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クラスから追放された最弱の俺。最強スキル【コピペ】で成り上がる。  作者: あーる


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生還と報酬

 廃坑の暗闇。松明の頼りない光だけを頼りに進む。


 疲れた…。一刻も早く外に出たい。


 壁の染みが魔物に見える。気のせいだとは分かっているが、心臓に悪い。


 前方からカツカツと軽い足音。誰だ? 身構える。

 現れたのは軽装の男だった。斥候か。


「よう、そっちはどうだった?」


 斥候は俺の疲弊した様子と、リュックから覗く魔鉱石を見て声をかけてきた。


「ロックイーターが出た。三匹。魔鉱石が採れるあたりだ。気をつけた方がいい」


 得られた情報は共有する。それが冒険者の流儀だろう。


「ほう、ロックイーターか。厄介だな。情報感謝する」斥候は頷く。「こっちは特に異常なし。アンタ、無事だったか? そのリュック、お宝はゲットできたようだな」

「まあ、なんとか」

「そいつは何より。じゃあな、幸運を」


 斥候は軽く手を上げ、すぐに暗闇の奥へと消えていった。


 足元の床が脆そうだ。踏み抜いたらまずい。迂回しよう。危ない危ない。

 ダンジョンは帰り道も油断できない。


 どれくらい歩いただろう。松明の炎が消えかかっている。

 その時、前方に光が見えた! 出口だ! やっと…!


 坑道の外へ転がり出る。


「ぷはっ!」


 外の空気がうまい! 太陽が暖かい。生きてるって感じだ。

 地面に膝をつき、大きく息を吸い込む。


 疲労困憊の体を引きずって街に戻る。もうヘトヘトだ。

 迷わず冒険者ギルドへ。エマさんのカウンターに直行する。


「エマさん、戻りました。依頼の件ですが…」


 リュックから、採取した魔鉱石サンプルと、ロックイーターの素材を取り出し、カウンターに置く。


 エマさんは俺の姿を見てホッとした顔になり、次に鉱石を見て目を輝かせた。


「ソウマさん! お帰りなさい! 怪我はないですか? ……まあ、これは見事な魔鉱石ですね! この品質と量なら、依頼主もきっと満足しますよ!」


「ありがとうございます。ですが、すみません、未踏破エリアの地図作成までは、できませんでした。ロックイーターとの戦闘で消耗が激しくて……」


 正直に伝えるしかない。


「いえいえ! Eランクに上がって最初の依頼で、あの廃坑からこれだけの成果を上げて無事に戻ってきたんですから、もう十分すぎるくらいですよ! 本当によく頑張りましたね。無事が一番です」


 エマさんの労いの言葉が、疲れた心に沁みる。


 エマさんは鉱石と素材を鑑定し、手際よく計算を始めた。


「この甲羅と顎も、良い素材ですね。ギルドで買い取ります。えーっと…基本報酬と成果報酬、素材買取で……合計で、銀貨3枚と銅貨65枚になります!」


 銀貨3枚!? 銅貨にして300枚以上! やった! これがEランクの報酬か…!

 ずっしりと重い報酬袋を受け取る。手が少し震えた。


「それで、エマさん。ダンジョン内でスキルを試したんですが…」


 地形コピーの有効性や、鉱石コピーが低品質になったことなどを報告する。情報は共有しないと。


「なるほど、地形コピーが有効…鉱石コピーは難しい、と。貴重な情報、ありがとうございます」


 エマさんは真剣に聞き入り、


「次回、もし深部へ行かれるのでしたら、注意してくださいね。アンデッド……スケルトンやゾンビが出現するという報告もありますから、聖水などがあると多少は対処しやすくなるかもしれません。あと、最近、奥の方で『何かを引きずるような奇妙な音』を聞いた、という報告もいくつか上がっています。正体は不明ですが……」


 とアドバイスをくれた。


 アンデッドに…奇妙な音…。次回の探索はさらに危険そうだ。

「わかりました、気をつけます」

「お疲れ様でした。今日はゆっくり休んでくださいね」

「ありがとうございます。失礼します」


 エマさんに礼を言ってギルドを出る。もう限界だ。とにかく宿で休もう。


 街を歩いていると、他の冒険者たちの視線を感じる。


「おい、あれ…」「ダンジョン帰りか?」


 囁き声が聞こえる。以前のような嘲笑や無関心とは違う。

 少しずつ、この街での俺の立ち位置も変わってきている…のかもしれない。


 そんな微かな変化を感じながら、俺は安宿の扉を開けた。

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