愛して欲しいって望んでただけだよ
「リュリュ、たいすき」
「はは、歩くの上手になったな」
「やめて、流星を私からとらないで」
「母さん、まだ小さいんだからやめてよ」
「アーンわーん、リュリュ」
「おいで、おいで」
「醜い子、言葉も上手に話せない、歩くのもこんな年で」
「母さん」バタン、母さんは苛立って出ていった。
「リュリュ、たいすき」
「だいすきだよ、月。だ」
「たいすき」
「まぁ、いっか、よしよし」
カバッ…寝てた。
三つ子の魂ってやつか…。
流星、優しい声と笑顔だった。
俺は、気づいたら星にかけてた。
電話切って思った。
最低、この二文字以外で俺を表す言葉が見つけられなかった。
宇宙兄が、来た時にアイスピックで刺された時に言われた言葉を思い出した。
「お前、どうやって死ぬ?火炙りか、これで刺されるか、首締めるか?」
「何でだよ。」
「お前のせいで、母さんは俺を褒めてくれなかった。お前が、流星の愛を独り占めしたからだ。お前は、殺しても殺しても足りないぐらいだ。」
そう言った宇宙兄の目は、怖かった。
ワインを飲んだ。思い出したくない。
「お前だけは、許さない。流星を私から奪った。醜い子、その目が大嫌い」
ワインをどんどん胃袋に流し込む。
やべー。フラフラしてきた。
「おいで、よしよし」
脳裏に流星が、浮かぶ。
「リュリュ」気づくと名前を呼んでいた。
頭が、クラクラする。
フラフラと流星の部屋の前に来た。
コンコン、コンコン、コンコン、ドンドン、ドンドン
酔っぱらって、苛々して強く叩いてた。
今、流星に会ったら俺は流星の骨まで食べ尽くしてしまう。
ダメだ。怒りに任せるな。
感情に流されるな。
部屋に行こう。
ガチャ…去るつもりが扉が開かれた。
「リュリュ」あの頃みたいに呼んでしまった。
俺の目を涙を流して流星が見てる。
「はいれ」
そう言って部屋にいれてくれた。
ベッドだけが、置いてある部屋。
ここで、彼女と過ごしてたのか?
やっぱり、怒りがコントロール出来そうにない。
流星の愛を望んでいる。
ダンッ、閉めた扉に流星を押し付けていた。
「どうした、怖い顔して」
流星は、目を潤ませてる。
一瞬、星と重なってみえた。
酔っぱらってるからだ。
酔ってるから、頭と口がチグハグなのか、心と口がチグハグなのか
俺は、「流星の全部を食べてしまいたい。」気持ち悪い事を言った。
「いいよ、食べて」流星の言葉に我に返った。
「食べられたら、死ぬだろ」
手を離して、床に座る。あぐらをかいて頭を叩いた。
流星も目の前に座った。
「月が、そうしたいならいいよ」って柔らかい笑顔を浮かべる。
頭がグチャグチャなのか、心がグチャグチャなのか…俺はまた。
「ここで、女を抱いたのか?俺を愛してないのか?お前は、俺だけが欲しいんじゃないのか?」
また、流星を壁に押し付けていた。
「俺は、ずっと月に愛して欲しいって望んでただけだよ。」
流星の目から涙が溢れ落ちた。
また、星と重なる。
ズキンズキンと胸の奥から何かが突き上げてくる。
俺は、流星から離れた。
ダメだ、ダメだ。
思考を乗っ取られるな。
「彼のかわりでも構わないよ。」
流星は、俺を抱き締めた。
「離れろ、流星」
「いやだ。」
「離れなきゃ、俺は酷い事する」
「していいよ。」
「ダメだよ。」
「ダメじゃない。」
「流星、やめろ」
俺は、流星を床に押し倒してた。
ヤバイ、やめろ
力に任せるな。
流星は、俺の頬に手を伸ばす。
「泣いてるの?月。何と闘ってるの?」
あの夢みたいに、優しい声で柔らかい声で言う。
「リュリュ、俺を愛してよ」
ポタポタと流星の顔に俺の涙があたる。
「よしよし、おいで」そう言って俺を抱き締めてくれた。
リュリュ、たいすき。
俺は、心の中で呟いて目を閉じた。




