第145話 砂漠で造るべきもの
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自走できる移動式戦車か。そういうのがあったら凄く画期的な気がする。
「つまりこうだ。車輪の代わりにこうベルト式の車輪をだ」
「すげぇ! こいつはロマンだぜ!」
そして戦車の話に凄く食いついているのはライゴウだった。砂にデザインまで描いてくれてるよ。何か馬車の箱だけにしてそれに丸みを帯びせて大砲をつけてという感じらしい。
「その妄想の話は長いかのう?」
「フィーがもう飽きてる!?」
いや、そもそも女性陣全員の反応が冷たい。
「やれやれ胸の大きさとロマンの大きさは比例せぬもんだな」
「上手いこと言ったつもりですの?」
ロキが嘆息するけど、モルジアが特にロキに対して厳しい。
「ふん。俺はいずれ最強の大砲を造ってやる。それはそれとしてだ。この二点は認めてくれるってことでいいんだな?」
「はい。それは大丈夫です。ただ大砲より先に建物とかそっちを見てもらえると嬉しいです」
「ふん。そういう約束だからな。とは言え無からは何も生まれやしないからな。この国では何があって何がない? 先ずはそこからだ」
ふぅ、やっと本格的に今後のことが相談できそうだ。さて、当然何が手に入るかは知っておいてもらわないと駄目だよね。
「ならとりあえず資源を集めている場所にご案内します」
「資源を集めている? どこかに保管しているってことか?」
「はい。ひとまず城の地下に集めているので、どうぞこっちに」
そして僕はロキを連れて地下倉庫に移動したのだけど。
「な、なななな、なんじゃこりゃぁあああああぁああ!」
ロキに盛大に驚かれてしまった。そして倉庫の中のものを真剣に確認し始める。
「城に組み込まれていたから鉄はあると踏んでいたが、改めて見ると砂鉄の純度も恐ろしく高いじゃねぇか。それにこっちは石英、ミスリルだと! 馬鹿なこんな貴重な物をこんなついでみたいに保管を……こっちは金か。全部砂なんだな。な! 石灰もあるじゃねぇか!」
そして一通りチェックしたロキが戻ってきた。
「えっと、どうでしたか?」
「どうでしたかもこうでしたかもねぇ。とんでもないぞ。一応聞くがこれで全部ではないんだよね?」
「はい。ここにあるのは一部でそれぞれ採掘できる場所があっておそらくまだまだ余裕がありますね」
「なんてこった。砂漠は資源の宝庫なんて噂があったりしたが、とんでもなさすぎて下手したら戦争が起きるレベルだぞ」
「えぇえええええぇええ!?」
ま、まさかそこまでの大事になるなんて思わなかった……
「それは実は私も気になっていたところです。何より既にここは他国から侵略を受けてますからね」
スイムが深刻な顔を見せる。確かに帝国は一度来ている。もっとも目的はモルジアだったようだけど。
「帝国っていうとどっちだ?」
「え? どっちというと?」
「いや、西と東にそれぞれ帝国があるだろう?」
「え! そうなの!?」
「……確かに東にはケメード帝国がありますね」
「ンゴォ……」
ロキが不思議そうに教えてくれた。するとイシスとラクが反応を示した。どうやらイシスもラクも知っているようだけど、何か表情に影が落ちたような?
「ケメード帝国という国があるのはうちも知っているにゃん。当然エルドラからも商売に繋げようと行った者もいるようだけど、閉鎖的な国で全く他者を受け入れるつもりがない国のようだにゃん」
ペルシアが教えてくれた。商人だけに他国については色々知ってそうだけどそれでも大した情報は得てないようだ。
「ま、それに関しちゃ俺もあるって話しか知らないが、その様子だと東じゃなくて西の帝国みたいだな。攻め込んできたのは」
「はい。そして、実は僕がその西のマグレフ帝国出身なんです」
「何? そうだったのか?」
「私もですの」
「王とその妹君は中々事情が複雑でして……」
「おっと、なら別に無理して聞かなくていいさ。とにかく西の帝国が敵対しているってことだな。しかし攻め込んできたとなると穏やかじゃないな。やっぱり大砲の出番か」
「またそれですの?」
「別に俺の趣味だけの話じゃねぇよ。国を守りたいなら物を言うのは圧倒的な火力だ。まぁ王様の魔法も大したもんなようだが、戦力ってのは個人の強さだけで計れるもんじゃねぇからな」
ロキは、真面目に話すと頼りになる気がする。確かにまた攻め込んでこないとも限らないし準備は必要なんだろうな。
「ま、とは言え建物すらないんじゃ話にならんな。とりあえず見たところコンクリートづくりに必要な素材はほぼ揃っている。砂漠だから骨材となる砂はいくらでもあるしな。石英と石灰もあるしオアシスだから水も問題ないだろう」
気になっていたコンクリートについてもロキは考えてくれていたようだね。
「畑もあるから土も問題ないからそれに付随して粘土も問題ないだろう。ただ一点石膏が足りんな。それは取れないか?」
「石膏……今の所は見つかってないかも……」
「にゃん。それならお兄たまに頼んで見るにゃん」
「ふむ、こういうときは小娘猫号も役立つのう」
持つべきものは商人の知り合いだね。
「他には何か必要そうなものはありますか?」
「細かいものはあとから出てくるかも知れないが。何せ資源が多い。大体のものはここにあるのだけでもまかなえる。とにかくミスリルがあるのがデカい。おかげでこっちの仕事にも役立ちそうだが……ま、何はなくとも工房だな。そして当然だが強力な高炉だ」
「……あ――」
ロキに言われて僕も今気がついた。工房自体は問題ないかもだけど……炉がないんだった――
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