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90話「つかの間の休息」

 現状のおさらいから始めよう。

 何時も通りの朝を迎えたツカサだったが、何故かこの街にドラゴンが襲撃してきていた!!

 進行を食い止めるために狩り脱されたツカサと柳瀬さんだったが、二人を残した冒険者は殆ど壊滅的な被害をうけてしまう!!

 実質二人で戦う羽目になったツカサと柳瀬さん!!?

 さぁ!!この状況を打破する作戦を思いつくのよ!!


 と、次回予告見たいな状況説明をしたのは良いが、本当にどうしようか?

 柳瀬さんの攻撃も通るが、敵が宙に浮いていると当たりにくい。俺の魔法なら届きやすいが、あくまでも届いやすいからと言って絶対に当たる訳じゃない。

 柳瀬さんと俺の攻撃を同時に行って追い詰めるのが正解か……。

 しかし、本題は時間稼ぎだ。

 さっきまでの作戦はドラゴンを倒す場合の作戦。それではいけない。

 倒せるならそうしたいが、そう簡単に上手くいかないに決まってる。

 傲慢したら失敗すると俺は元の世界での経験と、小説から知ってるんだ。

 だから、全部考える。考えて考えて考えて、それでも分からなかったらその時はその時だ。


 時間稼ぎ……。

 深呼吸を一回。二回。不安だからもう一回。

 よし、本質を見失うな。

 時間稼ぎに徹するなら、俺は避け続けるだけでいいはずだ。

 回避と防御メインの戦闘。ゲームで言う耐久戦。ターン制限で終わる戦い。

 …………なんでこんなことを思いつくのに長々と時間をかけているのだろうか?

 一回柳瀬さんと集まった時に答えは出ていたはずなのに……。


 こんなのだから俺はダメなのだろうな。と自分を嫌悪しながら行動に移す。

 攻撃に回す魔力を防御に回す事で、ある程度の余裕が確保出来た。

 身体能力強化を場面場面で使い、それでも避けられない攻撃を魔法障壁で防ぐ。

 俺にドラゴンの攻撃が集中すると隙ができる。その隙を突いて柳瀬さんがドラゴンの視界外から斬撃を浴びさせて、ヘイトを柳瀬さんに集中させる。

 その隙に俺はいったん休憩。魔法薬飲んで魔石から魔力を取り出す。

 汗をぬぐって気持ちを落ち着かせると、今度は俺が柳瀬さんを助ける番だ。

 攻撃魔法をイメージしてドラゴンに向かって発射。油断していた奴は数発当たるも、俺の姿を認識すると即座に対応してくる。

 口から火球を吐き出して相殺すると、俺に向かって突進。これで柳瀬さんの事は頭から離れただろう。

 また俺は防御メインの先頭に切り替える。

 これの繰り返しだ。


 時間は稼げている。しかし、このままではじり貧だ。

 俺の魔力は無限ではないし、柳瀬さんだって体力の限界が必ず訪れる。

 俺の魔力は魔石や魔法薬で回復出来る数値的な物だが、柳瀬さんの体力は数値で表せないものだ。

 俺よりも柳瀬さんの方が心配である。

 早く!!Sランク冒険者の到着はまだか!!?






 何時間そうやって戦っただろうか?

