58話「魔力量SランクとAランク」
数少ない読者様に伝えよう。一週間以上、待たせて申し訳ない。
ギルドの個室に案内されるのは、転生初日の冒険者登録の時以来だ。
一回しか訪れていないので明白には覚えていないが、あの時の部屋と似ている。
テーブルにソファー、タンスや絵画、あの時と比べると飾ってある装飾品が豪華だと感じた。
辺境地の支部と大都市の支部との違いが分かる。
「向こう側に座ってくれればいい。すまないが、もう少し待ってくれ」
俺と柳瀬さんは、レインさんに進められるがままにソファーへと着席した。
緊張はしていない。
いつもと違う場所なだけであり、ただの聞き取り調査だということが明確に分かっているからだ。
着席すると、俺は深く溜息を吐く。
魔法薬で回復させたと言っても、俺が持っている総魔力量の二倍は使ったから。
昨日の昼過ぎにダンジョンに入って、そこから小休憩はあったもののずっと張り詰めた状態だったのだ。
バイトで働いていて、何時間後に終わって家に帰って来た時と同じ感覚。
もっとも、今の方が何倍も疲れているのだがな。
早く帰って寝たいなぁと考えていると、レインさんも俺と柳瀬さんの前に座った。
彼女は部屋に入って俺と柳瀬さんを先に座らせると、部下らしい職員と話していたからだ。
レインさんが座ると、別の給仕がティーセットを持って来くる。
給仕はティーポットからカップに飲み物を注いだ後、一礼してから部屋を出て行った。
俺と柳瀬さんは礼儀正しくお礼を言う。
レインさんは給仕の退出を完全に見届けてから、飲み物を飲んだ。
「毒は入っていない。君たちも飲むと良い。体力の回復を促進する茶葉を使っているものだ」
毒見としてレインさんが先に手を付けるのは当たり前のことだ。
普通はここまでする必要はないはずだが、俺と柳瀬さんに安心してもらう為でもあるのだろう。
俺は一応警戒していたので試みは成功なのか、それとも小説なんか読まないので毒見なんて知識を持っているかも怪しい柳瀬さんはレインさんの言葉に「毒身!?」と反応していたので、効果あったのかは分からない。
「あ、美味しい!」
早速飲んだ柳瀬さんが感想を述べる。
俺も続いて飲んでみると、確かに美味しい。
さらには、視界内に映っている俺のHPゲージの下に見慣れないアイコンが表示された。
ゲームの様な機能なので、アイコンに集中すると効果も見れる。
『体力自然回復量アップ(微)』
なるほど、これがレインさんが言ってった体力の回復を促進する茶葉の効果か。
フロアマスター戦で体力が全快しきっていない俺と柳瀬さんにピッタリな飲み物だな。
そういう気遣いが出来るのが普通に凄い。
そう思っていると、体力ゲージが微妙に回復した。
自然回復する分がいつもより早い間隔な気がしたので、効いているのは確かだろう。
と、思わぬバフアイテムの登場で、本来の目的を忘れそうになる。
レインさんが話の本題に入ってくれることで、余計な方向に向かう前に戻された。
「それれでは、フロアマスター戦について詳しく教えていただけるか?無論、貴殿等がフロアマスターとい戦闘を開始した場面からで構わない」
「えっとまず、私たちがフロアマスターがいる部屋に着いた時は………」
人との会話が俺よりも出来る柳瀬さんが、戦闘の状況をレインさんに話した。
柳瀬さんも常に全体を視れていた訳ではないので、俺が所々補足。
レインさんはゴブリンロードが俺のファイヤーボールを使って、冒険者に大きな被害を与えた場面になると、俺を観察するような目を向けてきた。
しかし、その場では何も言わずに続きを促す。
最後に俺は『エレキショック』の魔法を使って敵の動きを封じ、柳瀬さんが止めを刺した所まで話と、求められた説明は一通り終了だ。
「色々と聞きたいことはあるが、まずはお礼を述べよう。貴殿等があの場に居合わせたことで被害を抑える事が出来た。二人の努力に感謝を。ありがとう」
一通りの話を聞いたレインさんは、俺と柳瀬さんに向かって頭を下げた。
俺と柳瀬さんは突然の事で驚く。
