#0 歴史と始まり
西暦2133年 ある製薬会社が動物の遺伝子を改造し人間に投与することで、その動物固有の能力を得ることができる。そんな異世界やファンタジー、「非現実」が「現実」になるような、そんな発明が成された。そして、その発明を日本の新たな技術として組み込もうという発表を行った。
しかし、当初は発表に対し危険視している者が多かった。なぜなら、発表の2年前にその製薬会社で多数の死者が出るほどの事故が起きていた、そのことが国民の記憶にも新しいからだ。日本政府も当初は、あまり前向きでは無かった。しかし発表から半年を過ぎずに、日本政府は製薬会社と契約を結び、改造遺伝子の大量生産体制と技術を日本に浸透させていった。国民もそれに流されるように、危険視していた目はいつの間にか無くなっていき、日本の社会は大きく変化し、軍事利用することで軍事的にも進化して行った。
だがしかし、それは必ずしも良い事だけとは限らない。まず、能力を得るには高額な金銭を必要とした。それだけではなく、投与する能力には序列が存在し、それに合わせ金額も比例していた。そのことによる能力の差や能力の有無による社会的優劣や差別、裏社会での改造遺伝子や能力を持つ人間「能力者」の高額による違法な売買等の犯罪の数は、枚挙に遑がない。
そんな不安定な社会で3年がすぎた頃……。
それは起きた。
日本国内で、改造遺伝子を投与した能力者。能力を投与できなかった、しなかった非能力者。その2つの勢力での内戦が勃発した。
内戦により日本の本州はほとんどが焼け野原となり、街は瓦礫に埋れ、数時間前まで人だったものがそこら中に転がっている、そんな状況だった。内戦に参加しない者はそれぞれ本州から離れ難民となる。そんな状態が2年と続き今もそれは変わらない。
だが、非能力者側は勝てる見込みが無かった。
なぜなら、人ならざる力を持つ者に銃火器が有効な訳が無いからだ。
それでも戦いは続いた。様々な銃弾や特殊な体術の研究を行い、諦めることだけはしなかった。
諦めてしまえば彼らや彼らと同じ境遇の者には明日がないからだ……。
この物語はそんな日本を舞台にある男達2人が元の平和な日本に戻すため奮闘する物語である。
「この世界を平和の色で照らすのは俺だ!」
「俺がオペしてやるよ、この世界を。」
お読みいただきありがとうございます!
まだ時代背景程度でバトルの「バ」の字すらありませんが、これからゆるゆると執筆していくのでよ
ろしければ読んでいただけると嬉しいです!
それでは本編開始の第1色でお会いしましょう!
(ここだけの話、既に今後の展開の重要な所がちょこちょこあったり?なかったり?)