 時間の流れというものは皆平等であるが、完全なる平等ではない。

 集中している時は早く感じるし、集中していないと逆に遅く感じる。

 要は集中の違いなのだろう。集中しているから早く感じる、遅く感じるは個別にあっても、集中により変わるのは変わらない。

 何が言いたいかと言うと。まぁ、集中して早く時間が過ぎてくれないかな~なんて思っている俺には、外で流れている時間なんてたったの数分なんだ。と言う事。


 この世界には正確に時間を図れる物が存在せず、多くの人にとっては町にある時計塔が鳴らす鐘の音か、太陽の位置で大まかな時間を図る。

 それは俺であろうと同じことだ。例えゲームのような視界を持っていようとも、それは変わりない。

 時計機能などないことはこの世界に転生召喚された数日の間に判明している。

 が、それはどうでもいい。時間が分からないなら、俺と柳瀬さんが必死になってドラゴンとの戦闘を行っている間にどれだけの時間が経ったかは、現実重要じゃない。

 重要なのは、時間が経って俺と柳瀬さんの時間稼ぎが成功したかどうかだ。


 ルーティンワークの様に同じ事を繰り返し、ドラゴンと対峙している俺と柳瀬さんだったが、そろそろ限界が近いくなってる。

 柳瀬さんの動きにはキレがなくなり、足取りが段々と悪くなってきているのが俺の目からでも分かる。

 俺もMPゲージは残り四分の一を切り、回復アイテムもほぼ空。緊急時に備えてアイテムをそろえていたが、耐久戦を想定しているわけでもなく、ましてや最上クラスのドラゴン相手だ。

 今まで持っていた方がおかしい。

 これも、俺のイメージ魔法とSランク級の魔力量に、柳瀬さんの進化して行く身体能力に剣術があってこそ。

 普通の冒険者なら初めの数分間だけのボーナスステージが終わった途端に全滅しているはず。自分は常に最低だと思っている俺だが、こればかりは俺が上だったらから耐久戦を行えていると言える。

 それが女神様から貰った力だとしても……。






 さて、俺と柳瀬さんがそろそろ限界が訪れようとしている場面に話を戻そう。

 ルーティンワークよろしく、ドラゴンの攻撃をギリギリで回避したり防御したりしていると、遠く離れた場所――街の外壁付近から声が聞こえてきた。


「報告!!報告!!第三陣が集まったので、急ぎ増援として投入するとのことです!!」


 は?いや待て。

 増援はありがたいが、俺と柳瀬さんでやっと喰らいついて行けるレベルの戦闘に、増援なんか意味あるのか?

 全員がAランク冒険以上の力を持っているなら、俺も疑問には思わない。両手を振って歓迎するだろうさ。

 だけど、緊急時だからといって、ただの寄せ集めなら何の意味がある?



 俺は急いで外壁に向かって走ろうとして……


「ツカサ君ッ!!」

「あぁもう!!隙なんてないよな!!」


 ドラゴンから視線を数秒離しただけで、奴は俺に向かって尻尾を振って来る。

 俺はそれをギリギリ所で回避すると悪態をついた。

 増援なんか意味がない。そう伝えに行こうとしたのだが、それを許してくれる程甘い相手ではない。

 俺は向こう側に注意を促せないまま、戦闘続行に陥る。






 外壁から声が上がって直ぐ、第三陣が出動された。

 戦闘中にチラッと横目で確認したが、第二陣と変わりないように見える。

 魔法使いが別の魔法使いの強さを感じられる、と言う魔力感知の様に探ってみたが、特に強い反応は無し。最低でもAランク以上の魔法使いは居ないことになる。

 接近戦である程度戦える者が混じっていたらいいんだけどな……。まぁ、期待するだけ無駄だろうな。

 俺が知る限り、柳瀬さん以上の実力を持った者なんか…………ダンジョンで会ったエドさん位なものだろう。

 それほど彼に剣は凄かった。数名だけしか見たことないけど、他の冒険者とは全然違う。


 と、第三陣の先頭から俺に声がかかる。

 オングだった。マジかよ。


「ツカサ~~~!!!一旦退避してくれっス!!!」

「滅多とない機会だ!!俺にも噛ませてくれよな!!」


 あ、違った。オングだけでなく、エスタさんも一緒にいる。

 と言う事は……と目を凝らしてみると、シジュマさんも居た。

 前衛職である三人が見えたということは、ライカさんやクッチさん、イリも何処かに居るんだろうな。

 これには俺もビックリ仰天。まさか、知った者が参加しているとは思わなかった。あの時の護衛依頼のパーティーが勢ぞろいだな。


 俺と柳瀬さんが戦っている場所に第三陣の前衛が到着すると、彼らはドラゴンに向かって各々攻撃を開始した。

 攻撃はまるで通ていない。それでも、彼らは攻撃を続ける。

 あれ?ドラゴンが反撃をしなくなった。何故だ?

