表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
砂魔法で砂の王国を作ろう~砂漠に追放されたから頑張って祖国以上の国家を建ててみた~  作者: 空地 大乃
第六章 砂漠を狙う剥製王編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

273/331

第272話 形勢逆転

いつも感想や誤字脱字報告を頂きありがとうございます!

「ま、まずいニャン! 大量のゴリラに何故か操られてるゴーレム、それにうちの魔導具まで盗られたにゃ~!」

「ははは。お前らはもう負け確定だよ」

 

 オイールが勝ち誇ったような笑みを浮かべた。状況は好転しない。プールもゴリとゴリラに苦戦していた。


「もう何なのよこいつ! せめてゴーレムだけでも正気を取り戻してくれれば――」

「無駄よ! オイールの手にかかれば心だって盗まれる! オイールはゴーレムと私のとんでもない物を盗んでいったのよ~!」

「お前のは盗んでないぞ!」


 オイールがゴリに突っ込んだ。


「いい加減舐めないで! 私の香水魔法は相手を誘惑するだけが全てじゃない! 香水魔法・腑抜香水!」


 周囲に漂うは紫色の香水。ゴリが眉を顰めた。


「くさいわね。それに力が抜けていく感じがするわ」

「そうよ。この香水に掛かれば相手の能力だって弱体化する!」

 

 ビシッと指を突きつけ言い放つ。だがゴリは全く気にもとめてない。


「なるほどね。だけどこの程度で私が魔法使い如きに負けるわけないでしょうが!」


 ゴリとゴリラが一斉に飛びかかってきた。


「くっ! 少しは足止め出来ると思ったのに――」


 プールが顔を歪めた。ゴリの言うとおりであった。確かに弱体化したところで魔法使いのプールがゴリラと化したゴリに勝てるわけがない。


「ゴリラの圧倒的パワーで捻り潰してあげるわ!」


 そしてゴリラとゴリがプールに降り注いだその時だった。ガツンッ! と何かがプールの間に割って入りゴリやゴリラの攻撃から身を守った。


「あ、貴方達――ゴーレム!?」

「な、何だとぉおぉおぉお!?」


 オイールが目を見開き叫んだ。そうオイールの手で操られていたゴーレム達がなんとプールを助けたのだ。


 いやそれだけではない。ペルシアを襲っていたゴーレムも一旦崩れ砂に戻ったかと思えば再び再構築されオイールや残りの盗賊に襲いかかる。


「馬鹿な! どうなってる! どうしてゴーレムの意志は俺が盗んだ筈なのに――」


 だがオイールはすぐにハッとした顔になった。


「そうか。それで一度崩れて――くそ。だがどうなってる! ゴーレムの数がどんどん増えてやがる!」


 オイールが狼狽する。確かにゴーレムはどんどんと数を増していた。


「くそ! どうしたってんだ畜生が!」


 オイールが苦虫を噛み潰したような顔になる。一方でペルシアとプールには安堵した様子が滲んでいた。


「にゃん。助かったにゃん。きっとホルスのおかげにゃん」

「えぇ! きっとそうね!」

「舐めんな。だったら猫野郎テメェから奪ったこの武器で、何!?」


 ペルシアから奪ったマジッククロスボウをオイールが構えようとするが、その瞬間手元から弩が消えていた。


 一人狼狽えるオイールだがその暇にペルシアの前に姿を見せた少女がマジッククロスボウを手渡した。


「はいペルシアさん!」

「にゃん! クライン助かったにゃん」


 それは常に前髪で目を隠している少女、クラインだった。彼女はサーチの指導で斥候としての能力を高めてきた。元から周囲に溶け込むのが得意であり、訓練によって気配を消す技術が更に磨かれた。


 その結果、オイールにも気づかれず消えたように移動し、ペルシアの奪われた武器を取り戻すことが出来たのである。

 


「これで形勢逆転にゃん!」

「更に私が来たよ~」

「ケア!」


 声が聞こえ、城の中から瓶を片手に白衣姿のケアがやってきた。


「私が特別に調合した魔力強化の薬よ。使って!」


 そしてプールに向けて瓶を投げる。


「やった! これで更に――」

「させるかよ!」

「あ!」


 瓶を受け止めようとしたプールだがキャッチする直前に飛んできた手によって奪われてしまった。

  

 オイールの魔法で生み出された手である。


「残念だったな! 俺の投手魔法を甘く見やがって。オラっゴリこれを飲め!」


 魔法で薬を奪った後、オイールがゴリに向けてそれを投げた。仲間の魔力を強化するつもりなのだろう。


「ウフッ。貴方の愛、しっかり受け止めたわよ」

「愛じゃねぇ!」

「でもごめんなさい。タイプじゃないの」

「いいからさっさと飲め!」


 ウィンクするゴリラ姿のゴリにオイールが切れた。何故か振られた感じになっていて納得できていない。


「さぁこれで私のゴリラ魔法もよりパワーアップよぉおぉおお!」


 グビグビと中身を一気飲みし、空になった瓶を投げ捨てた。筋肉を誇示するポーズを取り張り切るゴリ。ただでさえ厄介なゴリラ魔法が更に強化されたら手のつけようがないと、プールもペルシアも恐れを抱くが。


「おぉお、て、へ? か、体がしび、しびゅれ、て、か、から、だ、が――」


 何と薬を飲んだゴリが膝から崩れ落ち、そのまま顔面が砂に埋まった。同時に召喚されたゴリラが消えていく。


「ま、まさかテメェこの薬!」

「ご名答♪ 予想通り上手くいったみたい。強化した痺れ薬――」


 そう。ケアは奪われる前提で瓶を投げつけたのだった。こうしてゴリも倒れ、オイールの表情からは余裕が消え去った――

別作品となりますが「異世界帰りの元勇者ですが、デスゲームに巻き込まれました」のコミカライズが決定致しました。

詳細は活動報告などにも載せてあります。「砂魔法」とあわせてどうぞ宜しくお願い致しますm(_ _)m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