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砂魔法で砂の王国を作ろう~砂漠に追放されたから頑張って祖国以上の国家を建ててみた~  作者: 空地 大乃
第八章 狙われた砂の王国編

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第306話 帝国の不穏な動き

 ダークエルフとの契約も完了し僕たちは新たな種族と交流を持つこととなった。友好条約を結ぶこととなりダークエルフの村とを結ぶ地下トンネルを通じて互いの行き来も容易になった。


 おかげでバラムドーラに遊びに来るダークエルフの姿も増えたんだよね。パピルサグ族との交流も続いているし、火竜建団のおかげで街並みも生まれ変わってきた。


 段々と国が活気づいてきている気がして嬉しい。勿論その分僕自身も王として頑張らないといけないと思うんだけどね。


「大変ですぞ主殿ーーーーーーーーーー!」


 僕が感慨に更けているとアインの叫び声が聞こえてきた。何かすごく慌てているみたいだ。後ろからはアイアンアントたちも追っかけてきている。


「どうしたのアイン? そんなに慌てて」

「それが実は蟻たちから報告を受けたのですが――」


 アインの話を聞いた僕は正直驚いた。同時にそんな日がいずれは来るだろうとは思ったわけだけどね……。

 




◇◆◇


 アインからの報告を受け、僕は会議室として使っている広間に主要メンバーを集めた。アインからの報告を元に説明する。


「――というわけで、どうやらマグレフ帝国が砂漠内で砦の建設を始めたようなんだ」


 僕が説明すると集まった皆が神妙な面持ちで聞いていた。砂漠に砦を造る――その意味を考えているのだろうね。


「――ついにこの時が来ましたか」


 最初に口を開いたのは元帝国騎士であるジャハルだった。この口ぶり――彼もいずれは帝国が砂漠に乗り出してくるだろうと危惧していたのかもしれない。


「とりあえずは帝国の考えを知るために地図の一つでもあったほうがいいだろうねぇ。というわけでほいっと」

 

 話を聞いていたアンラキが机の上に地図を広げた。それに僕は驚いちゃったよ。


「えっと、この地図は?」

「ちょいと暇を見て作っておいたんですよ」

 

 アンラキが笑顔で答えた。だけど時間がある時にちょちょいと作れるような内容でもないと思うよ。


「……アンラキこんなに器用だったんだ」


 リスリーが意外といった顔で呟いたよ。


「ま、俺だけでつくったわけじゃないさ。情報を集めたしアインの蟻にも手伝ってもらいケモナルも協力してくれたからな」

「そうだったんだね。助かるよありがとう」


 アンラキは勿論ケモナルや蟻たちにもお礼を伝えた。本当にありがたい話だよ。


「……別に大したことじゃないさ」


 ケモナルが照れくさそうに答えたよ。ちなみに今回は帝国絡みの問題だから元帝国関係者が揃っているんだ。


「さて情報を元に考えると現在帝国が砦を建設中なのはこのあたりってことだろうねぇ」


 アンラキが地図上に駒を置いた。最近アリババ商会から仕入れ始めたチェスの駒を利用したみたいだね。


「ふむ。これはまた随分と帝国から近い場所に砦を建てるものですね」


 アンラキが置いた駒の位置を見てスイムが感想を述べた。確かに場所的には随分と帝国寄りだ。


「こんな場所に砦を立ててあいつら一体どういうつもりですの?」

『ケケッ。人間の考えることはよくわからないぜ』

「なんとなく愛が足りないと思うわね! 愛は大事よ愛は!」


 モルジアが疑問の声を上げカセもアイもよくわからないといった様子だ。僕もモルジアも元は帝国出身だけどいまいち掴めない。


「フェル。もしかしたら何かわかりましたか?」


 ふとイシスが隣に立つ剣士に聞いた。フェル――フェルグス・マグ・ロイヒは魔剣カラドボルグがイシスの生命魔法によって人化した存在だ。残留魂の影響でも元の持ち主の姿と記憶が色濃く出ているんだよね。

 

「姫様、これはあくまで勘ではあるが、帝国はここに砦を建設することで先ずは主張したいのではないかと思われます」


 主張――そうか。それを聞いて僕もピンっと来た。


「つまりこの砂漠は帝国も支配していると、そういいたいわけか。あの男の考えそうなことだね」

 

 脳裏に思い浮かんだのは僕の父親にあたる男の姿。もっとも砂漠に追放された時点でもう親とは思ってないのだけど。


「ま、十中八九そうだろうねぇ。こうすることで砂漠も自分たちの領土だと主張したいんだろうさ」


 アンラキもフェルの考えに頷いていた。帝国は砂漠も支配下にあると暗に主張しているんだろうね。


「ふん。そんなことかくだらん。ならば主よ。今すぐにでも余が出向きくだらん砦など焼き尽くしてくれようぞ」

「待て。何を勝手な真似を申しておるのだ」


 すごく物騒なことを口にしたリタをフィーが止めたよ。びっくりしたけどフィーは冷静でいてくれたようだね。


「それは貴様の仕事ではないぞよ。この妾が向かって砂の藻屑にしてくれよう」

 

 違ったよ! フィーも十分好戦的だったよ! そして砂の藻屑って何!?


「何をいう。この役目余にこそふさわしい」

「ほう。ならば勝負するかのう。妾と貴様どちらが早くこの砦を破壊するか」

「面白い!」

「待って待って! いきなりそれはダメだよ!」

「スー!」


 唐突に競い始めた二人を僕は止めた。スーも慌てているよ!


「陛下の言われているようにこの砦を破壊するのは望ましくないでしょうな」


 砦を破壊しようとしている二人を止めた僕だったけど、どうやらジャハルも同意見だったようだね――

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