月の星公園
タクシーで帰ってる途中スマホが鳴った。
「はい」
「月の星公園にこないか?」
「いくよ」
「待ってる」
月の声に、涙が止まっていた。
タクシーの人に月の星公園を伝えた。
しばらくしたら、月の星公園についた。
月の星公園は、この町で一番大きな公園だ。
時雨や氷河の事件がおきた場所は、カップルがよく利用する場所だ。
こっち側は、学生や親子連れがよく利用する場所だ。
懐かしい、月と星のモニュメント、「星、待ち合わせはそこな」時雨の顔が浮かんだ。
「やっぱり、待ち合わせはここだった?」
暖かいお茶を差し出された。
この笑顔にホッとする。
「卒業していらいだよ。」
「俺は、真子と会ったから最近。」
「この景色、ホッとするよね。」
「ああ、星助けたのとか思い出す」
そう言って月は、手を握ってくれた。
「冷たいな。」
「冬だから」
「あの頃の俺に言ってやりたいよ。助けた子は、今も変わらず綺麗だよーって」
「叫びすぎ」
月は、笑って僕の手を引いて歩く。
「愛してるけど、傍にいれないって」
「ハモった」
「ハハハ、相変わらずの双子感」
「引っ越そうか?」
「そうだね」
そう言いながら、月はお茶を開けてる。
「早い方がいい」
「わかってるよ。」
「一緒に住まない?」
「うん」
月といると穏やかでいられる。
「住んでないの、太陽町だけかも」
「あっち住むか、大きいし」
「物件見に行こう。明日にでも」
「いいよ。」
そう言って止まったのは、僕が月に助けてもらった場所だった。
「そこ座る」
「うん。」
近くのベンチに座る。
「化け物、飼い慣らしたつもりだったんだけどね。」
ネックレスを撫でながら、月が言う。
「僕も同じ。飼われてたのは自分だったみたい。」
僕もネックレスを触ってる。
「愛してるのに、辛い」
「愛してるのに、苦しい」
僕と月は、見つめ合って笑った。
「チューしてみる?」
「酔ってないからいいよ。」
「いいじゃん、いいじゃん」
そう言った僕に、月がキスをした。
やっぱりだ、暖かくて穏やかで優しくて
心が、フワッて柔らかいものに包まれる感覚がする。
「幸せ」
「また、ハモったな」
「ハハハ、氷雨だったらよかった。」
泣いてしまった。
「わかるよ。」
そう言って月が、引き寄せておでこを合わす。
「あのさ、二週間後のクリスマス、月星花式場の前の巨大ツリー見に行かない?」
「今年、できるんだ」
「そうそう、結婚式の時に見た」
「行こうよ。」
「うん。」
僕は、月と笑い合った。
「ネックレスもらったの?」
「うん、月も」
「うん、もらった」
「大事にしなくちゃね」
「そうだな」
僕は、月の肩に頭を乗せた。
月といると穏やかだった。
「帰ろっか?」
「うん、タクシー呼ぶよ」
そう言って、月が少し離れて電話をかけてる。
僕は、氷雨君と月のお兄さんが心配だった。
この化け物をきちんと飼い慣らせるのだろうか?
僕が、うまく飼い慣らせているのは月のお陰だと思う。
月も、僕とといるからだと思う。
でも、氷雨君や月のお兄さんは?
「星、入り口に戻ろう」
月が、やってきた。
「うん。」
僕は、月の手をとった。
「あのさ、栞と麻ちゃんも誘っていいかな?」
月が、言ってきた。
「クリスマス?」
「うん。」
「いいよ。じゃあ、僕も真矢と彼女誘っていい?」
「うん、いいよ」
そう言って笑った。
月の星公園の入り口にもどると、タクシーが止まっていた。
タクシーに乗り込んだ。
「栞さんって幼馴染みだよね。」
「そうそう」
「会うの楽しみだな。真矢は、僕の幼馴染みだから会って欲しいよ。」
「楽しみだな。」
「僕も楽しみ。その後、ご飯行こうよ」
「いいね、不動産屋はどうする?」
「うん、年明けでもいいよ。荷物少ないし」
「そうだな。」
「しばらくは、月の家に住むから」
「なんだそれ、ハハハ」
「だって、氷雨と住んでたし」
「仏頂面すんなよ。」
「じゃあ、住ませろ」
「構わんよー」
「なんだよ、それ」
「コンビニでおろしてもらうか?酒ない」
「そうだね。」
近くのコンビニでおろしてもらった。
お酒を買って二人で歩く。
また、飲んだくれた1日が終わった。




