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砂魔法で砂の王国を作ろう~砂漠に追放されたから頑張って祖国以上の国家を建ててみた~  作者: 空地 大乃
第五章 砂漠と帝国の刺客編

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第234話 砂漠で貴重な奴隷を購入

 ロベリアは僕に忠告をしてくれた。以前のこともあって奴隷の皆を解放しても問題ないという思いがあったけど、それに釘を差された形だ。


「奴隷ギルドは奴隷の情報を全て把握しているわ。管理専門の魔法使いも抱えているって話もあるから、少しでも怪しいと思われたら今後は調査に乗り出しかねない。奴隷ギルドは巨大な組織よ。下手に目をつけられるのは得策と言えないわね」


 トヌーラ商会も含め多くの奴隷商人を取り仕切っているのが奴隷ギルドというわけか。


 僕は奴隷そのものには否定的ではあるけど、奴隷ギルドそのものと敵対しようって気持ちがあるわけでもない。


「私としては先程も言ったとおり末永く陛下とお付き合いしていきたいと思ってるの。だからこそ余計なトラブルには巻き込まれないようお願いしたいわね」

「わかりました。でもロベリアさんは親切な方ですね。最初は少し警戒させて頂きましたが」


 僕がそう答えると、ロベリアがきょとんとした顔になった。


「……ふふ、そう素直に信じてもらえると張り合いがないわね」


 確かに今更ながら僕はお人好しだと思う。でもたとえそれが王としては間違っていると言われても人を信じれない王よりは信じられる王になりたいなとは思う。


「それでは、アマネトに関しては引き受けさせて頂きます」


 最終的に僕が身元の引受を決定した。奴隷であることには代わりはないけど、結局うちで引き受けなければ酷い目にあわされるかも知れないと言うならこの国でのびのびと過ごして欲しい。


「ありがとうございます。これで交渉決定ね。奴隷については命令権も含めて細かく設定出来るけど――」

「全て自由で。制限はなしでお願いします」

「え?」


 僕の発言にアマネトが驚いていた。


「……何となく予想はついたけど、全ての制限をなくしてしまって本当に宜しいのかしら?」

「はい。それと、その、奴隷用には首輪しかないのかな?」


 率直に問う。やっぱり首輪だとちょっと可哀想に思えてしまう。


「残念だけど隷属用の装具は首輪限定よ。でも、そういうことなら」


 ロベリアが秘書に目配せすると、彼が手持ちの鞄を開く。その中から綺麗な首飾りを取り出しアマネトの首につけた。


 金の首飾りで翼のような意匠が施されている。真ん中には赤く光る宝石も嵌められていて彼女に良く似合っていた。


「如何かしら? これなら首輪も目立たないでしょ?」

「あ、確かに」

「ふむ、しかしそれなりに値が張りそうであるのう」


 フィーが値踏みするように首飾りを眺めつつ言った。


「そうね。アマネトとセットということで条件は変わらずってことでいいわ。初回サービスとしてね」


 するとロベリアが随分と太っ腹なことを言ったよ。結構高そうな首飾りなんだけど……


「これならパッと見では奴隷とはわかりませんね」

「それで自由にできるなら普通に生活も送れますの」

「これも愛よね愛!」

「ンゴッ!」


 これには皆も納得の様子だった。あくまで奴隷であるということにはかわりはないのだけど、少なくともこの国で暮らすのに不自由はないはずだよ。


「その、本当に宜しいのですか? 勿論、どんなことでもするつもりではありますが……」

「いや、そうだね。それも含めてもうアマネトは自由にしてくれて構わないよ。強制は一切しないし君のことは皆と同じこの国の住人として見るから、奴隷扱いもしないし」

「えぇ!?」


 アマネトが随分と驚いていた。でも実際そのとおりだ。勿論それでもアマネトが何か手伝いというなら何かお願いすることもあるかもだけどとにかく自分の意志を尊重して欲しいからね。


「言ったとおりだったでしょ? この国の王様はこういう人だから貴方も気兼ねなく暮らしていけると思うわ」

「……嘘みたい。まさかここまでしてくれるなんて……」


 アマネトは夢でも見ているみたいなんてことも口にしていた。ただ聞いていた限りだと随分と良くしてくれた主もいたみたいだし、その人ならこれぐらいはしてたんじゃないかな?


「マッケンロー卿もかなり自由にさせていたけど、それでも完全に自由を与える程ではなかった。別に意地悪ではなくて彼女を守るためでもあったのよ。もっともこの砂漠ならそれでも大丈夫だとは思うけど」


 ロベリアがそっと教えてくれた。彼女を守る為、か。希少な種族だから下手に遠くに出られると狙われる可能性もあった、ということだろうか?


 だからか、本当に良いか再確認はされたけど、気持ちはかわらなかった。そういうことなら僕たちでしっかり注意しておけばいいし、首輪に任せると命令違反として苦痛を与えてしまうことがある。それが嫌だった。


「わかりました。それならこれで正式に取り引き成立ですね。アマネトは陛下の奴隷として、そして王国が抱えている捕虜はこちらで奴隷として引き取ります」


 とにかく、こうして無事奴隷取り引きは完了した。僕たちの国にまた一人仲間が加わったんだ――

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