表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/3

第1話

 「やってしまった」


 僕は指山花音と協力して、会社から1000万円ほど盗んでしまった。パチンコとタバコにハマり、金欠だったのだ。でもそれは理由にならないだろう。


 そして、指山と飲みに行った。ベロベロに酔ってしまった僕達は家につくと、そのまま寝てしまった


 ピンポーン


 インターホンの音で飛び起きた。


 「誰だろう……」

ベッドから体を起こし、ドアを開けると、警察官が立っていた。


 「……!?」


 「まさか、警察!?」


 

 「署まで来てもらおうか」



 指山は素直に頷いた。盗ったのは僕だ……指山は何も悪くない。


 「いや、指山は何も……」


 僕の小さいミミズのような声は届かなかった。


 沈黙が流れた。しばらくしてから突然、指山が叫んだ。


 「逃げて!」


指山は自分一人で罪をかばおうとしている。何もしていないのに。


どこまで優しいんだろう。いつも助けてもらってばっかりだ。


「……」


僕は何もしていない指山を置いていけない。黙っていると、警察と目があった。


 「私のことはいいから!」



 僕はとっさにスマホとカバンを持って走り出した。庭から外に出て、狭い路地を曲がり、走っていく。頭よりも先に体が動いた。


 警察は当然、僕を追いかけてくる。僕は曲がり道をうまく使って店員を巻いたようだ。



 僕は身を潜める事のできる場所を探し、狭い路地を歩いた。


 息が整わないまま、路地を抜ける。

 

 たどり着いた場所は僕の家だった。こんな所にあるはずもない僕の家。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