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ニャーロック・ニャームズのニャー冒険。  作者: NWニャトソン
ミケ墓村。
156/203

ダイエット

南アタリメ共和国……猫の『南アフリカ共和国』。

日本にある。


まずは私の家にたくさんのアニマル・アスリートたちが集まり、突発的パーティーをした日から始めよう。


当然ニャームズはいろいろな動物に慕われており、私も一応はプロの作家として著名人とわずかながらに進行があった。


それにしてもこの日はすごいメンツが揃ったものである。

※ほぼ全員ニャームズの知り合いである。



国民的スケートウサギの『バニーユズル』に南アタリメ共和国に歴史的勝利を果たしたラグビー猫の『ゴロー』と『マル』。


ゴルフの『石川ニャー君』にメスサッカー『なでねこジャパン』のメンバーたち。


私は彼らの放つ神々しいオーラに耐えきれず台所で一匹寂しくサラミをかじっていた。

ニャームズはともかく我が妻、ナタリーは遠慮なくアスリートたちに質問を投げかけている。


こういう時メスの図々しさには呆れる。

……私が臆病者なだけか。


「俺の目を見てくださいよ!ニャームズさん!俺!薬なんてやってないっす!風邪薬ぐらいっす!」


「……あっそ」


私関連の唯一の知り合いピヨ原が血走った目でニャームズに必至にカカオはやってないと主張していたがニャームズはあきれ顔だった。

その後、ピヨ原は知らない間にパーティーからいなくなっていたから今思えばニャームズが通報したのだろう。


「奥さんの料理は~いわゆる一つの~グッドテイストですなぁ~」


「いやですわ!お世辞なんて!」


「ん~どうでしょう~?」


ああ……ナタリーは、ね・国民栄誉賞のシマウマ『長嶋ウマオ』の肩を叩いたぞ!?

おそれ知らずな。


「それにしてもゴローとマルさんの肉きゅうは鍛え上げられて惚れ惚れするほど綺麗に六つに割れているのですね」


「……けっ」


猫の肉きゅうが5つか6つに分かれているのは当然だろう?


「ウチの夫なんて太りすぎて耳が垂れて元々手足が短いから最近はマンチカンのようですのよ?私にプロポーズしてくれたときのようなたくましい身体はどこにいったのやら……」


「……なにぃ!?」


言うに事欠いてマンチカンはないだろう!

私は祖父の代から由緒正しき雑種猫だ!

……多分!


私の読者の中にはオオサンショウウオやダイオウイカもいる。ファンレターだって届く。

当然マンチカンの読者もいるだろう。

申し訳ない。


しかし雑種としてマンチカンに例えられたのは悔しかった。

私はあの日の引き締まった肉きゅうを取り戻すことを決意したのだった。







「……それで温泉ダイエットというのが君らしいね」


「なんとでも言え」


次の日、私はニャームズに頼み込みヘネコプターに乗ってC県にある『タタミイワ市』の温泉宿を目指していた。

風呂に入って汗をかいたら痩せる!単純な話だ。

『肉だけダイエット』『寝ながらやせるダイエット』に失敗した経験をもつ私が導き出した真理だ。


「離陸するよ」


「ちょっと待てよ。早すぎる。まだ山を超えてないぜ?」


私の言うことなど無視をしてニャームズはヘネコプターを着陸させた。


着陸するとニャームズはヘネコプターから杖とバッグを取り出して私に渡した。


「……まさか」


「そのまさかさ。ここからは登山だ。ダイエットには結局有酸素運動が一番だからね」


「……そんな!?」


ああ……親友に裏切られた。

山登りなんかしたらお腹がへる。

お腹が減ったらたくさん食べてしまう。

そしたら太る。


全くニャームズはダイエットをわかっていないなぁと私は思った。



……絶対痩せないタイプだ。


私は。


朝起きたらぜい肉がなくなっていればいいのに。



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