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言わなくてもわかってくれる

俺は、タクシーに乗って栞の家に戻ってきた。


「お帰り、星城病院であってた?」


栞が、玄関にいた。


「ああ、あってたよ。」


俺は、栞の横を通りすぎた瞬間。


栞は、俺の腕を掴んだ。


「流星さんに会ったんだね。」


俺は、泣いてた。


「ちょっと、飲もうか?」


「うん。」栞とリビングに行く。


冷蔵庫から、ビールを持ってきてくれた。


「ごめん。」俺は、ビールを飲む


「流星さんは、月を欲しがったんだね。」


「うん。」


「何か話してた?」


「昔から、俺を愛してたって」


栞は、ビールを飲みながら俺の頬を触る。


「知りたいんでしょ?」


「うん。」


「怖くたって知りたいが勝ってる。」


「うん」


「じゃあ、聞くしかないんじゃない。」


「でも、あいつは兄弟の範囲を越えてる。」


「仕方ないんじゃない?」


「そんな事ないだろ?」


「流星さんも知らなかったとしたら、兄弟がどんなのかって…。止め方がわからないだけじゃないのかな?」


「だったら、会ったらダメだよ」


「でも、月が知りたいなら仕方ないよね。それだけじゃなくて、お願いもしたんだね。」


栞には、隠してもすぐにバレる。


「だったら、余計に受け入れるしかないよ。」


「でも、そんなの…」


「兄弟じゃないって綺麗事言うの?じゃあ、月の家族はちゃんと家族だった?」


俺は、首を横にふってビールを飲んだ。


「だったら、関わってみなよ。その先の未来に兄弟があるかもしれないよ。無理なら、関わるのをやめればおしまい。今まで通りになるでしょ?」


「でも、俺はどんどん汚れてくよ。さっきだって星にバレてたから」


「それで、ひいちゃう人なら僕にしなよ。僕なら、まるごと受け止めてあげるよ。」


栞は、俺の頭を撫でる。


「麻ちゃんに悪いよ。」


「麻美は、今は関係ないよ。月が愛した人が、月の事をひくなら僕が月をもらうから」


「なんだよ、それ。」


栞は、新しいビールを取ってきた


「僕の気持ちは、月にぶつけたよ。」って笑った。


「上手くいこうとしたら、何かが起きるんだな。俺と星は…」


「遠回りして辿り着く恋愛もあるんだから、気にしない、気にしない。」


「未来は、一緒にいるのかな?」


「泣くなよ。そう信じるしかないでしょ?」


栞が、俺の涙を拭ってくれる。


「そうだよな。そう信じるしかないよな。」


俺は、うつむきながらビールを飲む。


「意識不明の二人は、大丈夫なの?」


「担当したのは、兄さんだった。一人は、二、三日で意識が戻るかもって。でも、もう一人は生きてるだけで奇跡だって」


「暫く、星さんも向こうに付きっきりだね。」


「そうだろうな。」


俺は、ビールを飲み干した。


「飲みすぎたら、シャワー浴びれなくなるよ」


「これで、やめとくよ。」


「とにかく、その間に流星さんの事解決してきな」


「わかってる。」俺は、最後のビールを飲んだ。


「栞、シャワー入って寝るわ。ありがとな」


「明日頑張れよ。」


「ありがとう」


俺は、シャワーを浴びた。


頭の中に兄貴との事が、浮かぶ。


本当にあんなのと兄弟に戻れるのか?


シャワーからあがって、部屋に入った。


真子にメッセージを送った。


(明日会えないかな?)


(いいよ。)


(星影(ほしかげ)公園で、どうかな?)


(わかった。)


(明日の14時に)


(わかった。)


そう言って送った。


明日、真子に全てを話そう。


真子にとっての最低な(やつ)になって、終わらせる。


嫌われる為にも、俺は兄さんも利用してやる。


どんなに酷い言い方でも構わない。


俺が、真子をもう二度と好きになれないように…。


真子が、すぐに新しい恋を見つけられるように…。


今は、それ以外考えてない。



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