表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/328

第2話 砂漠のオアシスを緑化しよう!

 獲物を狩った後は、城まで戻って砂魔法の砂刃で解体した。国を追い出される前は、森で狩りをしながら砂魔法の練習をしていた。


 砂場の砂を壺にいれて持ち歩いて、色々試してたんだ。解体はその過程で覚えた。


 さて、兎っぽい尾の長い獲物とライオンっぽいのを小分けにする。生では食べられないから焼かないといけない。


 だけど砂魔法では火は起こせない。ならどうするか? 外は太陽の熱でかなり熱い。これを利用する。砂を板状にして表面に太陽の熱を浴びさせることで温度が上昇。


 あとはこの上に肉を乗せれば、うん、じゅ~じゅ~と焼けてきた。結構美味しそう。


 早速食べてみた。兎っぽい獣の肉は柔らかいけど、やっぱり味の面で物足りない。調味料がないもんね。


 そして獅子っぽい獣は、肉はさっきのより固いけど、噛みしめると肉汁が口の中に広がって旨い!


 やっぱり魔獣だったのかな? 魔獣は体内の魔力が豊富でその影響で肉質も変化して通常の獣より美味しいと言われている。


 でもやっぱり調味料は欲しいかな。せめて塩ぐらいはね。どこかにあるといいんだけどなぁ。


 肉は余ってしまった。僕一人でこんなに食べられないから残った肉は砂漬けにすることにした。砂の中に入れて魔法で空気を抜き漬けることで日持ちするんだよね。


 さてと、改めて城とオアシスを見る。う~ん、住処としては悪くないけど何かが足りないなぁ。


 そうだ緑だ。緑が圧倒的に足りない。砂漠だし仕方ないかもだけどオアシスが出来たんだし植物が育つ条件は生まれた筈だ。


 放っておいても、いずれは種子や花粉が飛んできたりで植物が育つかもだけど、可能なら人工的にやっておきたい。


 というわけで砂感知を利用。近くに植物を発見した。数は多くないけど砂の波で移動だ。

 

 うん、あったあった。これを砂ごとオアシスまで運ぶ。植物も水が近くにあった方が成長が早いだろう。


 そんなことを繰り返していると、僕でも聞いたことのある植物を見つけた。サボテンだ。全身が棘まみれの植物だけど、確か食用にも出来たり石鹸にも使える筈。これは是非とも持っていきたいね。


 だからサボテンに近づこうとしたけど。


「ガルウウゥウウウウ!」


 何かが飛びかかってきた。動きが早い!


「砂壁!」

「ガウ!?」


 とっさに砂を壁にして攻撃から身を守る。壁に弾かれるようにして獣が飛び退いた。


 砂漠の砂ににた毛並み――この見た目はヒョウだ! ライオンといいヒョウといい猛獣が多いな。この辺りを縄張りにしていたんだろうか?


 するとヒョウが口を開き咆哮。くっ、足が竦みそうになる。牙が鋭いし、見ただけでわかる鋼鉄のような鋭利な歯だ。爪も鋭そうだしただのヒョウではないかもしれない。


 ヒョウは僕を警戒をしているのか円を描くように移動している。足が速いな。神経を集中しておかないと、油断したら狩られるかもしれない。


 その時、ヒョウが口を開き何かを吐き出してきた。甘ったるい匂い――頭がくらくらしてきた。これはちょっとヤバい!


「グガァアァアアアァア!」

「砂柱!」

「ギャンッ!」


 急いで魔法を行使。足元の砂が柱になり僕を乗せたまま一気に伸びた。あのヒョウは勢い余って柱に頭をぶつけたようだね。


「ガルゥウゥウゥウウウウ!」

 