 既視感のある光景だ。しかし、この場に着いたばかりの冒険者達は気にせずに戦闘を続行している。


 そんな又もや頭をチラついた疑問に頭を悩ませていると、柳瀬さんが走って来る。

 何時ものように余裕は無く、息は乱れており全身には汗が噴き出ている。


「ツカサ君……やっと合流できたね」

「柳瀬さん…」

「あの人達がドラゴンの注意を引き受けてくれたお陰で、余裕が出来たけど………どうするの?」

「一旦戻って体力の回復に務める。どうしてか分からないけど、回復する時間が出来たならそれでいい。遠慮なく申し出に従おうか」

「でも、あの人達が前のように……」


 柳瀬さんが心配する目でドラゴンに挑んでいる者たちを見た。

 ドラゴンが本気を出せば直ぐに死んでしまう様な人達だ。優しい柳瀬さんがあっさりと後ろに下がるに戸惑いがあるのも頷ける。

 だけど、俺にとっては俺と柳瀬さんの命が一番大切だ。

 出来ればこの場からさっさと逃げ出したいけど、それを許してくれる状況と柳瀬さんじゃない。ならば、他の人が時間稼ぎになっている間にこちらは体力と魔力の回復を行うべきだろう。

 その間にダンジョンに潜っているSランク冒険者が来てくれたらいいんだけど……。


「どうしてか分からないけど、ドラゴンは全く動く気配がないよ。パパッと回復して戻って来たら良いんじゃない?」

「………そうだね。急ごう!!」


 俺が軽く説得すると、柳瀬さんは頷いてくれた。

 回復するために体力を使って戻るには、余計な体力を消耗するだけ。

 柳瀬さんには軽いランニングで体力を消耗しているようには思わないらしく、急ぐように急かす柳瀬さんを引き留めて歩いて後ろに下がる。




 後ろ……後方に下がると、回復魔法の使える魔法使いが忙しく動いていた。

 軽く見た感じだと重傷者が殆どで多分だが、俺と柳瀬さんと一緒に出陣した第二陣の前衛の者たちだろう。

 ドラゴンが地面に向かって突っ込んで行った攻撃の余波で負ったダメージだな。

 よくここまで生きて下がれたな……。


「あっ、第二陣で唯一ドラゴンと渡り合っていた方ですね!!」

「えーっとそうなるのかな?」


 俺の代わりに柳瀬さんが答えた。

 後方で見ていた者が居ると言え、なんか物凄く膨張した言い方な気がする。

 ドラゴンと言え、Sランク冒険者なら十分に渡り合えるよね?………渡り合えて欲しいんだけど。


 俺たちに近づいてきた回復魔法の使い手は、早速俺と柳瀬さんに回復魔法をかけようと、詠唱を開始する。

 詠唱も滑らかなでそれなりの場数を踏んでいると分かる。

 が、俺はそれに待ったをかけた。


「いや待って。俺と柳瀬さんには必要ない」

「必要ない?…あれ?よく見ればかすり傷すら見当たらない…」

「うん。私とツカサ君は怪我してないから、その魔力は他の人の為に使ってあげて」

「え?あ、はい。分かりました。えーっとじゃあ……」

「腰を降ろして休める場所と回復薬と魔法薬、若しくは魔石を持って来てもらえます?」

「わ、分かりました!!」


 よし。これでいいはず。

 俺と柳瀬さんには回復魔法は必要ない。

 後は、休憩できる場所と補充用のアイテムを持って来てもらえれば完璧だ。

 緊急事態だから費用は、領主持ちだろうから片っ端から使えばいい。

 あれだ。特別イベントで、終わったら無くなるアイテムだから惜しまずに使える。と言うやつだ。

 こんな時にまでエリクサー症候群とか言っている場合じゃない。




 別の人に案内されて腰を下ろせる場所に移動した。

