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流星を連れてランチ

次の日ー


俺は、流星とお仕置き部屋のベッドで横になっていたようだ。


ずっと、俺の顔を見ていたのか流星は笑って俺の頬を撫でている。


流星は、俺のおでこにおでこをくっつける。


「月がいる朝が嬉しい」


そう言って背中を指でなぞってくる。


その指を俺の体は、ちゃんと覚えている。


ゾクゾクッと体がして、頬が熱くなるのを感じる。


「ダメだよ。流星」


そう言った俺に流星は、「ここも、ここも、熱いのに」って言って俺の頬や首筋、胸に手を這わせていく。

その目に見つめられ、手を這わされるとあの日を思い返した。


「ごくっ、はぁ」唾を飲み込んで、息が漏れた。


流星は、俺を抱き寄せる。


首筋に息をかける。


「流星、ダメだよ。」


俺は、飼い慣らした化け物に腕が食われ始めた感覚がしてきた。


あの日々は、流星をこんなに追い詰めただけだ。


なのに、流星はあの日々に戻そうとする。


華君の言葉が、頭を過った。


「流星、やめよう」


目を瞑って身を任せようとする自分を必死で止める。


「流星、ダメだよ。」


「やっぱり、必要ないんだね。」


その言葉に流星は、俺から離れ出て行った。


「うっ、うっあー」化け物が頭を食おうとした寸前でとめられた。


苦しくて、痛くて、叫ぶしかなかった。


お揃いの腕時計を握りしめた。


大丈夫、まだ戻れる。


そう言って星への愛に集中した。


スッーと痛みが消えた。


俺は、ゆっくり起き上がってリビングに来た。


「タクシー呼んだよ」そう言って流星は、水を投げてきた。


「わかった。」俺は、服を着替えた。


「行こうか」そう言われて手を繋いできた。


子供みたいな顔をしてる。


俺は、今、流星がわからなかった。


わからなくて、華君のとこに早く行きたかった。


タクシーが止まって、海の華についた。


「そこ」


「へー。楽しみだ」そう言って、流星は俺を引っ張る。


「いらっしゃいませ」中に入ると華君が出迎えてくれた。


俺と流星を見ている。


星と氷雨君が、もう来ていた。


「どうぞ、こちらへ」晴海君がやってきた。


「何か聞きたいのですね?」


華君が、俺に言った。


「少し、お借りしますね。」


「どうぞ」


流星は、華君にそう言った。


華君は、俺を流星から見えない場所に連れてきた。


「頑張ったね」そう言って抱き締められた。


「やっぱり、流星は…」


「化け物に喰われてるよ。」


俺は、涙がポロポロ落ちてくる。


「誘惑されたよね?」


俺の手を握って、華君が言う。


目は、ジッと俺を見つめてる。


「うん。」


「やっぱりね。あの化け物は、月君がどうやったら自分を喰ってくれるかをわかってるよ。」


俺は、驚いた顔をした。


「化け物から、彼を救いたいのなら体は捧げてはいけない。」


そう言って、俺の胸を指で突き刺す。


「捧げるのは、キスまでだよ。」って笑った。


「月君が、化け物に飲み込まれたら彼は救えないよ。」そう言って俺の胸をさらに突き刺した。


「全てを捧げる覚悟を決めた目をしてる。でも、捧げるのは愛だけだよ。それをちゃんとわかっていなくちゃダメだよ。」


「わかった。」


そう言うと華君が、俺の腕時計を見る。


「月君を助けてくれるのは、星君だけだね。」


って笑った。


「彼の化け物は、星君の相手よりも手強いよ。あの人は、兄弟?」


「えっ?わかるんですか?」


「わかるよ。僕と晴海や詩音のような関係。あの目は、そうだ。心の奥底で月君の幸せを願っている。」


「気持ち悪いよね。兄とそんな」


「全然思わないよ。僕だって晴海や詩音とそうなれたら最高だと思うよ。だってそれぐらい、僕の事を二人は深く理解してくれている人だから」


そう言って笑ってくれた。


「さぁ、行って。僕が少しだけ彼を化け物から戻してあげるから」


そう言って、僕の背中を押してくれた。


俺は、流星の方に歩き出した。


やっぱり、華君の所に連れてきてよかった。



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