7. 戦闘についての考察
7. 戦闘についての考察
Side:トモ
異世界の森に飛ばされ、スライムと戦闘したらアキが模造刀凹ませた。俺もへこんだ。
「俺のKATANAがっ!!!」
「………だから、ごめんって言ってんじゃん」
模造刀の使い方教えてなかった俺も悪いけど………
「さっき素振りして刀に振り回されてたのに、全力で岩に向かって振り下ろすか?ふつー」
「関羽さんみたいに全力で振り回してみたかったんだよ」
………ロマンか。俺も秘奥義ブッパしようとしたから強く言えねぇ。
とりあえず、今出来る戦闘指示だけしとこうか。
「アキ、ちょっと模造刀貸して」
「取り上げたりしない?」
男がカワイイ感じに言ってもキモイだけだぞ。てか
「………お前から見た俺ってそんなに鬼畜なん?」
「触手モノが好きなんだろ?」
「凌辱モノが好きなんだろ?」
「「きっちくー!」」
親友2人が息を揃えて言ってくれた。
イラァッ!!!
突然だけど、重力魔法とか使えるか試してみたくなった。
イメージはハロ○ドさんのあれ、大気圏外から落下する隕石で。
「クレイ○ーコメット!!!」
「「??」」
1人は効果を知ってるだろうけど、すぐさま変化が起こらないので疑問符を浮かべる2人。
そして――――
「魔法使おうとしてミスった―――
アキの言葉をかき消して、流れ星が飛来した。
《ズドォンッ!!!》
数キロ先を爆心地に指定した筈なのに、ここまで響く轟音と吹き荒れる強風。
あっはっは、笑うしかねぇや。駄目だこれ、やっぱり禁呪だ。
「そんで、聞く姿勢は出来たかい」
「「はい」」
意気消沈している2人。ここまでお灸据えるつもりじゃなかったんだけど………
「まぁいいや。そんでアキ、模造刀での攻撃方法だけど。突き主体でよろしく」
「突きって、某斎○さんの牙○しか思いつかないんだけど」
「○藤さんの○突って、アレ左手1本で水平に構える型じゃなかったっけ?」
「そうそう、る○剣のアレ」
「実際やったらわかるけど、片手で刀を水平に構えるってしんどいよ?」
「まじか。じゃあ試しに………やっべ、腕がプルプルする」
「だから、一般人には無理だっつってんの」
あの漫画は超人だらけだから、一般人は入り込めないよ?
「今回は特殊だけど、俺が買ったのは模造刀で刃がついてないし、切先が細めだから戦闘時は突き主体でよろしく」
刃は付いてないけど突きなら大概の相手には刺さるだろ。
「とりあえず、戦闘時は正眼に構え、右足を踏み込み、刀を突きだす。それだけ覚えといて」
「了解」
「ちなみに、明らかに相手のリーチが長いとか、スピードに追い付けないとかだったら下がって。軽く死ねると思うから」
「前衛が下がってどうすんの?」
「俺が牽制してユウが―――オイコラ、寝てんじゃねえよユウ」
「んぁ?終わった?」
駄目だ、こいつ聞いてねぇ。
「………基本戦闘はアキとユウで何とかして。俺は周囲の警戒とかしてるから」
「「りょうかーい」」
この、お気楽2人組め。