 ほんの数百メートル離れた場所では戦闘が起こっている為、辺りには緊張の空気が纏っているが、それでも休める場所だ。

 俺もマップの動向には注意している。余程の事がなければ、即座に反応できるだろう。

 自分と柳瀬さんの身を守るくらいなら。


 でだ。ようやく落ち着いて話せる機会がやって来た。

 回復時間も有効活用しないといけないだろう。


「これからどうしようか?」

「逃げるか、挑むかの二択しかないと思うけど?」

「何で逃げるって選択肢が出てくるのかな!!??」

「いや、負けそうなら逃げるのは当たり前でしょ?」


 柳瀬さんには逃げの二文字はないらしい。

 それはそれで十分強者の心得だけど、時には逃げる勇気も必要なのよ?

 あ、元の世界では逃げたばかりな俺では説得力がありませんか。


「…私が言いたいのはッ!!どうやってあのドラゴンを倒すか?って意味だからね」

「あーはいはい。って倒すの!!?」

「倒さなきゃダメでしょう?」

「確かにそうだけど……」


 如何やら柳瀬さんの頭の中には、撃退の二文字は失われたようだった。

 撃退すら難しいと思うのに、倒すって……どんな苦労が必要か分かってるのか?


「倒さなきゃこの戦いで死んでしまった人達に申し訳ないよ。………それに、魔王討伐するならドラゴンくらい倒さないとダメだよ!!」

「あ……」


 そうだな。

 柳瀬さんの言う通りだった。

 目の前の事ばかり目が行って、先の事を全く考えていなかった。

 戦闘前には一度自分で整理していたことなのに……。


「そうだな……その通りだ」

「……ツカサ君!!」

「死ぬのはごめんだけど、死ぬ気でやらないと出来ないことだってあるはず」


 死ぬ気で頑張る。

 元の世界では最も嫌いな言葉だった。

 死ぬ気で頑張っても出来ない物は出来ないし、出来たとしても才能のある奴にあっさりと追い抜けれて行く。

 そんな事が起きるなら、全部が無駄に思えてきて努力を辞めた。

 出来ることしかしない。


 だが、この世界に転生召喚されてからは出来る事が増えた。

 元の世界で怠惰に本を読みまくっていたお陰で得ている知識。

 女神様特典として貰った俺にも扱い安いイメージ魔法。

 これらを屈指して死ぬ気でやれば、ドラゴン言わず魔王だって討伐出来るはずだ。

 何せ、女神がこれで勝てると思って用意した特典だからな………。

 ……まぁなんだ。これだけの物を持っているなら、この世界では努力してもいいかな?と思ってきた。


 そんな安っぽい意志。

 何度で言おう。上手くいってるじゃらこその続く意志だ。

 一度ボコボコにやれらたら戻ってこれない程度の意志。

 それでも、自分を信じている人がいるなら立ち上がって見ようと思った。

 この決意も何度目か……。何か起こる度に決意してばかりだな俺は……。




 ドラゴンを討伐する。まではいかなくても、撃退かSランク冒険者が駆けつけるまで痛めつける。

 もう一度自分に確認を取ると、今度はそれを目標に作戦を立てていく。

 いや、作戦なんて大層なものじゃない。

 どんな感じで動くか?こういう時はこう動く。と言った感じで大まかに切り詰めていくだけだ。


「大まかな行動パターンは何時と変わらずでいいと思う」

「私が斬り込んでツカサ君が援護だね!!」

「そうなるな。でも、普通の魔法が通じないから、タメが長くなるけど大丈夫?」

「任せて!!ドラゴンの動きにも大分慣れてきたから、今度はもっと攻撃出来るよ!!」

「あ、あぁ。頼んだ」


 あの動きについて行けるどころか、慣れてきたって……身体の適応力早すぎじゃないか?