が、俺にはレインさんの言いたいことを直ぐに理解できた。
あのまま俺と柳瀬さんが居なければ、あそこにいた冒険者達の全滅は確実だったはずだ。
討伐しないなんてことはギルドがするはずのもなく、高レベルの冒険者やギルドセイバーを投入すると思う。
実際に討伐部隊を組んでいたし。
でも、相手は十階層レベルのフロアマスターにしては異常な強さだと他の冒険者が言っていた。
安定して十階層のモンスターを狩れる冒険者が、束になっても勝てないレベルのフロアマスター。
更に一定以上の魔法を受け付けない体に、高い威力を持つ攻撃を自身の攻撃として使ってくる特色。
ハッキリ言って、レインさんがチート並みに強くない限り、討伐部隊ですら大きなダメージを負うかも知れなかっただろう。
要するに、今回の戦闘で亡くなった複数名の冒険者には悪いが、たったそれだけの被害で済んだのはレインさんにとってほっとしたのだろう。
同じ数だけ死ぬのなら、レベルの高い人材よりも低い方がいいのはお上の人からすれば当然だ。
「い、いえ。私とツカサ君はただひたすら頑張っただけですから。それに私はただ、ツカサ君の後を追っただけですし………」
レインさんが御礼を述べた理由について、まだ詳しく理解していない柳瀬さんが謙虚に対応する。
多分、レインさんの言葉をそのまま捉えているんだと思う。
しかしそれが間違ってはいないし、レインさんへの印象アップに繋がっているから余計に凄いと感じてしまう。
レインさんは、柳瀬さんがただ俺について行って頑張っただけで、あの場に行くことや作戦を考えたのは俺だと言った事に反応する。
「ほお。あの場に急行したのはホノカ殿の意見ではなく、ツカサ殿が決めた判断だと?」
「勝てると思ったから逃げなかっただけですよ。勝てないと思たら逃げるつもりでしたし…。まぁ、フロアマスターを倒したいって気持ちがあったのは噓じゃないですけどね」
噓は言わない。
本音に近い意見を述べる。
レインさんは俺を重要視しているみたいだが、今までの話からなぜそこに行き着いたのかは、俺には分からない。
ただひたすら、「早く終わらないかなぁ」と思いながら、レインさんの質問に答えるだけだ。
「ツカサ殿は聞いたこともない魔法を使てフロアーマスターの動きを止めたそうだな。それはなんだ?」
「『エレキショック』です。雷の威力を小さくしたバージョンですね」
雷撃系の魔法は存在しないはず。
俺が読んだ魔法について書かれている本ではそうだった。
しかし、自然現象である雷は存在しているので、それを使って例える。
余りオリジナルの魔法を使うということを知られたくないが、仕方ないと思う。
もう既に無詠唱魔法も扱えると知っている人も数名いるし。
「やはり、オリジナルの魔法か………」
「ツカサ君は普通に使ってますけど、それて珍しいんですか?私は魔法に関してはからっきしなので分かんないんですけど?」
「珍しいなんてものではない。Sランク魔導師でも中々出来ないことだ。もっとも、神話にはこの程度ゴロゴロいたと言われているがな」
「へー!!」
レインさんの説明を受けた柳瀬さんが、キラキラとした目で俺を見てくる。
こういった視線を受けることは元の世界では皆無だった俺だが、この世界に来てから柳瀬さんからこの視線を受ける事が多々発生することもあり、多少慣れた。
でも、やっぱりむずかゆくて真正面から柳瀬さんの視線を受けることは出来ない。
逃げに走る事にする。
「それで、俺の事を公表したりしますか?」
「いや、私の好奇心だ。王族でも無い限り他言無用すると誓うよ」
「ありがとうございます」
レインさんは俺の気持を理解くれた。
かは分からないが、ベラベラとどこぞの受付嬢のように話さないと誓ってくれる。
これはレインさんの性格もあるが、冒険者のスキルや能力を強引に聞き出してはいけない、と言いう暗黙の了解みたいなのがあるからだ。
昨日の夜に会った、エドさんとエーゼさんも気を付けていたマナー。
余程の者で無い限りこのマナーは守るし、誰でも知っている。