 下から僕を見上げて唸っている。怒ってるようだ。それにしてもあの毛皮は使いみちがあるかも。よし! なら出来るだけ傷つけないように――


大砂波(おおすなみ)!」


 柱の上から魔法を行使。砂が巨大な波になってヒョウを呑み込んだ。そのまま流され砂に埋れたまま動かなくなる。


 ふぅ、無事倒せたね。さてと柱を砂に戻した後、サボテンとヒョウの死体を波で運んだ。


 これで少しはオアシスも華やかに――


「ウキィ!」

「ウキキィイイ!」


 と思ったら大きな猿が城やオアシスの周りに集まって暴れていた。城の壁を殴ったり、折角移動してオアシスの周囲に植え替えた植物を荒らしている。


「こらぁ! 砂槍!」


 砂の槍で攻撃。しかし猿は素早い。避けて――逃げていった。むぅ、油断もすきもないね。


 さて、どうしよう。僕がここから離れるとまたあの猿や獣に狙われるかも知れない。


「よし、ならこれだ! 砂人形!」


 砂魔法で砂から人形を生み出す。魔法で土からゴーレムを作り出す魔法使いもいるのだけど、僕のはそれを砂でやった。城の砂場では小さな人形しか試せなかったけど、ここは砂も豊富だし上手いこと人型サイズのゴーレムが出来た。


「城とオアシスを守ってくれる?」


 砂人形がコクコクと頷く。よし、これで警備は問題ない。とりあえず八体ほど作っておこうかなと。

 

 さて、サボテンは植え替えて、ヒョウは解体した。肉は砂漬けで保存。皮は処理して干しておいてと。


 うんうん。大分住処として充実してきた。


 この調子で少しずつ環境を整えていこう。


 



 砂漠で活動を始めてから三日経った。ヒョウの毛皮は太陽の熱を凌ぐローブとしても役立っている。魔法でもいいけど、こういうのもあったほうが魔力の節約に繋がる。


 緑も少しずつ増えていっている。草系は育つのも早い。


「ウキキィ!」

「ウキャ!」


 オアシスに近づいてきた大猿達が逃げていった。ゴーレムが追い払ってくれるからだ。やっぱり設置しておいてよかった。こっちの目を盗んでちょっかいをかけてくるからなあいつら。


 さてと、今日はどうしようかな。また砂の城に手を入れてみるかな。あれから城の中を弄って部屋を作ってみたりベッドを作ったりしている。


 色々足りないものもあるんだけど。窓の部分もそのままだと風通しはいいけどやっぱ硝子は欲しいし。


 とりあえず何か役立つものはないかなと、砂感知で周囲の状況を探る。


 あれ? なんだろう? 少し離れた場所だけど、生命反応が有る。動物だけじゃないね。


 この反応、人だ! でも、かなり反応が弱い。それに周囲に獣の気配!


 急いで現場に向かう。波の速度も速く! そしてたどり着いた先に見えたのは、あれはラクダかな? 見るのは初めてだけど本当に瘤があるんだ。

 

 でも本で見たのは瘤が一つか二つだったけど、あのラクダは瘤が三つあるね。そういうのもいるのかもしれない。 


 そしてその足元に倒れているのはローブを羽織った人だ。行き倒れたのか? かなり衰弱している。


「ギギッ!」

「ギィ!」


 そして、その周りに集まっているのはゴブリンか!


 ゴブリンは帝国にもいた魔物だ。小さい角が生えていて体格は小柄でずる賢い。

 

 ただ、本来の肌の色は緑だけど、ここのは砂色だ。見た目はゴブリンだけど、違うのか?


 う~ん、わからないけど、とにかく助けないと!

現在ハイファンタジーの日間ランキングで10位!

ここからが大事な時でもありますので少しでも面白いと思って頂けたならブックマーク及び下の★による評価を頂けると嬉しく思います。★は最大5つまでつけられます!

面白いと思って頂けたなら★★★★★!イマイチなら★1つでも構いません!それが作者のモチベーションアップに繋がります!どうぞ宜しくお願い致しますm(__)m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
2話まで読んでおかしな部分多すぎだろ。 作者の頭の悪さがよく分かる。
[気になる点] 2話でここまで矛盾や違和感がぼろぼろ出てくる小説は初めて。気になって楽しむとかの次元じゃないかな。 評価してくださいって1話で言うなら設定ちゃんとして欲しい。
[一言] ここ砂漠なんですよね? 砂漠の端っこかも知れないけど前回狩った四つ足の哺乳類?までが限界ですよ。 ほいほい豹やらサルやらゴブリンが食料のほぼ無い灼熱の砂漠に都合よく出て来るのはおかしすぎ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