今日は、傍にいたい
ピンポーン
ガチャ「彼は?」玄関に立ってる星に聞いた。
「帰った。」
「あがる?」
「うん。」
星を家にあげた。
「お酒、飲みたい」
「ビールで、いい?」
「うん。」
俺は、星にビールを渡した。
「彼と話せた?」
「うん。」
「それは、よかった。」俺は、ビールを飲む。
「時雨の事、嫌いだったのに…。さっき話したらわからなくなった。」
「そうか。彼もまた本当の事やっと話せたんだね。」
「そうなのかな?」
俺は、星の隣に座る。
「星は、どうしたいの?俺は、星がしたいようにすればいいと思うよ。」
星は、うつむいた。
「全部終わったら、時雨が僕としたいって。最後に優しくしたいって」
涙が、星の服を濡らしてる。
「いいよって言ったら、星を傷つけちゃうかな?」
星は、首を横にふる。
「まだ、俺達どうにかなってるわけじゃないよ。だから、星がやってあげたいと思う事をすればいいよ。」
「でも、そんなの…。」
「大丈夫だよ。彼は、歪んだ愛を終わらせたいんでしょ?その為に、星は必要なんだよ。俺に、彼女が必要だったみたいに」
そう言って俺は、星の頭を撫でた。
「時雨が、両親にされてた事知らなかった。途中から時雨は、僕を殴る事をやめた。あの頃の僕は、それがつまらなくて退屈で時雨がまた僕を殴ってくれるように仕向けたんだ。」
そう言って星は、顔をあげた。
「時雨の愛をもっと歪ませたのは、僕だよ。だから、僕が戻してあげたい。」
涙が幾重にも重なりあい落ちていく。
「でも、僕は月が好き。だから、時雨を…」
「全部、終わるまでは付き合わないよ。俺も彼女とちゃんと別れなくちゃいけないから…。罪悪感もたなくていいから」俺は、星に笑って言った。
「ごめんね。」
「何で、謝るの?俺達まだ何もなってないよ。」
「僕、この6日間できっと月の想像つかないぐらい汚い人間になる。」
「その手首や、胸にある跡と関係ある?」
「えっ…。あっ、うん。」
俺は、星の頬に手を当てる。
「大丈夫。どれだけ汚くたって俺は、星の全てを受けとめるから」
「お金稼がないとやめれないから…その為には、こんな跡や首を絞められたりしないと稼げない。」
「話したくない事を話さなくていいよ。そういう仕事なのはわかってるから」
俺の言葉に星は、驚いた顔をして
「聞こえてたの?」って聞いた。
俺は、頷いた。
「気持ち悪いよな。」そう言って立ち上がろうとした俺の腕を星が掴んだ。
「気持ち悪くなんてないよ。僕が、家でやってるから悪いんだよ。」
「星は、何も悪くないから。今やってる事だってやりたくて始めたわけじゃないんだろ?だったら、星は何も悪くないよ。」
そう言って俺は、星の顔を覗き込んだ。
「今日は、傍にいたい。ダメかな?」
「ううん。」
「ありがとう」
そう言って頭を撫でる。
「月、彼女に話すの?」
「そのつもりだよ。」
「時雨にも話したから?」
「あれは、彼が自分の話をしてくれたから」
「なんで、そんなに優しいの?」
俺は、星におでこをくっつけた。
「優しくしろって婆ちゃんに教えられた。自分が傷ついたからって人を傷つけてはいけないって…。ちゃんと守れたのは、彼女に出会ってからだったけどね。」
「月、僕ちゃんとするよ。時雨の事も、仕事の事も、きちんとするから」
「焦らなくていいから。俺は、逃げないから」
そう言って俺は、星の頬に手をあてる。
「一日でも早く、月といれるようにするから」
「わかった。ビール取ってくる」
俺は、ビールを取る。
「はい、星」
「ありがとう。」
「どっちで寝る?」
「月の家がいい。」
「わかった。」
そう言ってビールを飲む。
「栞さんは、お金持ちなの?」
「うん、そうだね。親は教師だね。栞は絵の仕事で有名で稼いでるよ。栞は、個展だけじゃないから色々やってるからかなり稼いでるだろうね。いくらかまでは、しらないけど…」
「すごいね」
「うん、尊敬してるよ。」
そう言った俺の肩に星が、頭を乗せた。
ずっと、このままいたいけど。
ちゃんとしなくちゃな。
色々話た後、飲み過ぎた俺達は眠った。




