どうしたの?
僕は、布団を畳んだ。
月がいるはずの壁に手を当てた。
本当は、月と居たいのだと思う。
あの言葉に驚いた時にわかった。
月も、終わらせなきゃいけないのだ。
もしかすると、それは終わらせられないのかも知れない。
でも、離れている間になにかがかわるのではないだろうか?
だから、今はごめんね。
僕は、月とはいれない。
僕は、立ち上がってお風呂場でシャワーを浴びた。
シャワーから上がり服を着替えた。
氷雨の連絡先を聞いていない事に気づいた。
まぁ、いっか。病院で会えるから…。
僕は、タクシーを呼んだ。
月と繋がり合おうとすれば、引き離される。
愛し方が、歪んでるから引き離されてるのかな?
僕は、玄関から出た。
今、出たら月には会えないのがわかってる。
月の家の鍵を返す事は、できなかった。
タクシーに乗り込んだ。
「星城病院まで」と言った。
病院につき時雨の所へ向かった。
氷雨は、来てなかった。
僕は、病室にはいる。
氷河も時雨も、眠ったままだ。
いつまで、続くのかな?
「時雨、目を覚ましてよ。」時雨の手を握ってさすった。
「また、くるね。」
氷河のところにいく。
「氷河、目を覚ましてよ。」氷河の手をさすった。
「また、くるね」
涙が、止まらなくて僕は病室を出た。
氷雨はいなかったし、氷河のご両親もまだ来ていなかった。
今日は、ここにいれなかった。
泣きながら歩く。
病院を出た。
駅まで歩いて、駅前でタクシーに乗ろう。
トボトボト重い体を引きずってる。
「ねぇ、ねぇ」
病院を出てすぐに声をかけられた。
涙でいっぱいの顔をあげてしまった。
「その顔、綺麗だね。」見知らぬ男が僕に近づいてきた。
「ふられた感じ?」
「違います。」月のお兄さんや、氷雨に見られたくなくて足早に歩く。
「待って待って」その人は、追いかけてくる。
病院からは、少し離れたよかった。
「急いでるから」そう言った腕を掴まれた。
「ふられて寂しくて、そんな顔してるんでしょ?俺ならそんな顔させないよ。女みたいに綺麗な顔してるよね。そっちでしょ?相手するよ。」僕の涙をゆっくり拭ってきた。
時雨によく怒られてたっけ、「その泣き顔は、すぐに誰かを寄せ付ける。だから、俺の前以外でその顔をするな。」って…。
「いい子だね、行こう。」男に腕を引っ張られる。
仕方ないんだ。こういう運命なんだ。
力が強いから振り払った所で負けは決まってる。
「やめろよ、とまれよ。ハァハァ」
時雨、違う、氷雨だとわかった。
男がその声に止まった。
「なんだ、お前?」氷雨が、やってきた。
「その人から手を離して、僕の恋人だから」そう言って氷雨は、男の腕を掴んだ。
「離せよ。こいつが誘ってきたの、わかる?」
「わからない。彼は、そんな事しない。」
「はぁ」イライラした男は、氷雨を殴り付けた。
ドカッ、氷雨は尻餅をついた。
氷雨の口が切れた。
氷雨は、すぐに起き上がった。
「まだ、殴る?彼を連れて行きたいなら、僕から力ずくで奪っていけよ。」
氷雨の声に男は、「気持ち悪いな。もういいわ。」と言って去っていく。
男が去った理由は、氷雨が、殴られた音で数人が集まってきたからなのだと思う。
「何してんの?」
氷雨は、僕を見つめる。
「駅まで歩こうとしただけ」
「何で?病院で待ってないの?」
「いなかったから…」
僕は、氷雨の目を見れなかった。
「いなかったら、知らないやつに触らせて、知らないやつに連れて行かれようとするの?」
氷雨は、僕の両肩を握ってる。
「別に、氷雨には関係ないよ」
そう言った僕を抱き寄せた。
「関係あるよ。」
汗かいてる、走ってきたんだ。
「病院は?」
「さっき行ったよ。」
「僕が来るより早く」
「うん。」
「どこにいたの?」
「ロビーで待ってた」
そう言って氷雨は、さらに抱き締めたと思ったら、僕から離れて、僕の腕をどんどん引っ張って連れて行く。
なに?
どうしたの?




