第140話 砂漠の残念ドワーフ
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ドワーフのロキは頭から砂に突っ込んだ状態で、逆立ちになったみたいに脚だけが砂から飛び出ていた。
モルジアの怒りの鉄槌を喰らって何か空から降ってきたときよりも面白いことになっているね。
「オイッス~」
「オイッスオイッス~」
「オ~~イッス~~~~」
「オ~~~~~~イス!」
「オッオッオッオイッス!」
「オイィィィイイイイッス!」
「……オ、オイッス……」
すると、小さな人間といった出で立ちの七人の子たちがロキを砂から引き上げた。そういえばロキと一緒に降ってきた生き物がいたんだった。
ロキが色々インパクトありすぎてうっかりしていたけど、彼らもかなり特徴的だよ。
七人の小人がロキを引き上げた横には赤い皮膚の蜥蜴が呆れた顔でロキが砂から引き抜かれる姿を見ていた。
「ス~」
「オイッス!」
「キュ~イ♪」
すると肩に乗っていたスーが小人や蜥蜴に向けて話しかけるように声を上げた。それに彼らも反応しているね。
「ふむ、そっちの小人は土の精霊ノーム。赤い蜥蜴は火の精霊サラマンダーが顕現した姿であるな」
するとフィーが形の良い顎に手を添えて、この小人と蜥蜴について教えてくれた。
そうか。精霊だったんだ。スーも砂の精霊だからそれで意気投合したのかも知れない。
「やれやれ酷い目にあった。これだから無乳は」
「空間魔法――」
「お、おい坊主! 王様なんだろあれを止めろ!」
「貴方がモルジアのことを馬鹿にするのをやめたら収まりますよ」
我ながら冷ややかな気持ちで接してる気がする。
「わかったわかった。まだ成長する可能性がないともいいきれないわけだしな」
「モルジア落ち着いて!」
「放してくださいですの! あいつを殺して私は生きますの!」
「それは殺してるだけよのう」
モルジアが血の涙を!
「さてと、おっぱいも気になるところだが、お前が王だと言うのは本当なのか?」
ロキが訝しげに聞いてきた。やっと話が胸から逸れたよ。
「えっと、一応王様やってます」
「ス~」
「ふむ。肩に乗ってるのも精霊か。しかしお前は人のようだが随分と若いな。王がこんな死の砂漠で何をしているのだ?」
「こんなも何も、王はこの砂漠の王ぞ」
「なに? 砂漠の王? あっはっは! これは面白い。いや流石絶世の美女が語るジョークは味わいも違うな。胸の大きさ故か」
胸は関係ないような……
「本当だよ~王様は砂漠の救世主だよ~」
「ガウガウ」
「信じられないかも知れませんが、本当にこの砂漠に国を興したのです」
「まだ、国と言えるかはわからないけどね。そう決めたのも最近だし」
皆がロキに国が本当であることを説明してくれた。ロキが目を白黒させている。
「馬鹿な! ここは魔境とも言われた死の砂漠だぞ! そんな場所に国など興せるものか!」
ロキが随分と驚いている。でも、ならなおさら気になるね。
「あの、むしろそんな危険な砂漠にどうして貴方が? それも空から?」
「む、そうだったな。俺は北のニルヘイム女王国で鍛冶仕事をしていた。北のドワーフなんて言われたりもしていたな」
ニルヘイム……雪と氷に覆われた国という話だったね。そこに暮らすドワーフが北のドワーフという話だっけ。
「だがちょっと国と揉めてな。まぁ自ら追放されてやったってわけよ」
『それは追放とは言わないだろう』
「きっとそれも愛なのかしら?」
カセとアイからツッコミが入った。自ら出てきてるしね。
「ですが、ニルヘイム女王国と言えばここからかなり距離が離れてますよね? 良くここまでこれましたね」
「しかも空から来ましたの」
「ふふ。それがこのロキの天才たる所以よ。この俺が作成した人間大砲、いやドワーフ大砲のおかげだな!」
ドワーフ大砲? 何か謎のフレーズが飛び出したね。気になるけど聞かないほうがいい気もしないでもない。
「キュ~イ♪」
「それにしてもロキはともかくこの子は可愛いですの~」
モルジアがサラマンダーを抱えあげてなでて上げていた。サラマンダーも嬉しそうにしている。
「そいつは相棒のサラマンダーのファーニスだな。俺はファーと呼んでるが」
「何か妾と名前が似とるのう」
「おお! こんな絶世の美女と近い名前とは光栄至極!」
ロキの鼻の下が伸びた。そういうところだよ。
「こちらのノーム達も可愛いですね」
「「「「「「「オイーッス!」」」」」」」
「こいつらのも俺の相棒だな。そっちから順にスミス、ブラウニー、グリム、クリエイト、アース、ハンマ、スキルだ。こいつらは俺が鍛冶仕事する上で欠かせない相棒なんだぜ。下手な職人よりずっと使える」
なるほど。鍛冶の仲間として重宝しているってわけだね。
「ところで貴方はこれからどうするのですか?」
「おう。ちょうどよかった。こんな美女がいる国が実際あるってんなら興味があるしな。ちょっと案内してくれよ」
すごく軽いノリで言われてしまったよ。偏屈とか頑固者ってイメージがさっぱりなくなった。寧ろ柔軟な性格なのではないだろうか。
とは言え……今の話を聞いていると鍛冶はやっぱり好きみたいだし、色々聞いてみたいかもしれない。それにあの事も相談出来るかも。
「わかりました。国に招待しますよ!」
「ス~!」
「……本気ですのお兄様?」
「はは、ほら腕の立つ職人さんみたいだし」
「腕がいいのも愛かしら」
モルジアがちょっと不満そうだ。だけど、ロキがくれば他の精霊も一緒みたいだからと話すと不承不承と言う感じで認めてくれたみたいだ。
「お主、実際腕は確かなのかのう?」
「あたぼうよお嬢さん。大砲を造らせたら俺の右に出るものはいないぜ!」
フィーが怪訝そうに聞いていた。それに答えたロキだったけど、へ? た、大砲? よくわからないけど、とにかくロキを連れて戻ることにした。
果たしてこのドワーフは役立つのか!
ここまでよまれてまだ評価してなかったけど、ロキの大砲が気になるし評価してもいいかな~と少しでも思っって頂けならこの下の★で評価して頂けると嬉しく思います!
ブックマークがまだだったな~という方がいましたらこの機会に是非!
それではここまでお読み頂きありがとうございます!本日も後1話更新できるよう頑張ります!




