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小説版霜月同盟  作者: T.D.レインコート
あん子奪還作戦編【ニフカス編第一章】
3/7

第三節「勝機」

むふふ。三節目行くお(^^)

霜月同盟。

秘密裏にニフカスを倒そうとしている組織だ。


ニフカスは彼らをテロリスト扱いしているが、日本人の内心では英雄だ。


ニフカスは必死になって霜月同盟の基地を探しているのだが、そんなものは見つからない。

====================================

とある森の中に、例の小屋がある。

アジトと地上を結ぶエレベーターの昇降口だ。

そこから出てくる少年少女が居た。


グレデラ「さー仕事仕事!」

御影「怖いぃぃ…」

りゅーと「ほらしゃきっとしろ」

エレン「嫌だあ…」


やる気満々な少年。

怖そうな少年。

臆病丸出しの少女達。


四人とも霜月同盟の加盟者だ。


グレデラ「あ、ステルス忘れてた」ヒュン

御影「ぬぉわああああグレデラさんが消えたあああ!!」


グレデラが「ステルス」と言った瞬間、グレデラの姿が目の前からいきなり消え去り、御影は飛び上がった。


りゅーと「大声出すな馬鹿。お前らも『ステルス』っつってみろ」ヒュン

御影「ホワーーーーーーーッ!!??りゅーとさんも!!??」


エレン「す…ステルス!」ヒュン

御影「『ステルス』!!」ヒュン


二人とも「ステルス」と叫ぶと姿が見えなくなった。


グレデラ「バカ、叫ぶ必要は無いのに」

御影「あれ、グレデラさんがまた現れた…」

りゅーと「さっき言ったろ、ステルス同士は見えるんだよ」

御影「???」


御影は呆けている。


りゅーと「つまりだな、今は四人全員他の奴からは見えない」

エレン「そ、そうなんですか…?」


姿が見えなくなったのが信じられないのか、二人はまだ震えている。


グレデラ「さ、行こう」

エレン「な、何しにですか…?」アタフタ

りゅーと「資材集めだアホンダラ」ベシッ

御影「痛い!何で私を叩くんですか!?」ジワッ


一通り漫才をやり終えると、一行は街へ降りていった。

===============================

街中で笑顔を見せている者は誰一人居ない。

そこら中にニフカスの連中が武器を持って歩いているからだ。

少しの不審な行動も見せられない。


御影「ニフカス人がいっぱい…」アワワワ

エレン「足音でこっちに気付かれませんか…?」ビクビク

りゅーと「ステルスしてるから気付かれねーよ」ベシッ

御影「だから何で私を叩くんですか!?」


紹介が遅れたが、彼らの言う「ステルス」機能の秘密は彼らの腕についている機械にある。

霜月同盟の腕利きの技師によって作られたその機械は「ステルスリスト」と呼ばれる。


ステルスリストは持ち主の声紋を記録し、「ステルス」という音声に反応して持ち主の姿を周りから見えなくする道具だ。

しかもステルス発動中は如何なる行為をしても此方に気付かれない優れものである。

つまり、くしゃみをしようが放屁をしようが絶対に気付かれない。


ちなみにステルスを解除するには「ステルスロック」という必要がある。


グレデラ「さ、とっとと奴等の街に行こう」

エレン「奴らの町?」

りゅーと「流石に日本人から泥棒するのはダメだ。そこでニフカスの野郎共から色々と頂戴するって訳だ」

グレデラ「日本にはそこかしこにニフカスオンリーの町がある。そこから適当に武器やら資材やら色々頂いてくるんだ」

御影「でも、どうやって持って帰るんですか?まさか、その小さなお皿に…」

グレデラ「あーこれか」


大量の資材やらをどうやって持って帰るのか気になった御影がグレデラの手元にある、皿の乗った不思議な、量りのような形の機械を見ながら言った。


グレデラ「これは『簡易転送装置』だ。この上に物を置いてポチっとナすると…基地へ転送される」

りゅーと「毎回これを使って物資を調達しているんだ」

御影「へー…」


そうこうしている間に、ニフカスの仮面を被った連中が増えてきた。


グレデラ「そろそろ近付いてきたな」

エレン「何がですか?」

りゅーと「ニフカス街だ、馬鹿」ベシッ

御影「痛い!何で私を叩くんですか!?」


エレン「ニフカスオンリーの町なら、少しは武器を持ってるニフカス人も減るかと思ってたんですが…」


ニフカス人しか居ないのならば、武器を持って警備する必要も無いのだから、そちらの方がかえって安全だろうと考えていたのだが、それは違った。


りゅーと「まあそうだな。こんなもんだ」


ついにニフカス街に侵入した。


エレン「ひいぃ…怖いぃ…」

りゅーと「うるさい馬鹿」ベシッ

御影「痛い!もおさっきから何なんですか!?」ジワッ


エレン「で…どこに行くんですか?」

グレデラ「そうだな…衣服や機械類が優先だが…後は食料なんかも欲しいところだ」


霜月同盟の基地内にも牧場や畑、工場はある。

だがそれだけではステルスリスト等の道具を技師は開発し続けられない。

いくら技術があっても、材料はどこから来るんだという話になってしまう。


りゅーと「ミルシー情報だが、この奥に機械類がいっぱい捨ててある廃棄場があるらしい」


ニフカス人のマンションが立ち並ぶ住宅街の奥の方を見ながら言った。

その方向を見つめながらエレンが言った。


エレン「…それって遠いんですか」

りゅーと「遠いぞ。何だ文句あんのか」ベシッ

御影「痛い…」メソメソ


本日五度目の漫才を終えると、グレデラが周りを見渡しながら言った。


グレデラ「そうだな、じゃあ俺とエレンで食料集めるからりゅーとと御影ちゃんでその廃棄場頼む」

りゅーと「わかった」

御影「えー!?私りゅーとさんと二人!?」


御影だけ悲愴な顔をしたが、全員グレデラの言う通りに動き始めた。

お気付きかもしれませんが、原作とは少し表現を変えてある場所が多々あります。

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