを担当してくれた先生が本作でも描いてくれることになりました!本作でも各キャラクターの魅力を存分に引き出して頂き素晴らしい内容となっておりますので少しでも多くの方に読んで頂けますと嬉しく思います。どうぞ宜しくお願い致します!

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