 まぁ、これも異世界の恩恵だろうな。

 元の世界ではこう簡単に行くはずがないからね。


 大まかな作戦内容はこうだ。

 柳瀬さんは特攻を仕掛けてドラゴンの注意を逸らす。

 その間に俺が魔法をイメージ、柳瀬さんが離脱したところで上級魔法を放つ。

 普通の敵なら柳瀬さんの特攻か、最低でも俺の魔法で倒してこれた。

 だが、今回の敵はそんな易々と簡単に終わってくれる敵じゃないのことは、ついさっきの戦闘で嫌と言うほど思い知った。

 俺が魔法を放つと同時に柳瀬さんが更に攻撃を仕掛ける。

 俺も隙が出来たら攻撃を放つ。それの繰り返しだ。

 ドラゴンの攻撃は各自で回避するか防御する。傍目に見てヤバそうなら余裕がある方が助ける。

 他の冒険者に関しては無視する方針で。

 初めてあった人達だし、俺たちは平均以上の力を持つ。そんな俺たちと他の冒険者が合わせられるわけがない。

 なので、この作戦とも呼べないような行動計画には加えないことにする。

 役に立ったら良し。その程度の認識だ。

 巻き込まないようにはするが、これはレイド戦券緊急事態だから仕方のないこと。

 あれだ。少数を切り捨てて多数を救う。それがぴったしな言葉だろう。

 まぁ、巻き込む前提で範囲魔法を使ったりしないけど……。そこまで非道じゃいぞ。


 と言った感じで柳瀬さんとの会話を終わらせて、後は精神統一と言う名の読書にでも……。

 あの、どうして睨むんですか?

 あ、他の人が戦っているのに遊ぶのはダメだ?いや、これは精神統一的な意味もございまして……。

 ダメですか。はい。

 と、柳瀬さんから読書を辞めるように説得されました。どうしてダメなんだよ……。

 仕方ないのでボーっとしますよ。柳瀬さんがチラチラとこっちを向いて「仲間になりたそうにしている」見たいな雰囲気を醸し出しているけど、無視だ無視。

 柳瀬さんが読書を辞めさせたのが悪いんだから。と言う意地返しして抵抗を試みる。



 そろそろ柳瀬さんに攻略されそうな……俺が耐え切れなそうな雰囲気になってきた時、事件は起こった。

 遠くから悲鳴が聞こえて来たのだ。

 あぁ、思ったよりも早かったな……。


「ツカサ君!!」

「あ…うん。じゃあ出ようか」

「軽いね!!?」

「柳瀬さんでも予想くらい出来てたでしょ?」

「そうだけど……。ううん。こんなことしてる場合じゃない。私先に行ってるからね!!」


 そう言って柳瀬さんは走り去って行ってしまった。

 柳瀬さんが動くなら、俺も動かなくてはいけないな。と俺も腰を上げて自身に身体能力強化などのバフをかける。


 何が起こったのか?

 簡単だ。ドラゴンが遊びを辞めて本気を出したのだろう。

 さっきの悲鳴はその被害にあった者。

 二陣の前衛が全滅してたった二人で食い止めていると聞いていたところ、思ったよりも戦えている。よし、このままなら勝てるかも!!と言った場面でドラゴンが本気を出した。

 パニックになるもの当然だろう。

 マップを確認したところ、被害は全滅までは起こってない。が、このまま俺と柳瀬さんが動かなかれば、全滅は免れないだろうな……。


 俺も魔力は全快してないが、嫌でも動くべく、ドラゴンが居る方向に向かって走り出した。

 身体能力強化と移動速度上昇をかけたにもかかわらず、柳瀬さんがもうあんなところに。

 俺も援護するべくイメージの構築を始めますか…。


次回少しだけ別視点入ります。

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