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今日から明日へ
昨日までの私は
今朝の私ではありません
季節が耳元でささやく
いつ来るかわからない電車を
麓の駅で待っている
昨日から
明日へ
吊り橋のような今だけど
この今が永遠に続いていて欲しい
いつもはまずい缶コーヒーが
素敵にうまい
きっとここは分岐点
左か右か
どちらに行くのも僕のかって
とりあえず未来は
まだ動き出さない
吹き込んだ風が
赤くなった紅葉を
震えさせている
ほら未来がやってきた
ススキの生えた
単線レールの向こうから
蜃気楼のように揺れながら
高原列車が
ゆっくりゆっくり
やってくる
レールの向こうから
レールの向こうから
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