第102話 砂漠で助けられた蠍少女
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砂漠で魔物に襲われている女の子がいることに、オルトがいち早く気がついた。
直後僕も砂感知で場所を特定し、オルトと跡を追ったのだけど、砂丘の上から見てみると、女の子のまわりにハイエナが集まってきているのがわかった。
女の子は腰から蠍の尻尾を生やしていた。獣人の仲間だろうか? 初めて見る種族だけど襲われているなら放っておけない。
少女は気絶して砂の上に倒れている。あのまま襲われたら一溜まりもない。
「アローネとメルは矢と魔法であのハイエナを蹴散らして。僕も魔法で戦う」
ここから下りていく時間はないからね。僕の声にアローネとメルが頷いて早速行動に移してくれた。
「螺貫乱射!」
「光魔法・光弓!」
アローネが矢を連射し、メルも光の弓を生み出し光り輝く矢を射る。
「砂魔法・砂槍!」
僕も十二本の砂の槍を生み出し放った。魔法と矢が降り注ぎハイエナが次々と倒れていく。
「また俺の出番がなかったな」
「はは、とにかく早く助けてあげよう」
僕たちは砂座波で素早く移動し倒れている女の子の側まで移動した。近くまで駆け寄り様子を見る。
「気絶しているだけみたいだけど、大分衰弱しているね。急いで連れて帰らないと」
「王様危ない!」
その時、倒れたハイエナの体を突き破って触手が襲いかかってきた。だけど、それはスーの生み出した砂でガードされる。
「スーありがとう」
「ス~♪」
肩の上のスーを撫でてあげると心地よさそうに目を細めた。それにしてもこれは――
「チッ、こいつらまだ生きてるのか?」
「いや、寄生型の魔物だと思う」
以前アインも魔物に寄生されたことがある。タイプは違うようだけどそういう魔物は結構いるんだと思う。
「なんだかわからねぇが俺の出番ってことだな!」
「全く気持ち悪い魔物だね!」
「オルト! やっつけて!」
「ガウガウ!」
「光魔法・指閃!」
ハイエナを突き破って仕掛けてくる触手を避けながら、それぞれが得意の攻撃でハイエナの死体に潜んでいた魔物を屠っていく。
「砂魔法・砂縛!」
「ピギィ!?」
僕も砂で締め付け内部の魔物を処理していった。
「全部片付いたな」
「王様。その子は大丈夫なの?」
ライゴウが満足気な顔を見せる。そしてハニーが近寄ってきて心配そうに少女に目を向けた。
「だいぶ衰弱しているけど、急げば回復出来る」
「それならオルトに乗せてあげて!」
「ガウ!」
オルトが背を低くさせたから少女を乗せてあげて僕たちは引き返した。
「ほう、王よまた新しい女を招き入れたのかのう」
「いやいや! そうじゃないよ!」
城前に戻るとフィーがオルトの背中に乗った少女を見て、何故か感心したように言ってきた。
「よいよい。妾は小娘壱号や小娘弐号よりも心は広いからのう」
「ちょ、誰の心が狭いですの!」
『ケケッ、嫉妬深いのは確かだろう』
「何で私まで巻き込まれてるんですか!」
「ヤキモチも愛よね愛♪」
フィーの言葉に近くにいたモルジアとイシスが反応した。
とにかく、僕はイシスに少女の容態を伝える。
「大変! すぐに治してあげるね!」
とにかく城の中のベッドに寝かせてあげて、イシスが生命魔法で少女を癒やしてくれた。
「ふむ……サソリの尻尾か――」
少女を見下ろしながらフィーが顎を擦る。何か知ってそうだね。
「なにか知ってるのフィー?」
「ふむ。この特徴はパピルサグ族の物だな。砂漠で暮らす種族であるぞ」
「え? 砂漠に住んでいる種族がいますの?」
モルジアが意外そうにフィーを見た。死の砂漠と称されているこの場所はこれまで誰も住んでいないとされていたからだろうね。
「人は誰も住んでいないと決めつけているようだがのう。砂漠で密かに暮らす少数民族という者もおるのだ。もっともどちらかといえば人を恐れておるから人前にはまず姿を見せないのだがのう」
そうなんだ……人前に姿を見せないなら、確かに周知されていなくても仕方ないかも知れないね。
「ふむ、しかしパピルサグか……王はこのまま面倒見るつもりかえ?」
「それは勿論。このまま放置しておくわけにはいかないし、元気を取り戻すまではね」
「流石お兄様ですの! 種族に関係なく分け隔てなく慈しむ! まさに王の中の王ですの!」
『相変わらずだなお前も』
「フィーは反対なの?」
モルジアとカセがやり取りしている中、イシスがフィーに問いかけた。
「妾は王がすることに意義を唱えるつもりなどないぞえ。ただし――」
「う、う~ん……」
「あ、目が覚めそうだよ!」
フィーが何かを言いかけた時、少女が呻き声を上げる。イシスの魔法で回復できたみたいだ。
そして目が開く。良かった気がついたみたいだ。
「え? ここは?」
「良かった目が覚めたんだね」
気がついた少女に声を掛けた。イシスとモルジアも心配そうに彼女を見ている。
すると少女の目が僕に向き、マジマジと見た後――
「きゃ、キャァアアアアアアアアア! 人間ーーーー!」
そんな悲鳴を上げたんだ。えっと、凄く怖がられてる?
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