例外としては王族だけだろう。
つまり、貴族でもこのマナーは知っていて守る。
冒険者たちが毎日魔物やモンスターを狩っているお陰で、街の外の安全が保たれているからだ。
マナーを守らない者は、冒険者ギルドから総スカンされてしまい、己が困った時にギルドに依頼を持ち込んでも相手にされなかったりする。
冒険者ギルドというものは、この世界に置いてそれだけ大きな組織というわけだ。
とここで、コンコンとドアがノックされた。
レインさんが「入れ」と答えるとドアが開く。
そこに立っていたのは、前に見た時よりも少しばかり大きな魔力測定器を持ったメリーさんだった。
「こんにちは~!!頼まれた物を持って参りました!!」
「あ、メリーちゃん」
「やっと来たか、ありがとう。………ところで、君は何故自然に座っているのだ?」
レインさんが頼んでいた大型の魔力測定器。
メリーさんが持って来たまではいいが、彼女はテーブルに持って来た魔力測定器を慎重に置くと、流れるように柳瀬さんの横に座り、どこからともなく取り出したカップに飲み物を注いだ。
余りにも自然だったため、誰もがメリーさんを止められなかった。
レインさんが我に返ってメリーさんに注意すると、
「いいじゃないですか~。私だってツカサさんとホノカさんの正確な魔力量に興味ありますもん」
「いやしかし、受付は………。はぁ~。 仕方ない。魔力量を測ったらどうせ解散だから好きにするがいい」
「やった!さっさ、行っちゃってください、ツカサさんホノカさん!!」
ねだるメリーさんにレインさんが折れた。
厳格でギルドセイバーと言う高い方の地位にいると思うレインさんが、一介の職員であるはずのメリーさんに強く出れない謎。
もしかしたらメリーさんに弱みでも握られているのだろうか?
などと疑問はあるが、俺が気にしても仕方がない。
メリーさんに仕切られるがままに柳瀬さんが魔力測定器に手を当てた。
二回目で不安もないのか、柳瀬さんは魔力をどんどんと込めていく。
「…ほぉ、これは凄い。剣士であるホノカ殿でもこれだけの魔力が…………って、あだあるのか!!?」
「ふむふむ、今回は金色に光ってもまだ大丈夫なのですか」
大型と言う事は、中型機の時に最大で虹色になっていたのが、こちらでは金色まで落ちていた。
一つ分測れるランクが+された分、光の色も一段階づつ上がっているらしい。
それでも、余裕を持って金色まで持ってこれている。
「っ!!もうダメ。ハァハァ………んっ!」
「おお!!!虹色にはなりませんでしたが、それでもかなりの記録です!!」
「金色がここまで光っているなんて初めてだ……」
柳瀬さんの記録はA+だった。
大型測定器は虹色の前、金色でAランクレベル。
更に光の強さを通常と比較して+らしい。
Aランクレベルの魔力量の持ち主は千人に一人レベルで見つかってらしいが、ここまで光輝くのは中々居ない。
千人に一人と言えば聞こえはいいが、ここは異世界だ。
安全とは言えず、死産や死亡率も高い。
人口が何億人といるわけではないのだ。
千人に一人でも、年に数名見つかるかどうか。
それが総魔力量Aランクレベル。
柳瀬さんはそんなAランク中で最も高い魔力量を持っているので+が付いた。
数十年以来の快挙ならしい。
「それだけの魔力を持っていながら剣士なのか………恐ろしいな。魔力量が高い=適性があるとはならないが、正直勿体ないな」
「勿体ないですか………?私にはあんまり分かんないですね」
「ホノカさんは魔法の適正がからっきしでしたから!」
「そうなのか?私は剣がメインだが、魔法もある程度扱えるのでその魔力量は羨ましいぞ」
「でも、前測った時はギリギリでAランクでしたのに。上がっていますね」
「何っ!!そんな短期間で増えるの物なのか!!これが、才能の壁、なのか………」
「才能ってそんなっ!私はただ一生懸命やっているだけですよ。私はなんかよりもツカサ君の方がずっと……」
俺は蚊帳の外。
別に無視されてるって訳じゃないないんだからねっ!
