氷雨を連れてランチ
次の日ー
僕は、昨日は、氷雨の隣で寝た。
「おはよう」そう言って氷雨は、僕に抱きつく。
氷雨は、無心に愛を欲しがる。
抱きついたと思ったら、唇に触れてくる。
あの日々を思い出して、顔が熱くなってくる。
「ダメだよ。」
そう言うと氷雨は、悪戯っぽく笑って
「こんなに熱いのに」って、僕の頬を触る。
氷雨に触れられると、手から化け物に食べられそうな感覚になる。
歯向かってくるそう華君が、言った言葉を思い出す。
一つの毛布を二人で、被ってるから余計に熱い。
「ねぇー、星。」そう言って唇から指を離して、顎、首、そしてネックレスを触った。
「ずっと、つけてたの?」
「うん。」
氷雨は、僕の化け物を動かすのが上手い。
僕は、今にも化け物に身を委ねて氷雨とのあの日々に飲まれる事を望んだ。
ファー、ごくっ、漏れた息と同時に唾を飲み込んだ。
ダメだ、このまま飲まれてはあの日々と同じだ。
あの日々は、氷雨の心を包んではくれない。
それでも、氷雨がネックレスを撫でながらおでこをくっつけてくるから…離れられない。
「ダメなのは、ちゃんとわかってる。」そう言いながら、ネックレスの近くの僕の体を指で触る。
その指を僕は、覚えているから…
逆らえない。
氷雨は、僕を抱き寄せて足の間に足をいれた。
「ダメだよ。」
「わかってる」
そう言って耳に息を吹きかけてくる。
もう、完全に玩具だ。
目を閉じてしまった、あの日の映像が浮かぶ。
背中に指を這わせられる。
手から、腕に頭に向かって化け物があがってくるのを感じてる。
「ダメ、氷雨」
「あの愛は、いらない?」
そう言って氷雨は、僕から離れて起き上がった。
「ウッ、ハァハァ」
胸が締め付けられて苦しくなった。
戻れ、僕は這い上がってくる化け物に呟いた。
僕は、月にもらった腕時計を握りしめた。
体の中がじんわり暖まってきて、痛みがひいた。
起き上がった。
「いつでも、いけるよ。」氷雨は服を着ていた。
僕も、服を着替えた。
お水を飲んでから、タクシーを呼んだ。
氷雨は、僕の手を握ってきた。
僕も握り返す。
「降りよう」そう言って家をでた。
コントロールできた事に、少しホッとしていた。
タクシーに乗って、海の華までやってきた。
「ここ」そう言うと氷雨は、楽しみにしながら僕を引っ張った。
中に入ると華君が、出迎えてくれた。
僕と氷雨を見ている。
「どうぞ。」
席に案内してくれた。
「星君は、聞きたいことがあるんだね?」そう言って笑った。
晴海君が、氷雨の元にやってきた。
「少し、借りていいですか?」華君が氷雨に言うと氷雨は頷いた。
晴海君が、氷雨に料理を説明してる。
華君は、氷雨から見えないとこに僕を連れてきた。
「頑張ったね」フワッて抱き締めてくれた。
「あっあー。」僕は泣いていた。
「大丈夫」華君に背中を擦られている。
「彼は、もう化け物に飲まれてるのわかってる?」
「うん」
「助ける為には、覚悟がいるよ。」
「うん、わかってる。」
「望むことを全部やろうとしてる目だね。えらいえらい。」
そう言うと華君は、「体の関係は、絶対にもってはいけないよ」って僕に言った。
「どういう意味?」
「そのままだよ。化け物から彼を取り戻すために必要なのは星君の愛を全て捧げる事」
僕の胸に指を突き刺した。
「でも、捧げるのは心であって体ではない」
さらに、指を突き刺す。
「キス以上の関係は、ダメだよ。僕みたいになる。」
そう言って笑う。
「自分の化け物をコントロール出来なくなると彼はもう二度と戻れないよ。」
そう言って腕の傷を見せてくれた。
「覚えていて、星君が飲み込まれない為にも体は捧げてはいけない。捧げていいのは、唇まで」
そう言って、僕の唇を触った。
月君が来たら、彼の化け物はかわりそうだから見てみるよ。
後で、僕が少しだけ彼を救ってあげるから戻って
そう言って背中を押された。
僕は、氷雨の元に戻った。




