一緒にいこう。
10時にはくるはずの時雨がこない。
なにしてるのかな?
僕は、ビールを開けて飲もうとした時だった。
ブー ブー 月の名前が見えた。
「もしもし」
「今から、タクシーで迎えにいくから下に降りてきて」
「なんで?」
「星城病院に行くから」
「なんで?」
「月星NEWS見たらわかるんだけど、金田明日香が逮捕されて男二人の意識も、もどってないって」
「どう言う事?」
「とりあえず行くまでに、月の星公園のNEWS見てみな。じゃあ」
そう言って月の電話が切れた。
僕は、月の星公園のNEWSを見た背中に嫌な汗が出るのがわかる。
(犯人は、金田明日香。女の人が一人死亡して、男二人は意識不明になってる。)
これって、時雨と氷河じゃないの?
心臓が、ドキドキと脈打つ。
僕は、家を出て階段を降りた。
しばらくしたら、タクシーがやってきた。
頬に大きなガーゼを貼った月が、乗ってる。
「乗って」そう言われてタクシーに乗る。
「星城病院までお願いします。」
「わかりました。」
タクシーは、星城病院についた。
「二人の名前、わかる?」
「うん。」
僕と月は、病院に入る。
救急の受付で名前を言う。
「こちらに、拝藤時雨さんと風間氷河さんは、入院していませんでしょうか?」
パソコンを見ながら、ご家族ですか?と言われた。
友人だと言うと個人情報だと言われてしまう。
「あの、橘流星院長はまだおられますか?」
「はい、本日はおられます。」
「弟の橘月が来たと取り次いでいただけませんか?」
「かしこまりました。」そう言って受付の人が、呼んでくれた。
月のお兄さんは、お医者さんなんだと知った。
「たまには、俺を頼るんだな。月?」
月とは違う、冷たい目と笑みに背筋が凍りそうだ。
「運ばれた人で、拝藤時雨さんと風間氷河さんがいるか調べて欲しいんだけど…」
「調べなくても、私が処置した二人だ。こっちに」
そう言って、その人は、ICUに連れてってくれた。
「中に入らせてもらえるよう頼んだ。月には、話がある」
月が、心配だった。
「俺は、いいから会ってきて」
そう言ってくれた。
僕は、ICUに入る。
「拝藤時雨さんがこちらで、風間氷河さんがこちらです。」
隣同士のベッドに、二人が寝てる。
何があったの?
生きていてって約束したのに、僕は時雨の手を取った。
「時雨、どうして…。今日も来てって話したよね。」
涙がポタポタ流れて落ちる。
「危ないことは、しないでっていったよね?」
「どうして、こんな事になるの?」
「明日香は、逮捕されたよ。それが、時雨の望んだ事だったの?」
時雨は、返事をしない。
何があったかを知る術はない。
「時雨、絶対に目を覚ましてよ。約束だからね。」
泣きながら時雨の体を擦った。
「時雨、待ってるからね。」
そう言って立ち上がって氷河の所に行く。
「氷河、目を覚ましてよ。」
「氷河、待ってるからね」
氷河の体も擦った。
僕が、病室をでるのと入れ違いにやってきた人が氷河の元へ行った。
氷河の両親だ。
時雨の両親は、どうなってるの?
病室を出ると女の人と男の人が立っていた。
「母さん、兄さんに会わないの?」
「なんで、氷雨。やっと、時雨がいなくなるのに」
時雨の母親だった。
「母さん、今の状態の兄さんになんて事言うんだよ。」
「10年以上も会ってないの、父さんだって会わないって言ったわ。氷雨が、行けってうるさいから来たのよ。私の子供は、氷雨だけよ。」
「母さん、兄さんがどうなるかわからないんだよ。」
「嫌よ、時雨に人生を狂わされるのはもうたくさんよ。」そう言って女の人は行ってしまった。
「はぁー。すみません、お見苦しい所をお見せしまして」
「いえ」
そう言うと、僕から少し離れた席に座った。
チラチラと確認するが、時雨の弟なのがわかる。
横顔が、時雨に似てる。
僕は、月が来るのを待っていた。