ただ話に混ざれないだけだから!!
と、これは誰得のツンデレだろうか?
柳瀬さんの魔力量を測って、レインさんが柳瀬さんに嫉妬しているのが分かる。
レインさんの適正職業はあれか?
万能職でも有名な魔法剣士とやらか?
レインさんに対する勝手な想像はこれでいいとして、やっぱり柳瀬さんの魔力量は増えていたみたいだ。
レベルアップと言う概念はないが、俺ですら魔力量が増えたり、柳瀬さんだと走るスピードが上がってたり、と目に見えないところで微妙に成長していると実感していた。
それが、今回の魔力測定でも分かった。
たった三ヶ月弱で、A―ランクからA+ランクまで伸びる。
レインさんの言葉から普通ではない事が判明するけど、
と俺は暇を持て余して、勝手な妄想をしていると、急に話が終わった。
メリーさんがいるので後十分は掛かると踏んでいた俺は、アイテムボックスから本を取り出して読んでいた。
周りの話を聞きながら読んでいたので、終わったことは直ぐに分かる。
なんだよ、もう少しばかり読みたかったのに。
と愚痴を吐いても仕方がない。
俺の都合で他の人を待たせる訳にはいかないからな。
「……また読書してる」
「別にいいだろ?暇だったんだから」
「ふむ、ツカサ殿は読書が趣味なのか」
レインんさんが俺の情報を集めているように聞こえた。
何故俺にそこまで注目するのだろうか?
不思議だ。
レインさんの方が強いはずなのに。
とはいえ、俺には自分の事を語るつもりはない。
柳瀬さんが呆れた表情で俺を見てくるが、それも無視して魔力測定器の前に立つ。
やり方は前回教わったし、何も緊張することもない。
俺は魔力測定器に手を置いて魔力を流し始めた。
「よし!!このままぶっ壊してやりましょう!!」
「いや待て!!ツカサ殿の魔力はSランク以上あると言うのか!!?」
メリーさんが爆弾発言をかました。
この人はギルド職員としての自覚があるのだろうか?
「あ、あはは………。酷い言われようだねツカサ君」
「これ、壊しても文句言われないよな?」
「そこは、まぁ大丈夫だと思うよ?」
そこは自信を持って言ってもらいたかった。
とはいえ、俺も戦闘に使うレベルで魔力を込めていく事はしていない。
自分が常人以上に魔力を持っている事は既に理解しているのだ。
全開で魔力を込めるとどうなるのか分からないが、最悪壊れるかもしれないと分かっている。
初めは一気に込めていき、徐々にペースを落としていく。
まずはAランクを示す金色まで一気に持っていき、そこから虹色まで光らせる。
Sランクは完全に超えたが、俺の視界内に映るNPゲージはまだ三分の一残っていた。
とりあえず、止められるまで込めていくことにする。
「やはりSランクは余裕ですか。ツカサさんも成長しておりますなぁ」
「Sランクをあっさりと………。まだ余裕なのか?」
一瞬、まだあると言おうとしたが、なんかこれ以上は怖いので止めておくことにする。
俺は魔力枯渇で疲れた様に見せかけて、魔力測定器から手を離した。
「ふぅ……。そんな訳ないじゃないですか。もう魔力は残ってませんよ」
「それにしては余裕そうに見受けられるが?少なくとも、ホノカ殿よりも魔力残量は多いのだろうな」
「まぁ、いざという時の為に、全部使い切って動けなくなるのは良くないですから」
当たり前のことだ。
たかが記録の為に全力を尽くすのは、いい事とは俺は思わない。
常に全力で生きていけ!!とか熱血系体育教師なら言いそうだけど、全力を尽くした直後に何か起こったら?
