初詣
初詣ー
あの日から、あっという間に過ぎてしまった。
毎日、毎日、酒を飲んでいた。
「月、似合うね」
「星も、似合ってるよ」
俺達は、一緒に買った着物を着ていた。
「もう、来るから降りよう」
「うん」
家をでて、下に降りた。
「イケメンは、違うね」
美咲さんが、待っていた。
「全員、着物でしょ?」
「すごい、似合ってます。」
「ありがとう、運転は晴海がするからさ。」
晴海?
「早く、いくよ」
栞が、覗いてきて車に乗り込んだ。
「晴海、だして」美咲さんが、言った。
車は、走り出した。
栞と麻ちゃんの着物姿も似合ってる。
「晴海は、詩音の弟」
「へー。」
「イケメン三兄弟。月と一緒」
「俺は、違うよ。」
「全員、女の名前つけられてるけどな。ハハハ」
そう言うと美咲さんが、
「間違いないな」って笑った。
「親のせいだよ。女みたいな名前つけるからな。」
栞の言葉に、美咲さんが
「全員、男好きだから。ヤバい兄弟だよな。晴海は、昨日彼氏にふられたから連れてきた」
「言うなよ。」
「綺麗な顔なのに、子孫残したくないなんて残念だね。」
「栞ちゃんに言われたくないよ」
「僕は、残したくても無理だから」
「そうだったね。華と同じだったね。」
はな?
「一番下の弟が華、僕と同じ」
「そっか」言いたくない話しは聞かない。
「いない人の話しは、やめよう。ってか、華だけなんでその名前になったの?」
栞が疑問をぶつけていた。
「よく聞いたね。三人目は、絶対女の子だと母の思い込みで妊娠した瞬間からつけられていたよ。ハハハ」
「一番、男を好きになるのも早かった。」晴海君が言った。
「華が、5歳の時、同級生にチューして無理やり抱き締めて、付き合うと言い出してさ。そっから父は不倫してたらしいよ。」
「俺達は、バレてなかったのに華は当たり前にしてた。」
「そうだな。華が、15歳になった時言ったんだよ。何隠してんの?詩音も晴海もそうだって気づいてるんだけどって言われてカミングアウトしたよ。ハハハ」
そう言いながら、笑ってる。
「ついた。晴海、先皆おろしてやって」
「はいよ」
そう言って、俺達は神社近くで降りる。
「やっぱり、有名だからここすごいな」
「一つの願いを叶えてくれるって有名だもんね。」
「うん。」
月町、星町、花町、太陽町、四つの町の中心にあるのがこの神社。
月花星陽神社。毎年、この四つの町の人が参拝にくる。
四つの町で、お金を出し合って建てた神社だって話。
「屋台でてる。」
「何か、買うか?」
「ごめん、なかなかたどり着くの大変」
二人が現れた瞬間、周りがざわざわしだした。
身長が高くて、俺達より目立つ。
(あれって芸能人?)(女の人も綺麗)(男の人全員イケメンだよ)
麻ちゃんも火傷痕があるけど、可愛い顔している。
「ヤバイ、兄貴。早く行こう」
皆が、近づいて来ようとし始める。
「みんな、後でな。解散だ」
美咲さんが、そう言って晴海君といなくなった。
「じゃあ、ここで、バイバイ」栞は、麻ちゃんを引っ張って消えてく。
「いくよ、星」俺も星を引っ張っていく。
パチパチ。辿り着いたら、星は長い長いお願いをしていた。
俺は、(皆が幸せになれますように)と祈った。
帰り道で、屋台を買う。
「あっ、真矢。会えてない。」
星が、スマホを探してると
「入り口にいなかったの何で?」
そう言ってまやたく君が現れた。
事情を星が、説明すると「じゃあ、仕方ないね」って言って笑って。
後で、合流しようって話しになった。
「あっ、すみま」ぶつかりかけた人は、流星兄さんだった。
「あっ、すみません。」俺の事を見てそう言って行ってしまった。
「早く、行こう」星の前に氷雨君がいた。
俺を引っ張って、星が進む。
一人のはずはないのだ。
「神様って意地悪だね。」
「りんご飴がダメだったんじゃない?」
「なんで?」
「なんとなく。」
ハハハって笑い合って駐車場に歩いて行く。




