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第1章 自分の運命 ※クレア視点※


ロウデ学園の寮は身分ごとに分けられる。

王立であるためどの身分の寮も豪華ではあるのだが、王族・公爵レベルになると寮の半分の広さの部屋が与えられる。

学園から見て南に平民寮、東に男爵・子爵寮、北に伯爵・侯爵・辺境伯寮、そして西に公爵・王族の寮がある。


どの建物も外見は似ているのだが中身は別物だ。南の平民寮は人数の関係で2人で8畳ほどの部屋+お風呂、トイレ共用+食堂だ。

東の男爵・子爵寮は平民より数は少ないものの上級貴族に比べると数は多い。一応1人6畳の部屋(お風呂、トイレ付)+食堂だ。

北の伯爵・侯爵・辺境伯寮は上級貴族で人数も減るため、1人10畳の個室(お風呂、トイレ)+食堂、休憩スペースが与えられる。

そしてクレアたちのような公爵位を持つ王族は1人30畳+キッチン、トイレ、お風呂、庭が与えられ、更には使用人専用の部屋まである。

ロウデ学園は3年制で、

最高学年である『Third grader』

2年生の『Second year student』

そしてクレアたち1年生の『First grader』


その全学年合わせて1328人。そのうち


平民=503人

男爵・子爵=473人

伯爵・侯爵・辺境伯=350人

公爵=2人


この学校には王族はいないとなっている。となるとこの学校のトップは公爵令嬢のクレアと公爵子息のラザーになる。


「いないとなっている…ですか?」

「そうよ。まあ後々説明するわ。」


現在、クレアとアリアはクレアの部屋を整えている。いや、正確にはもともとクレアを溺愛する公爵夫人が家具や食器を選び、これまたクレアを溺愛する公爵が使用人に命じて夫人が選んだ家具を運ばせ壁紙を貼り庭を整え、部屋はほぼ完成していたのでクレアやアリアがしていたことといえば細々としたものを引き出しにしまっていたりするだけだ。


「お嬢様、部屋が整いました。」

「お疲れ様でした。」

「ではお嬢様、先ほどのお話の続きを…」


アリアがクレアに言葉を述べているとドアがノックされた。先ほど説明した通り、この寮には公爵か王族しか住めない。王族はいないことになっているため選択肢はただ一つ。


「ラザーね。」


クレアは嬉々とした様子でドアを開けた。すると前には赤髪青眼の美男子が立っていた。そのすぐ後ろにクレアの目的であるラザーがいた。クレアは2人を中に案内した。


できるメイドのアリアがすでにお茶の用意を整えていた。ラザーたちに椅子をすすめて互いに自己紹介を始めた。


「ハプサ公爵家嫡男、ラザー・リラニャ・ハプサです。クレア嬢、3年間よろしくお願いします。」

「アレクセイ侯爵家嫡男、アレク・フォン・アレクセイです。ラザー様の護衛兼友人です。クレア様、3年間よろしくお願いします。」

「メディチ家令嬢、クレア・エレク・メディチですわ。3年間仲良くいたしましょう。」

「アリアと申します。クレア様の専属メイドをさせていただいております。」


やはり無理に敬語を使っている感じはない。流石は公爵嫡男。ボロは出さないわね。と言うわけでこっちも秘策を使いましょう。


「そうだわ、アリア、あれを持ってきてちょうだい。」

「かしこまりました。」

「クレア嬢、あれとは?」

「スイーツですの。私が作ったものですのでお口に合うか不安ですが…」


そう、スイーツだ。なんとこの世界にはスイーツといえばケーキしか無い。なのでこの世界にはなく日本にはあるスイーツを出せば転生者か分かると思ったのだ。そして私が今回用意したものは…


「こちらを。」

「これは…クレープ?」


ひっかかった!やはりラザーは転生者ね!


「あら、これは私が作ったのですがなぜお名前を?」


そう私が問いかけるとラザーが慌てる。いや、ラザーだけじゃない。なぜかアレクも、だ。


「い、いえ、記憶にあったスイーツと似ていたもので…なあ?」

「はい、これは、クレア様が一からお考えに?」

「まさか。私も記憶をたどって作りましたのよ?」


ここまで行って気づかなかったら馬鹿だと思ったが、流石は首席と首席の護衛。勘付いたようだ。


「…クレア嬢、1つ質問を?」

「かまわなくてよ。」

「クレア嬢は、『身分差を乗り越えて育む恋』をどう思いますか?」


そうきたか。流石に直球には聞いてこないわね。


「いいと思うわ。それも、『学園王子と平民少女』だったら尚更。」


2人がごくんと唾を飲む。


「クレア嬢、あなたは…転生者なのですか?」

「ようやく分かった?」

「ああ。クレアがその口調ということはアリアも知っていたのか?」


私が転生者だと知って敬語を使わなくなったラザーに対してアレクは固まっている。


「ラザーもその態度ってことはアレクも知ってたの?」

「え?」

「え?」


しばしの間沈黙があった。その間もアリアは私の後ろで控えていてアレクは固まったままだ。


「えっと…アレクも転生者なんだ…」

「…うそー。」


もうなんか…なんでもいいや…

後になって色々変えてしまってすみません。


「悪役令嬢ですが絶対平和主義です!」がブックマークされているのを見て嬉しすぎて叫びました。そして弟に冷たい目で見られました…。


これからも気まぐれで出していきますので、今後ともよろしくお願いします。なお、面白いと思ったら是非ブックマーク、コメント、レビュー等々よろしくお願いします!


そしてできたら「面白い」と広めて行ってくださったら嬉しいです!

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