本気を出すのは自分の命が危ない時で十分だ。
俺は常にそうやって生きてきた。
その結果が、ただのダメ人間だったのは黙認するが。
この世界だと尚更のこと。
いつ何が起こるか分からないのがこの世界。
今にでもモンスターが現れるかもしれない。
魔族が攻めてくるかもしれない。
そんな時に計測で本気を出したので、戦えませんとなったら論外だ。
柳瀬さんなら剣士なので、魔力が無くても問題はないけど、俺は魔法使いなのだ。
魔力が無ければ戦闘で役に立たない。
ゲームとかでもHPやNPは余裕を持って回復させるタイプだったからな。
とはいえこんな風に、四六時中気を張り詰めて生きていくことは俺には無理だ。
なので、フロアマスター戦の様なギリギリの戦い以外では、常に魔力を温存する方針を立てている。
閑話休題。
俺の魔力量は公的にはSランクとなった。
だからななんだ?
と言いたいけど、自分の魔力量がどの位あるのか?を知れたいい機会だったかもしれない。
「では、長く突き合わせて悪かったな。今日はゆっくりと体を休めると良い」
「はい、ありがとうございました」
「それじゃあ、私はこれからギルマスにツカサさんとホノカさんの冒険者ランクの昇級を直訴してきますね」
「そっか、今度は……Cランク?なんか早いね」
今回の件で俺と柳瀬さんの冒険者ランクは、中堅の中でも上位のCランクに上がる可能が出来た。
この世界に来てからまだ三ヶ月弱で、普通の人が上がれる最大のランクまで上り詰めてしまった。
最速、ではないが、異例の速さだとメリーさんもレインさんも驚いているのが、俺の気がかりとして残っている。
チート無双をしてみたいと思っている一方で、本を読むだけの資金を稼いで慎ましく暮らしたい。
そんな矛盾を抱えている俺からすれば、ランク昇級は嬉しくもあり、どうでもいいと思っていもいる矛盾な気持ちを繰り替えし感じていた。
これから事務処理だと言うレインさんと、アルケーミ支部のギルドマスターに会いに行くメリーさんと別れる。
俺と柳瀬さんは疲れた足取りでギルドを出て町中を歩く。
「……あ」
「ん?どうしたの、ツカサ君?何か忘れ物?」
急に思い出して声を出した俺に柳瀬さんが反応する。
顔をこちらに向けて来る柳瀬さんに、俺は顔を背けながら答えた。
「あぁ。ダンジョン内でドロップしたアイテムを換金するの忘れたなぁって」
「あ、そう言えば!レインさんと話してたから……。明日でいいんじゃないかな?」
「そうだな。今から戻るのも面倒だし、明日にするか」
まだギルドを出てそこまで経っていないはずだから直ぐに戻れるが、俺は柳瀬さんに言われるがまま明日にする事にした。
只今の時刻はお昼前。
依頼やその辺でモンスターを狩った次の日は休息日にすると言う、何となく決めたルールで今日明日はもう何もしない。
とういうことで、宿に向かってブラブラと歩いて帰った。
最近気まずくなりがちだった柳瀬さんとの距離感は、今回の一件で何となく近くなった。
とはいえ、マイナス付近だったのがゼロに戻った程度なんだけどな。
実に勝手に変化しただけの話。
てな感じで、書き方を微妙に変えました。自分的にはこっちの方がサクサク掛けます。次回から一章のラストスパートに入っていきたいと思います。




