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出会いの物語②

ミツキ、観察する


カレン、召喚される

森の奥の方で1人の人影がたっているのを見つけた。


普段街に出ていないせいで、コミュ力が低下気味だったミツキはすぐには声をかけず、とりあえずその少女を観察することにした。(前世は立場的にも高コミュ力だったが。)



















その少女────池田 花蓮は慌てていた。


ついさっきまで1人で更衣室にいたのだ。


バスケ部に所属していた花蓮はその日も練習が終わり着替えていた。


他の部員は電車やバスの時間があったので、唯一学校まで自転車や歩きで来れる花蓮はゆっくりと1人で着替え、帰ろうとドアに手をかけた。




ちょうどその時。




目の前が、というよりは体全体が光に包まれ、気がついたら森の中にいた。





とりあえずは何が何だかわからない。


しかし『異世界転生』という言葉がとっさに思いついた。





『異世界転移』

ラノベの中で最も多い分野なんじゃないかというほど、これを題材にした小説が世の中には多くある。


そしてそれを愛読書とする人も多い。


花蓮もまた然り。


めちゃくちゃ読むというわけではなかったが、メジャーな転移系の本は大体は読んだ。





なのでこの訳の分からない状況に立たされて、不安と驚きに加え、期待もあった。




しかしこの場合は城に召喚されるのではないのか。


最近のラノベは確かにこういう雑な扱いからの俺TUEEEEが多い。


でも花蓮はそれは望んでいなかった。


しかも転移系ではもはやテンプレとなった『最高神』とすらも会ってない。


それならばここは異世界ではないというのか。






意外と冷静に現在の状況を考えられたことに花蓮自身も驚いたが、考えているだけじゃ始まらないと思い、辺りを見渡した。




…………東西南北どっちやねん。














5分ほどその次期勇者候補を観察してて気がついたことがいくつかある。


まずは、その少女、とてもかわいい。


髪の毛は黒髪ボブで目も真っ黒のぱっちり二重。身長は160cmくらいかな?


どちらかというとその子はかわいい系。


私は綺麗系なので私とはまた違うタイプだ。


自分で言うのもアレだが、自分の顔はわりと、いや、相当整っていると思う。


誰がこんな美人な顔を作れと言った。私は全然中の中の中の顔で良かったんだが……





そこで私は違和感に気がついた。















あの子、制服来てる……??













この世界、ミレイトスには制服の文化がない。


正確に言うと、制服はあるがこの世界自体が中世ヨーロッパのような世界なので、日本の高校生が着るようなおしゃれな制服とは違い、もっとゴテゴテしているものである。


それなのに、制服?


なぜそれを着れるのか。


答えはそりゃひとつだろう。






「日本人……??」

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