在りし日の思い出
処女作です・・・処女作ってなんかエr(ry
そうだな、これは僕がまだちっぽけで、何の力も持っていない頃の話だ・・・
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カンカン カンカン
「いつまで寝てんのよー、早く起きなさーい!」
「うわっ、もうこんな時間かよ」(早くしないとユーリに殺されるっ!!)
布団から飛び置きちらっと時計を見てみれば、約束の時間まであと十分しかない
脳が寝起きということなんか無視してフル回転を始める。
「これは本格的にやばいぞ」
急いで身だしなみを整え、階段を駆け下りると朝ごはんのいい匂いがしてきた
「こーら、急いでいても朝ごはんはちゃんと食べなさい。」
「うぅ、わかったよ母さん、いただきます」
僕は席に着き、急いで朝ごはんをかきこむ
「もう、行儀悪いんだから・・・楽しみで眠れないのもわかるけど、もっと早く起きなさいね」
ブホッゴホッ
「もう子供じゃないんだから、そんなんじゃないよっ」
図星を突かれ、むせてしまった
「さて、どうだか・・・そんなことより何時の約束なの?」
「・・・・あと五分」
そういって僕は残りのベーコンエッグをかきこんでミルクで胃に流し込んだ
「ギリギリじゃない、ちゃんと間に合う?」
「ごちそうさまでした、大樹の広場で待ち合わせだから、走れば間に合うよ
それじゃあ、行ってきます!」
「はい、いってらっしゃい、気を付けてね」
急いで家を飛び出した僕は、いつもと変わらぬ村を走り抜け
「おっ、ルーカス今日は愛しのユーリとデートか?」「ユーリちゃん、寂しそうにしてたわよ~」「お前も案外隅に置けないな、このマセガキがぁっ」
その途中で散々からかわれた。
「もう、おっちゃんもおばちゃんもからかわないでよ~」
などと適当に返し、目的の場所までひた走る
広場につくと、人だかりの中、そこにはもうユーリがベンチに座って待っていた。
「お、おはようユーリ・・・待った?」
家から全力で走ってきたので、息を切らしながらだ
「ううんそんなに待ってない、それよりほら、もうすぐ始まっちゃうよ」
広場の時計を指さしながらユーリが言った
「あっ本当だ、じゃあ静かにしなきゃ」
ユーリの隣に座り、人だかりの先を見る
今日、僕とユーリが見に来たのは、世界を旅する劇団ハイベルの演劇だ。
なんでもハイベルとは前の団長の名前らしく、団長が変わるごとに名前を変えてしまう、変わった劇団なんだそうだ、ってのは置いといて、その実力は折り紙付きで、あらゆる国からここに留まってほしいとオファーを貰っているそうで、こんなちっぽけな村に来るだなんて事は絶対ないと思ってた。
・・・まぁ、王都に行く途中の休憩としてこの村が選ばれただけらしいけど、それでも、場所を貸すだけで、こんな劇を村人にタダで見せてくれるだなんて思ってもいなかった・・・
何てことを考えているとユーリに肩をたたかれ、指のさす方向のステージに目を向けた。
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急にローブに身を包んだ男がステージに上がってきた
「劇までもうしばらくありますので、その間私が取り持たせて頂きます」
すると先ほどまでガヤガヤしていた広場が静まり、村人の視線がすべて彼に集中したのを感じた。
「それではお魅せ致しましょう、火吹き芸!」
男がなにか言った瞬間口から凄い勢いで火を吹いた、
男が手拍子を始めると、奥から複数の女性が現れ、男とともに
舞い始めた・・・女性も火を吹きながらである。
「おぉすげぇ・・」「芸もすげぇが姉ちゃんたちの体もすげぇ」
なんて馬鹿げたことを言ったおっさんが奥さんに無言で殴られているのが見えたが、それよりもステージの上に夢中になる、
火を吹いていた男が突如炎に包まれ、苦しみ始めた!
観客たちは一瞬驚きに包まれたが、更なる驚きによって誰もが圧倒されてしまっていた、
なんと炎に包まれた男は、その手で炎を払うと、見目麗しい女性になっていたのだ!
そこから、ほかの女性たちと炎の中でひとしきり舞った後
観客によって巻き起こる拍手の嵐の中、いつの間にか再び男に戻っていた男性が前に出てきてこう言った。
「ありがとうございました、まだまだとっておきがありますが、劇の準備が整いましたので、失礼させていただきます」
「あんちゃん凄かったぞー!」「どうなってんだー!」
等、拍手に交じって色々声を掛けられていたが、こちらに振り返って手を振るだけで、幕の中に戻って行ってしまった。
さぁ、いよいよ劇が始まるぞ・・・
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・・・圧巻された、僕は劇を見終えてしばらく動けないままでいた
「凄かったね!!」
するとユーリが興奮冷めやらぬといった顔で僕に話を振ってきた
「確かに」
「最後の終わり方もよかったよね~」
等々、家までの帰り道、お互い劇の感想を言い合った・・・
もうすぐユーリの家に着く、その前に・・・
「なぁユーリ」
「なぁーに?ルー君」
「・・・ぁ」
「ルー君お腹痛いの?」
「ち、違うっ・・あの、その、また一緒に遊びに行こうね!!」
「うん!いいよ!」
「あっ、もうすぐお家着くね」
「そうだね・・・」
「じゃあ、気を付けてね、」
ユーリと別れた僕は、一人とぼとぼと家まで歩いて帰った。




